2026/9/10
みなさん、こんにちは。
岡崎市議会議員の 井町よしたか です。
8月25日から始まりました9月議会において、8月25日に一般質問に登壇しましたので、その内容を報告いたします。
Q1:本市の刑法犯認知件数と本年の特徴は?
A1: 本市における令和7年度の刑法犯認知件数は、2,030件で前年対比164件の増。
市内刑法犯認知件数は、毎年着実に減少してきたが、7年ぶりに2,000件を
超え非常に厳しい治安情勢となっている。
令和8年の刑法犯認知件数は、令和8年7月末時点における本市の刑法犯認知
件数は、1,314件であり、前年同月比では152件の増と厳しい状況は変わらず、
本年も前年の刑法犯認知件数を上回るペースとなっている。
本年の特徴は、昨年多発した侵入盗及び自動車盗については、侵入盗認知件数が
62件で、前年同月比21件の減、自動車盗認知件数は、9件で26件の減といずれも
減少している。
一方、増加傾向にあるのは、万引きが206件で、前年同月比37件の増、自転車
盗が233件で前年同月比28件の増、オートバイ盗が28件で、前年同月比18件増
という状況であり、刑法犯認知件数が増加している要因になっている。
Q1:刑法犯認知件数が増加しているなかで、万引きも増えている、近年の万引き
被害の状況と犯行者の年齢層は?
A1: 万引き被害の状況は、直近3年の認知件数は、令和5年が266件、令和6年
が280件、令和7年が289件と毎年増加傾向にある。
岡崎警察署に確認したところ、主に大型商業施設やドラッグストア、スーパー、
コンビニエンスストアでの被害が主となっているとのこと。
年齢層については、幅広く10代から65歳以上の高齢者まで、行為者の年齢層
は幅広いと聞いている。
Q2:増加傾向がみられる万引だが、対策に関する警察との連携体制について現状と
今後の体制づくりは?
A2: 万引き対策については、事業者の店舗内等における事案であることから、
各事業者の管理責任において防犯体制を講じていただくことが基本となる。
しかしながら、万引きは地域全体の治安や青少年の健全育成に大きな影響を
及ぼす犯罪であり、行政としても看過できない重要な課題であると認識して
いる。
現在、警察とは犯罪発生状況の共有など一定の連携を図っているが、実務的な
対応や専門的な助言は、警察から事業者へ直接行われているのが現状。
本市としては、この現状をさらに一歩進め、より実効性の高い対策を展開して
いく必要があると考えている。
具体的には、行政として果たすべき役割や、地域と一体となった防犯啓発、
効果的な防犯環境の整備などについて、岡崎警察署とのさらなる連携強化を
図り、防犯力の向上に全力を挙げて取り組んでまいりたいと考えている。
Q3:万引きによって店側の奮闘で得られた利益が不当に奪われ、賃上げや労働条件
改善に使われる原資の圧迫にもつながっていることは、流通現場において深刻
な問題となっている。また、不当に奪われたロスの回収や対策の投資分を販売
価格に転嫁すると、真っ当な消費者に負担がかかることに繋がるので、これは
社会問題と言える。
こういった問題を抱える万引の防止対策の一つとして、スーパーやドラッグ
ストアなど小売店では、防犯カメラ・防犯バーの設置や防犯タグの導入が
進められているが、こうした小売店への防犯機器の購入に対する補助金の
創設について、本市の考えは?
A3:岡崎市犯罪のない安全・安心なまちづくり推進条例第5条では、事業者の
責務として、「事業者は、管理する財産について、防犯の防止に配慮した
措置を講ずるように努めなければならない」とされている。
万引きなどの防止は、第一義的に事業者側の責務であると考えており、
事業者を対象とした防犯機器の購入に対する補助制度を創設する予定はない。
事業者においても、地域社会の一員として防犯意識を高めてもらい、自らに
おいて犯罪状況を考慮した防犯対策を講じてもらえるよう、警察と連携して
働きかけを行っていく。
Q4:万引きは「軽い犯罪」という意識があるが決して軽い犯罪ではなく、
万引きは重犯罪の入り口とも言われており、その対策は治安対策にも
つながると考る。
若い頃から犯罪に対する教育を受ける環境が必要と考えるが、本市が実施
している事があるのか?
