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「給食をつくる」のではなく、「子どもたちの明日を育てる」施設にしよう

2025/7/15

郡山市では、富久山町と片平町にある2つの給食センターを集約し、PFI手法により、新しい給食センターをAGC郡山カルチャーパーク駐車場の一部に整備し、運営するということにより、債務負担行為で141億3,208万円の補正予算となっています。

 


 

 

事業概要は、

■衛生管理基準に適合し、安全・安心で栄養バランスのとれた給食を安定提供できる施設を整備

 

■気候変動に対応し、持続可能で経済的・効率的に給食が提供できる適正規模の集約化した施設を整備

 

■民間活力導入(PFI方式)による一体的な施設整備と管理運営を行い、サービス水準の向上と財政負担を縮減

 

整備施設として、

●調理能力:8,500食/日(市立中学校22校に配送)

 

●新たに導入される主な機能・炊飯設備/防災機能・アレルギー調理室・厨芥(ちゅうかい)処理機能(ごみ減量減容化)・環境負荷低減(例:ZEB、太陽光発電、太陽熱利用等)

 

●整備予定地は以下の写真

郡山市総合地方卸売市場からコスモス通りの向こう側で、郡山カルチャーパークに近いようです。


 

 

6月補正予算:整備・運営費債務負担行為設定では

 

事業期間:18年間(整備は令和8年から10年まで。運営は令和10年から25年まで)

限度額:約142億円(整備に約60億円、運営は15年にわたり年間約5億円)

 

我が家のすぐ近くに富久山の給食センターがありますが、ものすごく古さを感じます。


 

正直言って、いかにも危なそうな物を作ってる感が否めません。

 

令和3年(2021年)6月から日本で完全施行された「HACCP(ハサップ)義務化」というのがあります。

 


 

 

これは、食品等を扱うすべての事業者(飲食店、給食施設、食品工場など)に対し、HACCPに基づく衛生管理を行うことを法律で義務づけたものです。

 

元はNASAが宇宙食の安全確保のために開発した方法で、現在では世界標準の食の安全管理方法とされています。

 

2018年に改正された食品衛生法により、
2021年6月から原則すべての食品等事業者にHACCPの導入が義務化されました。

これは、

  • 東京オリンピック(国際水準への対応)
  • 食品偽装・食中毒事故の防止
  • 輸出促進のための国際信頼性向上

といった背景のもと、「食の安全管理を“見える化”する仕組み」として導入されたものです。

 


 

 

給食施設(学校・病院・高齢者施設)は、HACCP導入義務の中核対象となっているため、今回の学校給食センターの建設になったのだと思われます。

 

災害対応食や自立エネルギー(ZEB)など、レジリエンス型施設への転換も期待されます。我が国に食料危機が来た場合には、自給率が低いですからね。そのために対処方法を用意しておくのが最強の安全保障だと思います。

 

評価すべきポイントは

 1. 防災・レジリエンス機能の強化

  • 災害時には「避難者への炊き出し基地」となる設計
  • 太陽光・太陽熱・ZEB対応など、エネルギー自立型給食センター
    → 市内の防災拠点としての新たな価値

 2. アレルギー対応の明確化

  • 専用のアレルギー調理室の設置は、保護者・医療者からの信頼向上へ

 3. 環境配慮とゴミ削減

  • 厨芥処理機能の導入により、調理残渣や生ごみの資源化・減容化に挑戦
  • 児童の食育とSDGs教育にも活用できる

 

SDGsなんてことは西洋に言われなくても、もともと日本でやってきたやり方なので、何を言わんやなのですが、とりあえずよしとします。

 

今後の給食の質は、民間委託でのコスト削減が「味・安全・地産地消」を損なわぬよう、市民・学校関係者が参加する品質評価委員会の設置を求めるべきだと思います。

 

これから工事が始まるかと思いますが、カルチャーパークとの近接性により、市民の利便性や騒音・交通への影響を配慮した近隣住民向け説明会と合意形成が必要です。

 

PFI契約については、その詳細(収支・サービスレベル・リスク分担)を市民にオープンにし、定期報告制度を設けて透明性を高めることです。

 

●子どもたちの健やかな成長を支える「食の学校」

●災害時には地域を支える「防災キッチン」

●環境にやさしく、未来につながる「持続可能な食の拠点」

 

この新センターが、単なるインフラではなく、福島県では

“郡山の未来をつくる教育・福祉・環境のハブ”となるかどうかは、

これからの市民と行政の「対話の質」にかかっています。

 

「給食をつくる」のではなく、「子どもたちの明日を育てる」施設にしよう。
PFIは便利な道具だが、教育は道具ではない。郡山の“食の民主主義”をどう守るのか、いまが問い直すとき。

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著者

おおさか 佳巨

おおさか 佳巨

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肩書 土木技術者・元国務大臣秘書
党派・会派 無所属
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