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三原じゅん子議員のライフワーク、HPVワクチン。男性への定期接種化をいよいよ前へ進めるとき

2026/6/24

本日は「創発チャンネル」の収録で、三原じゅん子参議院議員のもとへ伺いました。

三原さんといえば、HPVワクチン(子宮頸がんワクチン)の普及をライフワークとして長年取り組んでこられた方です。今回は特に、男性への定期接種化に向けた取り組みについて、たっぷりとお話を伺うことができました。

私自身もHPVワクチン(ガーダシル)の接種者です。

「男性議員だけど、子宮頸がんワクチンを接種してきた」というブログを書いたのが2017年。あれから3回の規定接種を完了し、折に触れてこのテーマを取り上げ続けてきました。

子宮頸がんは年間約3,000人もの命を奪う病気でありながら、ワクチンと検診で効果的に予防できる。にもかかわらず、我が国の接種率は一時期1%を下回るところまで落ち込んでいます。

その背景に一部の不正確な報道や風評被害があったことは、皆さんご存知の通りかと思います。

積極的勧奨の再開、キャッチアップ接種の開始と、ここ数年で前進はありました。当事者として関わってきただけに、私としては感慨深いものがあります。

その上で、今あらためて前に進めたいのが男性への定期接種化です。

HPVは性別を問わず感染するウイルスであり、男性自身も中咽頭がんや肛門がんなどのリスクを負っています。そして男性が接種することは、パートナーへの感染を防ぎ、社会全体の感染の連鎖を断ち切ることにもつながる。

子宮頸がんの予防は決して「女性だけの課題」ではなく、まさに男女双方で取り組むべき「みんなの課題」なのではないでしょうか。

ただ、ここにはなp大きな壁があります。

2024年、男性へのHPVワクチン定期接種は「費用対効果」を理由に、当面見送られることになりました。費用対効果という観点自体は、限られた財源を配分する以上、無視できるものではありません。

しかし、ここで国の審議会で実際に示された数字を見ていくと、費用対効果はICER(増分費用効果比、1QALYあたりいくらかかるか)という指標で測られ、日本ではおおむね500万円前後が一つの目安とされています。

2024年3月の小委員会で示された推計では、男性自身の肛門がん・尖圭コンジローマの予防だけで見ると、ICERは8,000万円を超える水準でした。確かにこれだけ見れば「割に合わない」と判断されかねません。

ところが、ここに中咽頭がんや陰茎がんの予防効果を加えると4,000万円台に下がり、さらに男性接種がもたらす女性の子宮頸がん予防という間接的な効果まで織り込むと、条件次第で400万円台、つまり目安の範囲内にまで収まるのです。

何を便益として勘定に入れるかで、結論が文字通り桁違いに変わる。ここに、現状の「費用対効果での見送り」を鵜呑みにできない理由があります。

論点は、推計の前提そのものにあります。

一つは「分析の立場」です。現在の推計は医療費だけを見る「公的医療の立場」が基本ですが、ワクチン接種で防げる労働損失、つまり働き盛りの世代が病で失う生産性まで含める「社会の立場」で見れば、便益はさらに大きく評価されるはずです。

手法が未確立であることを理由に、ここが十分に織り込まれていません。

もう一つは「モデルの精度」です。本来、集団免疫の効果を捉えるにはダイナミックモデルという手法が望ましいとされますが、国内に必要なデータが乏しいため、簡易な手法での推計を余儀なくされてきました。

特に、男性接種による女性への予防効果の部分は、推計に頼る幅が大きいのが実情です。

要するに、今示されている数字は確定値ではなく、前提次第で動くものなのです。

だからこそ国も、2024年で議論を打ち切ったわけではなく、2025年に入ってからも小委員会でこの推計の精緻化を続けています。

そして、世界に目を向ければ、男性への接種はもはや例外ではありません。

アメリカ、イギリス、カナダ、フランス、ドイツ、オーストラリア。主要国はいずれもすでに男女中立のワクチン接種(ジェンダーニュートラル・ワクチネーション)を公費で導入済みです。

多くの国で9価ワクチンが推奨され、原則無料で提供されています。男性も対象に含めることが、もはや国際的なスタンダードになっているのです。

国内でも、2025年4月から港区・渋谷区・世田谷区など一部の自治体が独自に男性への助成を開始し、9価ワクチンも同年8月に男性への使用が薬事承認されました。

自治体と薬事は着実に前へ進んでいる。あとは国の定期接種化が、この流れに追いつけるかどうかです。

我が国は、HPVワクチンをめぐって苦い経験をしてきました。科学的根拠ではなく、その時々の世論や報道の空気に政策が流された結果、防げたはずの命が失われ続けたのです。同じ轍を踏むわけにはいきません。

費用対効果は前提条件次第で変わるものです。だからこそ、推計の方法そのものを問い直し、より精緻なエビデンスに基づいて再検討する。その作業を、政治がしっかり後押ししていくべきだと考えています。

三原さんのような、党派を超えてこのテーマに本気で取り組む方々と力を合わせながら、私も引き続き発信を続けてまいります。収録の公開を、どうぞ楽しみにお待ちください。

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著者

おときた 駿

おときた 駿

選挙 第27回参議院議員選挙 2025年 (2025/07/20)
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東京選挙区 382,996 票

肩書 日本維新の会 参議院東京都選挙区 第1支部 支部長
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