2026/1/2
令和7年度福島県立病院事業会計の補正予算(第1号)は、収益的収入・支出、議会承認経費、そして他会計からの補助金に関する調整を行うものです。総額ベースでの補正額は比較的大規模で、病院事業の運営や人件費、補助金運用に直接影響します。


病院事業収益:88億6733万2千円 → 89億2600万5千円(+5867万3千円)
医業収益:29億1532万3千円 → 27億3362万9千円(▲1億8169万4千円)
医業外収益:59億5200万6千円 → 61億9237万3千円(+2億4036万7千円)
医業収益が大幅減となっている一方で、医業外収益の増加で全体の収益は補填されています。
ここには補助金収入や委託収入、施設利用料などが含まれ、病院運営の依存構造を示唆しています。
病院事業費用:88億9483万9千円 → 89億6049万1千円(+6565万2千円)
医業費用:87億2944万1千円 → 87億9509万3千円(+6565万2千円)
支出はほぼ医業費用の増加で説明でき、医療提供体制の維持に必要な調整と見られます。
職員給与費:44億8256万6千円 → 45億4024万8千円(+57,68万2千円)
病院運営の最大コストである人件費の増加は、医療提供体制維持のための必須経費です。
補助金:7億7765万4千円 → 7億6423万9千円(▲1341万5千円)
一部補助金が減額されましたが、これは他会計の調整や、退職手当・改革プラン経費などの精査によるものと考えられます。
医業収益の減少と医業外収益依存
本来の医業収益で運営できない部分を、医業外収益や補助金で補填している
病院経営の自立性は低く、県財政依存の度合いが大きい
職員給与費の増加
医療人材確保が課題の中、給与費は不可避だが、長期的な財政負担として重い
補助金運用の精査の必要性
他会計からの補助金の減額は一時的調整であり、病院改革プランの実行には継続的な支援が不可欠
県立病院ニュース第28号(令和7年12月16日) [PDFファイル/2.88MB]

今回の補正予算は、単なる数字の帳尻合わせにとどまらず、県立病院という公共医療インフラの維持という思想を問う内容でもあります。
病院運営は採算だけでなく、地域住民の命と健康を守る社会的責任を伴う
補正額の調整により運営は継続可能だが、長期的には医療提供体制の持続可能性と県財政のバランスが課題
他会計や医業外収益への依存を減らし、公共投資としての医療予算の安定化が求められる
単なる補正予算ではなく、地域医療維持のための戦略的投資としての見直しが不可欠です。
福島県が運営・管理する県立病院は、複数の施設から構成されており、県立病院局として一体的に運営されています。主な県立病院は次の通りです。郡山市内にはありません。
福島県立ふくしま医療センターこころの杜
〒969-0284 福島県西白河郡矢吹町滝八幡100

福島県立宮下病院
〒969-7511 福島県大沼郡三島町宮下水尻1150

福島県立南会津病院
〒967-0006 福島県南会津郡南会津町永田風下14−1

福島県立大野病院
原発事故のため、既存の病院は25年夏から解体して、福島県立医科大学付属病院として再開

福島県ふたば医療センター附属病院
福島県ふたば医療センター附属ふたば復興診療所(ふたばリカーレ) (福島県公式サイト)
これらが県立病院事業会計の主要構成病院であり、補正予算はこれらを含む県立病院全体の収益・支出の調整を反映したものです。
👇 具体的には医業収益の減少や医業外収益の増加、職員給与費の増などが今回の補正で調整されています。
よくある疑問として、
「病院は市町村がつくるものではないのか?」
というものがあります。これについても総合的に整理します。
県立病院は、単に病床を提供するだけではありません。
次のような役割を担っています。
救急医療・専門医療の提供(広域的機能)
僻地・過疎地域の医療提供体制維持
災害時の医療支援(東日本大震災・原発事故の教訓)
精神医療、リハビリ、長期療養、復興支援医療などの特殊医療分野
こうした機能は、病院数・人口規模が小さい市町村だけで整備・維持することが困難であり、県が広域的な医療インフラとして支える必要があるのです。
2011年の福島第一原発事故以降、福島県の医療体制は多くの課題に直面してきました。
医療機関の分断・患者移動増加
地域住民の健康不安と検査体制の強化
医療資源の再配分・人材確保
高齢化社会に対応する医療需要の増加
この背景のもと、**県立病院の果たす役割は単なる病院経営を越えた「地域医療の最後の砦」**になっています。特に復興が進む双葉地域では、ふたば医療センターなどが重要な役割を担っています。(福島県公式サイト)
今回の福島県立病院事業会計補正予算では、次のような動きがありました。
✔ 医業収益が減少している
(診療収入が想定より低い)
✔ 医業外収益(補助金や委託収入)が増加
(県財政との連動が強い)
✔ 経営の大部分を占める職員給与費が増加
✔ 他会計からの補助金がわずかに減少
これらの実情は、
病院が採算主体ではなく、地域医療維持の公共投資である
という政策的な位置づけと必然的に結びつきます。
県立病院は、以下の特性を持つため、市町村単独では成り立たない公共医療機関です。
このため、今回の補正予算は単なる収支調整ではなく、
福島県の医療政策の方向性を反映する重要な財政資料とも言えます。
ふくしま医療センターこころの杜
宮下病院
南会津病院
大野病院
ふたば医療センター附属病院
ふたば復興診療所(ふたばリカーレ) (福島県公式サイト)
今回の補正は、病院事業会計としては収支調整の側面が大きいと理解します。しかし、県立病院の役割は『公共医療インフラ』です。補正予算を通じて、県としての医療投資の方向性、地域医療維持の優先順位をどのように定めているのかが必要でしょう。
●陳情のためのLINE

●広報本部のYouTube
https://www.youtube.com/@%E5%A4%A7%E5%9D%82%E4%BD%B3%E5%B7%A8

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