A4:万引きは、刑法235条の「窃盗罪」に該当し、最高で10年以下の拘禁刑
または50万円以下の罰金が科される重大な犯罪である。
本市では、現在、小中学生を対象とした防犯教室を実施しておりいるが、
主な内容は、不審者から自分の身を守る知識の習得と防犯意識を高める
内容となっており、罪を犯した場合、どういった罪となるのか、その後、
どのような罰則を受けることになるのかといった内容まで踏み込んだ説明は
実施していない。
現在、犯罪の手口は多様化しており、中には、匿名流動型犯罪グループ、
いわゆるトクリュウといった犯罪集団に巻き込まれ、SNS上でやり取り
している間に、いつの間にか、罪を犯してしまっているケースも少なくない。
万引きに関する知識だけでなく、その他の悪質な犯罪に巻き込まれない
ように、犯罪への注意意識を高める講座メニューを創設するなど、若い頃
から教育が受けられる環境について岡崎警察署や教育委員会などの関係機関
と検討していきたい。
Q1:特殊詐欺被害の発生状況と近年の手口の特徴は?
A1: 現在の岡崎警察署管内の特殊詐欺被害の発生状況は、今年に入り、被害が
急増している。令和8年7月末時点の被害件数は、180件で前年同期比84件
の増、被害額は既に11億円を超え、前年同期比で約5億4千万円の増と
約2倍の被害額となっており、被害が後を絶たない深刻な状況である。
特に多い特殊詐欺の手口は、ニセ警察官を騙ったLINEによる手口や
SNS型投資詐欺、ロマンス詐欺といった手口が急増しており、被害者の
年齢層は、30代から40代の世代が多く、一件あたりの被害額が高額と
なっているのが特徴である。
Q2:被害が急増している、若い世代の被害も多いSNS型投資詐欺やロマンス詐欺
の被害について本市の被害状況は?
A2:令和8年7月末時点における岡崎警察署管内の特殊詐欺認知件数のうち、
SNS型投資詐欺及びロマンス詐欺を合わせた認知件数は、87件で、
前年同期比42件の増加と、急増している。
詐欺の手口ごとの被害額は公表されていないが、SNS型投資詐欺及び
ロマンス詐欺の認知件数で、特殊詐欺被害全体の約48%を占めており、
被害増加の大きな要因となっていることが推察される。
Q3:未成年がトクリュウ、特殊詐欺等に犯罪者側に巻き込まれる事案は本市
でも確認されていないか?
A3:岡崎署からは、未成年者が詐欺犯罪に加担する事案について、公表は
されていない。しかしながら、全国的には、SNS等を通じて未成年者が
知らず知らずのうちに、窃盗グループの実行役や詐欺グループの一員として
利用されるいわゆる「闇バイト」として、受け子や出し子の役割を担う
ケースが報告されており、本市においても同様の事案が発生する可能性は
十分に考えられる。
Q1:現在の犯罪状況を踏まえ、街頭犯罪の減少に向けた本市の具体的な取組みは?
A1:ハード事業として、増加している犯罪情勢や市街地開発、道路開通等を踏まえ、
本年度の予算重点事業として、街頭防犯カメラ50台の設置事業を進めている。
現在の進捗状況は、警察との協議により設置場所の案及び請負業者が決定した
ので、今後は、関係者への説明や設置に掛かる手続き等の準備を進め、今年度末
までの設置完了に向けて事務を進めている。
防犯カメラの整備により、課題となっている侵入盗や自動車盗、自転車盗などの
犯罪減少に期待している。
また、ソフト事業では、防犯用具等購入費補助金制度を昨年度に引き続き実施
している。
この事業は、第6次岡崎市防犯活動行動計画に掲げる基本戦略である
「防犯意識の醸成」、「犯罪が起こりにくい環境整備」、「多発する犯罪への対策」
の3つの戦略の促進に有効な施策であると考えている。
多くの市民に活用していただくため、引き続き、広く周知を図っていく。
Q2:愛知県警察が発行している「地域安全ニュース」No.29でナッジ理論を活用
した自転車の施錠率向上の取組みが紹介され。
本市でも検討すべきでは?
