2026/6/7
1)3度目の住民投票
大阪都構想に関する議論が、三たび俎上に載りつつあります。
2009年頃だったと思いますが、私は大阪都構想について、内容そのものには賛同できない部分があると感じていました。
当時、自治体のあり方を見直そうという構想は大阪だけではありませんでした。横浜や新潟などにも、それぞれ独自の自治制度改革の構想がありました。しかし、その中で大阪だけが、この自治の問題を全国的な政治課題へと押し上げ、多くの国民の関心を集めることになりました。
私は、その点に関しては、当時の橋下徹知事の手腕を高く評価していました。自治制度という分かり難いテーマを、多くの人が考えるべき課題として提起したからです。
その後、政治的な思惑も絡んで、大阪を含むこうした構想について、その実現の是非を住民自身に判断していただくための法制度を整備することになりました。たまたまその法案作成の責任を私が担うこととなり、山花郁夫議員とともに大阪を訪れ、当時の橋下知事、松井大阪市長との面談を皮切りに具体的な作業を進めました。2011年のことだったと思います。
そして翌2012年、多くの党の協力を得て、「大都市地域における特別区の設置に関する法律(大都市地域特別区設置法)」が成立しました。
私は、この法律制定に中心的に関わりました。
この法律は、大阪都構想の内容の是非について何ら判断を示すものではありません。都構想に限らず、大都市制度の改革案について、最終的に住民の意思を確認するための手続きを定めた法律です。
こうした経緯があるだけに、私はその後の二度の住民投票を大きな関心を持って見てきました。
そして今、三度目の住民投票が議論されています。
正直に言えば、私はいささか呆れています。
私は都構想そのものの賛否をここで論じるつもりはありません。地域の自治のあり方は、まず、その地域の住民が決めるべき問題だからです。
しかし、住民投票は民主主義において極めて重い意味を持つ手続きです。
少なくとも私には、二度目の住民投票の際、その投票が必ずしも住民のため、地域のためだけに行われているようには見えませんでした。自治のあり方そのものが、その時々の政治的立場や政治的優位性を強化するために利用されているように感じられたのです。
そして今、三度目の住民投票が語られています。
2015年、2020年と2度にわたり住民投票が行われました。その結果をどう受け止めるのか。なぜ3度目び住民投票を行うのか。前回までと何が違うのか。住民にどのような利益があるのか。
まず、その説明が丁寧になされるべきではないでしょうか。単に繰り返し住民投票を行なって賛否を問うのが目的ではありません。地域がどうあるべきかの議論を真摯に行うのが先決です。
自治制度は政治家のものではありません。住民のものです。
住民投票という重い手続きを繰り返すのであれば、その必要性と意義について十分な説明責任を果たすことが求められます。
私は、都構想の賛否以前に、住民自治と民主主義のあり方という観点から、この三度目の住民投票を見つめています。
自治のあり方をめぐる議論が、住民のためではなく政治の都合で繰り返されるとすれば、それは地域の皆さんにとって大きな負担です。政治はその重さを、もっと真剣に受け止めるべきです。
さあ今日も、ブレずに曲げずに、確実に前進します。
【26年6月7日 その6859『逢坂誠二の徒然日記』8556回】
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