2026/4/15
◎4.15 独り言。
ネット上を賑わしている自衛官による党大会で国歌を唱った件のことである。
そもそも、この手の案件がいつも問題視される(メディアが煽っている感があるが…)その根っこは、自衛隊を憲法上において中途半端な位置づけにしていることに端を発すると考えている。
大上段に構えても仕方がないので、今回は、「組織」と「個人」という観点から、「報告」「連絡」「相談」、いわゆる「ホウレンソウ」の視点で考えてみたい。
今回は何が問題なのか、党大会において「国歌を自衛隊員が唱ったこと」が問題なのか、「自衛隊員が党大会に参加したこと」が問題なのかがはっきりしないが、いずれにしても、法的に問題はないと認識している。また、私用に制服を着用してはならないとする規定もない。
しかしである。法的に問題はないからと言って、個人的なものとして党大会で国歌を唱わせれば、このようになることは想像できたはずである。そこまでを想定して敢えて唱わせたとも考えられない訳ではないが…やはり、私的とは言え、隊員個人には荷が重すぎるだろう。以下、つらつらと紐解いてみたい。
1 自衛隊員は、自衛隊法により「服務の宣誓」の中で、『・・・「政治的活動」に関与せず・・・』と宣誓している。
2 自衛隊員の「政治的行為」については、自衛隊法と同施行令により、これでもかと言うくらいにきめ細やかに謳っている。せっかくの機会でもあり、是非ネット検索してみていただきたい。
3 上記の「政治的活動」と「政治的行為」の「活動」と「行為」の違いについて、同法は定義していないため、同意義と捉えましょう。
4 今回の件(国歌を唱うことと、党大会に出席すること)は、同施行令をみても、政治的行為には抵触しないと読みこむことができる。
5 また、今回の党大会は日曜日(休養日)ということで、私的・個人的な行動であるならば、隊員の直属指揮官である音楽隊長でさえも知らなくても当然であり、更には口出しする話でもないだろう。
6 しかしである。陸幕長の「承知していたが、私的なものであり問題ではない」という趣旨の記者会見からすると、「連絡」か「相談」かは不明であるが、指揮系統において、方面総監、陸幕長と、いわゆる「報告」があったと推察できる。
7 防衛大臣の記者会見では『今後「報告」の在り方を考える』としているが、そもそも一隊員の私的なことまで「報告」するような仕組みになっていないはずである。このことは、自衛隊に限らず、組織と名のつく全てに言えることだろう。
更に言えば、この手の案件は、つかさ司で判断・処置するものであろう。防衛大臣には、個人的なものと言うならば『私的なことまで報告させる義務を負わせていないし、私が知らなくても当然である』と言ってもらいたかった。
いずれにしても、『日本は平和ぼけだ。もっと大事なことが沢山あるだろう!』と誰かが言っていた。
さて、最後に私が直属の隊長であったらどうするかである。ズバリ、隊員には、依頼(文書)に基づき、広報的観点から勤務命令を発出するだろう。いつも行っているであろう休養日における音楽演奏やブルーインパルス飛行などのように。
今回は、組織で対応すべきことか個人とすべきかの状況判断の詰めが甘いと言われても仕方がないだろう。いずれにしても甘い状況判断が現場に負担を負わせる。教訓としたい。最後まで読んでいただきありがとうございました。




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