A2:警察からは自転車を盗まれた人のうち、施錠していなかった人の割合
(無施錠率)は約7割と聞いており、非常に高いと認識している。
強制や命令ではなく人の心理を後押しして自発的な行動を促す行動経済学
における「ナッジ理論」を活用した対策が、議員ご指摘の取組にとどまらず
様々な事例があると承知しており、有効な取組であるとも考えられるので、
現状把握を行うとともに、岡崎警察署と協議の上、まずは試行に向けた課題
について整理していく。
Q3:高齢者をターゲットとした特殊詐欺に対する本市の取組みは?
A3:令和2年度から県内では当時初となる高齢者を対象とした特殊詐欺対策装置
の購入費に対する補助制度を実施している。
現在、SNSを活用した特殊詐欺が急増しているが、今もなお、固定電話を
入り口として高齢者を狙う特殊詐欺は発生しており、対策が必要な状況に
変わりはない。
補助制度については、市ホームページでの掲載や公共施設への掲出の他、
高齢者を対象とした出前講座において、特殊詐欺の手口の説明や注意喚起を
しつつ、その対策や対策装置の補助制度の促進を図っている。
また、被害状況によっては、コミュニティFMやケーブルテレビなども活用し、
犯罪状況を注視しながら継続して啓発をしている。
Q4:高齢者が利用できる特殊詐欺対策装置購入費補助事業の状況は?
A4:当該補助金については、各家庭の固定電話に特殊詐欺対策装置を設置し、
着信時に録音を開始する旨のメッセージを流す装置の購入費に対する
補助制度であり、令和5年度から創設された県の自主防犯活動促進事業費
補助金も活用し、補助金を交付している。
令和5年度からは、毎年300件を超える申請を受付けており、高齢者の方
からのニーズがあるものと考えている。
令和8年度の申請受付状況は、7月末時点で77件の申請を受付けている。
対策装置は、犯人と接触をしない対策として有効と言われているので、
引き続き、対策装置の普及促進を図ってまいりたい。
Q5:特殊詐欺の拠点が海外であり、国際電話の着信拒否設定をすることが有効
とされている。
国際電話拒否設定の周知、設定状況はどのようか?
A5:特殊詐欺の手口では、海外からの発信によるものも非常に多いため、
国際電話を利用した着信を拒否することは有効な手段の一つと認識して
いる。
具体的な対策としては、利用開始時、固定電話の多くは、国際電話を着信が
できる状態となっているため、国際電話の着信を休止するサービスの利用、
また迷惑電話防止機能付きの機器や、着信拒否設定の活用が考えられる。
本市では、普段、国際電話を使用しないのであれば、最も有効でかつ簡単に
対策が可能な「国際電話着信拒否設定」を推進している。
手続き方法は、国際電話不取扱受付センターへ直接電話する方法、WEBや
郵送申込みでも手続きが可能となっている。
岡崎警察署との合同キャンペーンにおいても、利用休止の代行申請の受け付け
を行い、令和8年1月から約100件の申請を受け付けた。
設定の状況につきましては、各種通信事業者と個人において設定するもので
あるため、行政が把握することは困難だが、国際電話サービスの利用休止
設定は有効な対策と考えるので、引き続き岡崎警察署と連携しながら、積極的
に周知啓発を進めていく。
Q6:若者も騙される「SNS型投資・ロマンス詐欺」や「LINEを使った警察官騙り」
に対する本市の取組みは?
A6:SNS型投資・ロマンス詐欺、国際電話を利用した特殊詐欺、LINEを使った
警察官かたりなどの手口は、若い世代も含め、幅広い年代が被害に遭うおそれ
があり、深刻な問題である。
本市では、こうした詐欺被害の防止に向けて、警察や関係機関と連携しながら、
広報紙、ホームページ、SNS等を通じた注意喚起を行っている。
また、愛知県警察ではSNS型投資・ロマンス詐欺の注意喚起動画を作成し、
現在ユーチューブでアップしている。
リアリティがあり、非常に分かりやすく被害防止に有効な動画であるため、
本市としてもホームページやSNSをはじめ、市民課窓口や東岡崎駅東口付近の
サイネージなどで積極的に活用し、既に啓発活動を実施している。
さらに、LINE等のSNSを悪用したニセ警察官を騙る手口については、岡崎警察署
が実際に被害にあった方に協力してもらい、体験談をインタビューした動画を
作成した。
こういったリアルな体験談を発信することで、身近なできごとであると認識
していただけると考えるで、愛知県警察の動画と合わせて効果的に活用して
いきたい。
今後も、若年層を含めた幅広い市民の皆様に届くよう、岡崎警察署をはじめ、
地域団体等と連携し、発信方法を工夫しながら、特殊詐欺被害の未然防止に
取り組んでいく。
Q7:SNS型詐欺被害者を出さないためのプッシュ型ネット動画広告を作ってSNS
を見る人に広告が目に入るようにすることを提案するが、本市の考えは?
