2025/7/15
郡山市では、遠方(概ね60分以上の移動時間を要する場合)で、妊婦健診を受診した妊婦や、体外受精・顕微授精等を受けた夫婦に対して交通費を助成するとのこと。
補正予算額は852万円。
そのうち妊婦健診17万円の予算は、
・最寄りが遠方の医療機関
・医学的見地から県立医大など遠方の医療機関
が対象で、助成額は往復の交通費(自家用車・鉄道・バス)実費の8割。妊娠1回の対象回数は14回まで。
体外受精等 835万円の予算は、福島市・宮城県等、遠方の医療機関に行った場合の助成額で、福島市は1000円、宮城県は3000円。一連の治療回数は8回まで。
概ね60分以上の移動の場合に限られるとのこと。
ところで国会では、実家に帰って出産すると実家に住民票がないためにいろいろと支障をきたしているとの質疑がなされていました。これはどういうことなんでしょうか。
今回の補正予算ではあくまでも郡山市民が福島や宮城に行くことを想定していますが、「実家に帰って出産する人(いわゆる“里帰り出産”)」が、実家に住民票がないことで行政サービスの支障を受けるという問題のほうが大きいです。
これは、実は多くの自治体で起きている制度と現実のズレです。
日本の行政サービスの多くは、「住民票がある自治体が管轄」という前提で設計されています。
つまり、出産に関係する支援(妊婦健診補助、医療費助成、交通費助成、産後ケア、子育て支援)も、「住民票のある自治体」が給付主体である
ということです。
里帰り出産と支障が出る例
● 例① 妊婦健診の費用助成が「使えない・手間がかかる」
● 例② 産後ケアが使えない/予約できない
● 例③ 子育て関連手当の手続きが煩雑
解決策として議論されていること
| 解決策 | 内容 |
|---|---|
| ① 受診票の全国共通化 | 妊婦健診補助券が全国どこでも使える仕組み(自治体間の清算システム整備) |
| ② 居住実態を柔軟に判断 | 一時的に実家に滞在している人にも一部サービスを提供する「特例的扱い」を明文化 |
| ③ オンライン手続きの整備 | 住民票がある自治体と実家の自治体の連携を強化。窓口に行かなくても電子申請で対応 |
| ④ 「里帰りサポート特例交付金」などの財源措置 | 国が財政支援して、自治体の“受け入れ側”にもインセンティブを与える仕組み |
今回の「遠方受診助成」や「体外受精の交通費助成」などとあわせて、
「里帰り出産支援型の新制度」が創設できる余地があるかもしれません。
例えば
● 実家に一時滞在している妊婦に対しても、郡山市内医療機関での健診費を補助
● 郡山市が里帰り出産を受け入れる側の「ホスト市」として、安心・安全な滞在環境を提供
● 郡山⇔他自治体間での「電子補助券連携」や「支援情報の共通化」
「支援は住民票のある人に」
という行政ルールは、効率のために整えられたものであり、
本来の目的は「出産という大きな転機に、安心して迎えてもらうこと」です。

里帰り出産という、ごく自然で温かい選択を、
制度が“冷たく拒む”ようであってはいけない。
主語は制度ではなく、人であるべきです。
まずはこちらの問題を解決するのが先だと思います。
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