岡本 のぶじ ブログ
兵庫・猪名川町【いながわの木喰学 第1回/いながわ木喰】
2026/7/6
7/6 阿古谷毘沙門堂に安置されてきた「七仏薬師+自身像」を、このたび静思館でお預かりすることになりました。これを機に、木喰上人について改めて学び直そうと、柳宗悦の名著『木喰上人』を読み進めています。

まず心を奪われたのが、芹澤銈介が題扉に記した「木喰上人」の文字です。あの独特の書体──とくに「喰」の口偏が上へ跳ね上がる形──は、木喰仏の背面銘文に見られる筆跡そのもの。芹澤の鋭い観察眼が、たった数文字の中に息づいています。
そして柳宗悦が木喰研究へ踏み出す“決定的な瞬間”。大正12(1923)年1月9日、柳は浅川巧に誘われ、朝鮮の陶磁器を見せてもらうために小宮山清三宅を訪れました。この日の目的は、あくまで陶磁の鑑賞。木喰仏と出会う予定など、どこにもありませんでした。
ところが──。暗い庫の前に置かれていた地蔵菩薩と無量寿如来が、柳の目にふと留まります。その瞬間、まるで電流が走ったような衝撃が胸を貫き、「恋に落ちた」と言えるほどの深い感動に包まれたと記されています。つまり、柳宗悦を木喰へ導いたのは、計画された研究ではなく、“偶然の出会いが必然へと変わる”劇的な瞬間 だったのです。
さらに座敷には「南無大師」が飾られ、会話の多くが木喰仏に及んだであろうことは容易に想像できます。この出会いこそが、柳宗悦を木喰研究へと導いた運命の扉が開いた瞬間でした。(つづく)
木喰上人の魅力、そして静思館での新たな展開については、また次回以降。 〈いながわの木喰学〉として、これからも少しずつ丁寧にお伝えしていきます。 「いいね」で応援いただけると嬉しいです。
著者
| 選挙 |
猪名川町長選挙 (2025/07/20) [当選] 5,079 票
|
| 選挙区 |
猪名川町
|
| 肩書 |
猪名川町 町長 |
| 党派・会派 |
無所属
|
| その他 |
|