A7:本定例会において、市内企業からのご寄附を活用し、防犯意識啓発動画を
制作する委託料を補正予算計上している。
深刻化している特殊詐欺被害の現状を踏まえ、注意喚起を促す、短い時間で
注意を引くようなインパクトのある動画を作成したいと考えている。
作成した動画は、ホームページや市内公共施設での放映、またユーチューブ
での配信を予定している。
加えて、特殊詐欺被害の多い30代から40代をはじめ、より多くの方に周知が
図られるよう、動画広告も有効に活用し、効果的な啓発に努めていく。
Q8:先日行われた第52回生徒市議会の福岡中学校の提案で、AEDの使い方や
正しい119番の方法を中学生が実演して動画にし、市内のイオンモールなど
でその動画を流すことの提案がり、その提案に大変共感したが、イオンモール
内のデジタルサイネージ等で流すだけでは見てくれる人は少ないと思う。
しかし、イオンモール内でも映画館の上映前のCMは見ている人が多いと思う。
若者に人気のある映画のCM枠を愛知県警察と一緒に獲得して流すよう提案
するが、本市の考えは?
A8:急増する特殊詐欺被害を防ぐためには、機動的かつ多角的な啓発が必要だと
考えている。
提案の手法についても、これまでの実施状況や関係事業者の事情を踏まえ、
事業者や関係部局、警察と連携しながら、実施を検討する。
Q9:高齢者の万引きの背景にもつながるものがあると思うが、多様化、深刻化
する犯罪を防ぐために、庁内横断的な取り組みが必要と考えるが、本市の
考えは?
A9: 平成26年の消費者安全法改正を受けて、「多様な見守りの担い手が、日々の
見守りの中で気づいた高齢者等の消費者被害を、確実に消費生活センターへ
の相談へとつないでいくための見守りネットワーク」として、令和5年3月
に消費生活センターと福祉関係課を構成員とする「岡崎市消費者安全確保
地域協議会」を設置し、消費者被害の現状把握、防止及び啓発、その他
消費者被害の防止に関して必要な事項を情報共有及び協議を行うこととして
いる。
近年、消費生活センターでは、認知症気味の高齢者から福祉関係者を介して
相談をいただく事例や、相談対応後の高齢の相談者が再び被害に遭わないよ
う、福祉関係者に今後の見守りを依頼する事例が増えている。また、SNSを
発端とした若年層の詐欺被害の相談も増加していることから、若年層への
啓発の必要性も高まっていると考えているところである。
今年度は、協議会の構成機関として岡崎警察署にも加入いただき、体制を
強化するとともに、庁内における連携部局の見直し、また対面の会議を開催
し情報共有を図っていく。
Q10:5月14日の栃木県上三川(かみのかわ)町の強盗殺人事件で、逮捕された
男子高校生ら4人が実行役となった事件、8月4日には京都で中学生7名が
逮捕される事件が発生しており、若者が使い捨てされる事件が多発している。
2023年の調査だが現役高校生の8割が闇バイト求人情報を判別できないとの
結果が公表されている。
若者の闇バイト対策を中学校と連携すべきと考えるが、本市の考えは?
A10:闇バイトは、通常のアルバイト募集を装いながら、SNSで「楽で、簡単、
高収入」を強調した募集を行い、その後シグナルやテレグラムといった匿名
性の高いアプリに誘導して個人情報を送信させ、脅迫して犯罪に加担させる
もので、背後には反社会的勢力の関与も疑われるなど、大変危惧している。
今後、岡崎警察署や教育委員会と協力し、闇バイト対策など新たな犯罪課題
に対応した出前授業の実施の可能性について検討していく。
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