2026/7/6
今日は「女性支援新法とDV被害者支援について」というテーマの芦屋市議会議員自主研修会に参加しました。
自主研修会は参加任意となっており、今回は僕を含め議員19人中8人が参加しました。女性に関する法律のテーマなので女性議員の参加人数にも触れておきますが、6人中3人の参加でした。
僕は、こういう機会には基本的には参加します。自分がもともと強い関心を持っているテーマかどうかにかかわらず、専門的に研究されている方のお話を聞く機会は、できる限り大切にしたいと考えています。自分では気づいていなかった視点や、これまで深く考えてこなかった課題に触れることができるからです。すぐに政策に繋がらなかったとしても、「聞いたことがある」という経験は議員としての見識を深めることにも役立ちます。
今回の研修では、女性支援新法が制定された背景や基本的な考え方について説明を受けた後、DV被害者支援についてのお話を伺いました。
被害者の安全を確保し、目前の脅威から遠ざけることの重要性。また、DV被害者とのかかわり方について学びました。僕はこれまでDVについて相談を受けたことがなく、少なくとも自分が知る範囲では身近な問題として認識する機会もありませんでした。そのため、これまでは主にテレビなどを通じて知る世界でした。議員がアンテナを張りながら、アウトリーチ的に色々な方とお話しすることも重要であることを知りました。
一方で、研修を聞きながら、加害者に対する取組について、まだ大きな課題が残されているのではないかと感じました。
DV被害者を目前の脅威から遠ざけ、安全を確保することは当然必要です。しかし、それはあくまで緊急的な措置であって、問題の抜本的な解決ではありません。
被害者は、加害者から離れるために、住む場所や仕事、子どもの学校、人間関係など、これまでの生活を大きく変えることを余儀なくされる場合があります。避難した後も、加害者が再び現れるのではないかという不安や、被害によって受けた心の傷を抱えながら生活しなければならないこともあります。
DVは、どこまで行っても悪いのは加害者です。被害者は全く悪くない。もしかしたら加害者からすると理由があると主張するかもしれないけれど、暴力をふるって良い理由なんてない。
にもかかわらず、なぜ大きな傷を受けた被害者だけがこれまでの生活を手放し、その後の人生まで大きく変えなければならないのでしょうか。研修を聞く中で、この点に強い憤りを感じました。
DVそのものを処罰する刑罰があるわけではありません。
仮に身体的暴力などが暴行罪や傷害罪といった別の刑事事件として立件された場合には、加害者側にも刑罰や社会的信用の喪失など、一定の不利益が生じることがあります。しかし、精神的暴力や経済的暴力などによって被害者の心身や生活に大きな傷を与えていても、刑事事件として立件されなければ、加害者はこれまでとほとんど変わらない生活を続けられる場合があります。
被害者の人生を大きく狂わせておきながら、加害者が何食わぬ顔で生活を続けることができるのであれば、あまりにも不公平です。また、加害者自身の考え方や行動が変わらなければ、新たなパートナーに対して同じ行為を繰り返す可能性もあります。
被害者を現在の加害者から引き離すことはできても、次の被害を防ぐことができなければ、問題が本当の意味で解決したとは言えません。
もちろん、単に加害者への刑罰を重くすれば解決するという問題ではありません。
継続的な支配や精神的・経済的暴力をどのように捉えるのか、加害者に再発防止のためのプログラムを受けさせる仕組みを設けるのかなど、制度設計には慎重な検討が必要です。それでも、被害者を目前の脅威から遠ざけるところで制度が終わり、加害者に対しては十分な働きかけが行われない現状は、決してフェアではないと感じます。
被害者の安全を確保することは、支援のゴールではなく入口です。
その先に、被害者が安心して生活を取り戻すことができる仕組みと、加害者が行動を改め、同じ行為を繰り返さないための取組が必要です。
今回の研修を通じて「現在の法制度は、まだその入口に立った段階に過ぎないのではないか」という問題意識を持ちました。自分一人では、ここまで深く考えることのなかったテーマでした。専門的なお話を伺う中で、多くのことを考える機会となり、参加してよかったと思います。
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