2026/8/13
7月28日16時27分に熊本県で発生した令和8年度熊本地震、
被災された方々、そして命を落とされた方の心痛を思うと、胸が締め付けられる。
お亡くなりになられた方のご冥福をお祈り申し上げるとともに、被災された方々に心からお見舞い申し上げる。
発生から48時間を過ぎた時点でも避難所になっている体育館で「雑魚寝」する姿を新聞が伝えられている。
10年前、2016年の熊本地震を経験した熊本県でこれだ。
段ボールベッドは備蓄されていなかったのか、
プライバシーを守る間仕切り等はないのか、
各地で毎年の様に襲ってくる自然災害に対する備えをしているという報道がなされるが、
いざ災害が起こるたびに以前と何ら変わらない光景を見せつけられると、
香川県でも対応策の準備を整えるよう県議会でも総合防災特別委員会を設けるなどして力を入れているが、
果たして十分機能するのだろうか、あらためて検証しなければならないなあという思いを強くする。
「スフィア基準」
私は県議会で、
災害に遭遇しても人間としての尊厳が守られるような環境下で過ごすことができるようにしようという国際的な人権基準
「スフィア基準」をクリアーする体制を早期に実現するよう求めてきた。
防災庁の創設を強く主張してきた石破前総理の代になってようやく国が「スフィア基準」を口にするようになり、
香川県でも避難所の設置・運営の対応策を示す文書の中でも取り入れられるようになったが、
まだまだ社会的認知がされていない。
その一番のポイントが、最近よく耳にするようになったTKB、トイレ、キッチン、ベッドを避難所に確保することだ。
震災関連死を防ぐために、医師や専門家が重要だと指摘されてきた。
「トイレ」は汚いトイレを避けて清潔なトイレにすること、
「キッチン」は冷たく栄養の不十分な食事を避けて暖かい食事を提供すること、
「ベッド」は床での雑魚寝を避けて就寝環境を整えることなどを指しています。
トイレが劣悪な場合、トイレに行きたくないと「排泄回数を減らす」ため「水分摂取を控える」人が出始めて、
「脱水症状」を起こし、その結果、「口腔内の細菌が増え」、それが原因で「誤えん性肺炎」を引き起こし亡くなる人が出てくる。
キッチン、偏った食事によって栄養が偏り、「高血圧」が進行する人が増え、「循環器系疾患」につながりやすくなる。
避難所での「雑魚寝」についても、床で寝ることで大きな「ストレス」を受け、
「睡眠不足」に陥り「体力や免疫力が低下」「呼吸器系疾患」を引き起こす人が出てくるというのです。
ようやく避難所への段ボールベッドの備蓄がされるようになった、
にもかかわらず、熊本から届けられる映像をみると、相変わらずの雑魚寝状態、
一体どうなっているのかという思いが込み上げてきた。
国は被害想定を見直し、南海トラフ巨大地震が起きた際の最悪の場合の死者を29万8000人と想定しているが、
震災関連死はこの中に含まれていない。
南海トラフ巨大地震で震災関連死はどれほどの規模になるのか、
関西大学の奥村教授の試算がある。
最悪の場合、7万6000人にのぼる可能性があるとしている。
東日本大震災のおよそ20倍。
この試算は全国でおよそ950万人の避難者が出た想定だ。
奥村教授は多くの死者が出る試算について、広い範囲でインフラに被害が出て停電や断水が長期化する上に、
避難所や自宅での避難生活が長引き適切な医療や介護を受けられない状態になることが大きな要因として考えられるとしている。
私は、こうした想定をもとに一昨年(2024)の6月・9月議会で、
地震大国イタリアの体制なども参考に「スフィア基準」をめざすべきだと主張した。
県も、災害関連死につながるTKBの環境改善の計画的整備について、当面の目標を定め取り組むようになった。
が、果たして十分な備蓄状況にあるのか、あらためて検証しなければならないと感じている。
例えば、
トイレの整備一つとっても、携帯トイレ、段ボールトイレ、マンホールトイレ、トイレトレーラーの整備等いろいろある。
特に、トイレトレーラーが注目を浴びていたことから、その整備を求めた。
衛生的で治安上もよく、財源的にも緊急防災・減債事業事業債が活用できると
「助け合いジャパン」が「みんな元気になるトイレ」ネットワークプロジェクトが参加を呼び掛けている。
普段は各自治体で所有し、日常的にはイベント等で活用しながら、いざ大規模災害が起こった時は災害地に派遣するというもので、
いいネットワークづくりではないか。
最近では小型のトイレカーも見かけるようになった。
すでに多くの自治体でこのネットワークに加わっている。
香川県も8市9町と連携して整備してはと投げかけているが、
今回の熊本地震の現状をみて、あらためてその具体化が求められていると感じている。
こんな問題意識のもとで、
県の担当部局に、各種備蓄状況の資料を請求したら、
貼付のものをいただいた。
段ボールベッドの備蓄目標を聞いて、驚いた。
なんと、避難者数は全く想定しておらず、
配慮の必要な方の数しか用意しようとしていないことがわかった。
これでは、熊本の光景も無理ないなあとも感じた。
あらためて、災害に遭遇しても人間としての尊厳が守られるような環境下で過ごすことができるよう
備蓄状況を再点検し、
スフィア基準を満たす備蓄目標を掲げ直すように取組みを強めていかなければならないと思っている。
後押しをお願いしたい。



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