2026/9/16
府中市議会議員(国民民主党所属)の ゆうきりょう です。

府中市では浅間町にある基地留保地(14ヘクタール、東京ドーム3.2個分)の敷地活用について現在検討中で、来年度に具体的な計画書が公表される予定です。市議会での質疑応答を聞くかぎり、市は「PFI,PPP」方式(公設民営など官民連携)を活用して5000人規模のスポーツアリーナ兼市民体育館の併用施設の建設を考えているように、私には推測できます。また現在ある生涯学習センターは解体して、中央文化センターとの複合施設を建設、同留保地内にはスポーツ広場、公園、一定面積の緑地、道路を計画しています。
★PFI(公設民営)のメリット、デメリットは
自治体が検討するスポーツアリーナの整備手法において、「PFI(公設民営を含む官民連携)」と「民設民営方式」が最近では主流のようです。この場合、どちらが優れているかは、「アリーナが建つ地域の市場性と、自治体が求める公共性のバランスによって決まる」ようです。どちらもメリット、デメリットの両方があり、一概にどちらが良いとは言えず、プロチームの有無、人口規模、周辺の競合環境をふまえて最適なスキームを選択する必要があるというのが、専門家の方の指摘です。そこでインターネット上で調べたところ、このPFI(公設民営)方式の主な特徴と、選択の判断基準を比較してみました。
1,PFI方式(公設民営の一種)
自治体が所有権を持ち、民間資金やノウハウを活用して設計・建設から維持管理・運営までを一体的に任せる方式です(Bリーグなどで増えているコンセッション方式もこの発展形です)。
(1)メリット
①公共性と収益性の両立・・ 市民利用(地域の学校・一般利用)の枠を確保しつつ、プロスポーツ興行やコンサートで稼ぐ仕組みを作れます。
②自治体の負担・リスク軽減・・民間の創意工夫により、従来の行政直営に比べて建設・運営コストを削減できます。
(2)デメリット
①財政負担・・建設費の一部や、毎年の運営補助(サービス購入料)として、自治体の公費が一定程度支出され続けます。
②硬直化のリスク・・15〜30年といった長期契約になるため、途中の社会情勢の変化や、指定された民間事業者の経営悪化への対応難易度が高くなります。
3,PFI(公設民営)を選ぶべき「判断基準」とは・・
(1)「PFI(公設民営)」が向いているケース
①地方都市や政令指定都市で、民間単独では投資回収(採算性)に不安がある。
②老朽化した「市民体育館」の建て替えを兼ねており、一般市民や学校の利用枠をしっかりと残す必要がある。府中市の場合、矢崎町の総合体育館を閉館して、新しい総合体育館に機能を移す考えであり、これにあたります。
③自治体も一定の関与や発言権を維持し、まちづくりの中心拠点としてコントロールしたい。
昨今のトレンドとしては、地方都市において「完全な民設民営」はハードルが高いため、沖縄アリーナや佐賀のSAGAアリーナのように、自治体がPFI等のスキームで建設・所有し、運営をプロチームや専門事業者に丸ごと委託して「稼ぐアリーナ」にする(公設民営型)事例が主流となっているようです。
2,PFI方式が抱える「成功していない」ケースとしての4つの実態
(1)「割高な分割払い」に陥るケース
PFIは、自治体が一度に巨額の建設費を支払う代わりに、20〜30年といった長期にわたり民間事業者(SPC)に分割して対価を支払います。しかし、民間の資金調達コスト(金利)は自治体の地方債金利よりも高いため、トータルの支払額を計算すると、従来通りの公共事業(直営)として建てた方が安かったという本末転倒な事例が少なくないようです。 [
② 需要予測の過大評価(楽観的なバイアス)
特に近年増えている「Park-PFI(公園内への商業施設設置)」や独立採算型の事業において、事業者が受注目的で都合の良い楽観的な収支・集客計画を提出し、自治体側もそれを検証するノウハウがないまま進めてしまうケースです。開業後に売上が計画の半分程度にとどまり、事業者が数年で撤退を余儀なくされる構造的なリスクが顕在化しています。
③ 長期契約による「柔軟性の欠如」
PFIは数十年単位の長期契約を結ぶため、途中で社会情勢や住民ニーズが変わっても、サービス内容や運営費用の変更(仕様変更)が極めて難しいというデメリットがあります。物価高騰や人件費上昇、またコロナのような感染症流行のような不可抗力が発生した際、リスクの押し付け合いになり、官民の紛争に発展することがあります。
④ 自治体の規模による「二極化」とノウハウ不足
政令指定都市などの大都市圏では導入が進む一方、人口20万人未満の小規模自治体では実施率が1〜2割程度に留まっています。小規模自治体には「手続きが煩雑」「PFIの専門知識・ノウハウを持つ職員がいない」「民間事業者が利益を出せるほどの市場規模がない」ため、制度自体が機能していないのが実態です。
3,結局のところPFI(公設民営)は「建設費の後払い」方式にすぎない?
PFI方式は「打出の小槌」ではなく、「建設費の後払い(ビルメンテナンス付き)」として使われているケースも多く見られます。成功させるためには、自治体側がコンサルタント任せにせず、需要が下振れした際の「悲観シナリオ」を想定し、適切なリスク分担を契約段階で設計できているかが成否を分けているようです。
~こうして調べてみると、新総合体育館をPFI(公設民営)方式は、もう少し慎重に考えるべきではないかと思うわけです。また府中市にとって、悲観的なシナリオを想定し、極めてリスクの少ない手段をとるべきだと、考えるものです。次回は、新総合体育館を民設民営にした場合のことについて、触れたいと思います。(ゆうきりょう)
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投稿 (府中市)浅間町基地留保地の「新総合体育館」構想は、PFI(公設民営)方式がいいのか・・府中市にとってリスクは何か(府中市議会議員 ゆうきりょう) は 国民民主党 府中市議会議員 ゆうきりょう に最初に表示されました。
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