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寅沢風力発電に関する意見書案【26年5月17日 『逢坂誠二の徒然日記』8535回】

2026/5/17

寅沢風力発電に関する意見書案【26年5月17日 『逢坂誠二の徒然日記』8535回】

昨日もフル回転の1日でした。今日も早朝から活動を開始します。


1)寅沢風力発電に関する意見書案

寅沢風力発電の方法書に関し、私は以下7点の意見書の提出を検討しております。(少し長いのですが、備忘録的に残します。)

 

なお「反対しているのに、なぜアセス法に基づく意見書を出すのか」という指摘があります。しかし、環境アセスメントは、賛成・反対を超えて、事業による環境影響を科学的・客観的に検証する制度です。現段階で重大な懸念があるからこそ、どの調査が不足しているのか、どの評価手法に問題があるのかを具体的に指摘する必要があります。

今回の寅沢風力発電計画では、水量変化や洪水リスク、土砂災害、低周波、生態系など、多くの論点で調査・評価が不十分だと考えています。だからこそ、反対の立場を明確にしつつ、方法書への意見提出も行うのです。


====

 

(仮称)函館寅沢風力発電事業 環境影響評価方法書に対する意見(案)


1.水環境・水資源保全について

本事業区域は、亀田川・松倉川上流域に位置する水源かん養保安林を含み、函館市民の重要な水源地に極めて近接している。

しかし方法書では、水環境に関する調査・予測項目として、主として「水の濁り」のみが対象とされており、水量変化、洪水リスク、地下水脈への影響、有害物質、底質等については調査対象から除外されている。

水源かん養保安林は、森林法に基づき、洪水緩和、水量安定化、水質浄化等の極めて高度な公益的機能を有するものであり、単なる沈砂池等の人工構造物によって代替可能なものではない。

特に、

 *森林伐採による保水機能低下

 *降雨・融雪時の流出量変化

 *洪水リスク増大

 *地下水流動への影響

 *渇水リスク

について、定量的かつ科学的な調査・予測を実施すべきである。

また、工事前のみならず、工事中および供用後を含めた長期的モニタリング計画を明示すべきである。


2.土砂災害・地盤安定性について

方法書では、対象区域内に土砂災害警戒区域が含まれていることを認識している一方、「学術上重要な地形等が存在しない」ことを理由に、「地形及び地質」の調査・予測項目を除外している。

しかし、市民生活に直結するのは学術的希少性ではなく、

 *地盤崩落

 *斜面崩壊

 *土石流

 *盛土崩壊

 *融雪期の土砂流出

等の災害リスクである。

谷状地形かつ豪雪地帯である本地域の特性を踏まえれば、地形・地質・地下水・融雪等を含めた詳細な地盤評価を実施すべきであり、現行の方法書は災害リスク評価として著しく不十分である。


3.生態系・野生動物への影響について

本事業区域は、函館市ヒグマゾーニング計画において「コア生息地」とされる重要な自然環境である。

方法書では、動物への影響として「死傷」「逃避」等を挙げているが、その評価は動物側の生態変化に限定されており、

 *ヒグマの市街地接近

 *人的被害リスク

 *生息域分断

 *生態系ネットワーク破壊

等への波及影響が評価対象となっていない。

また、猛禽類のみならず、

 *昆虫類

 *希少生物

 *小型哺乳類

 *両生類

を含めた総合的生態系評価が必要である。

特に、森林改変による「逃避」が人間社会側へ与える影響について、生活環境評価として調査・予測を追加すべきである。


4.景観・夜景への影響について

景観評価について、方法書では静止画によるフォトモンタージュ法のみが採用されている。

しかし本事業は、

 *高さ約195m級風車

 *ブレード回転

 *航空障害灯点滅

という強い「動的景観要素」を伴う。

函館山夜景は世界的観光資源であり、その景観価値を静止画のみで評価することは不十分である。

特に、

 *夜間点滅

 *回転運動

 *天候変化

 *季節変化

を含めた動画シミュレーションを実施し、市民および観光への影響を総合的に評価すべきである。


5.騒音・低周波音について

方法書では、ISO標準モデルおよび距離減衰式による騒音・超低周波音予測が採用されている。

しかし、本事業地は谷状地形であり、

 *音の反響

 *音圧増幅

 *気象条件による伝播変化

等が発生する可能性が高い。

平坦地を前提とした標準モデルのみでは、実態に即した予測とは言えない。

また、低周波音は個人差が極めて大きく、長期的健康影響への不安も存在することから、地域地形を反映した独自シミュレーションと長期的検証を行うべきである。


6.環境アセスメント手続きと地域合意形成について

本事業は、最大出力を5万kW未満に設定することにより、計画段階配慮書手続きを省略している。

しかし、配慮書制度は、本来、

 *事業規模

 *配置

 *複数案比較

等を柔軟に検討し、早期段階で住民意見を反映するため導入された制度である。


「まだ初期段階」と説明しながら、実際には方法書段階まで進行していることは、地域合意形成の観点から大きな問題がある。

地域との共生を掲げるのであれば、

 *規模縮小

 *配置変更

 *代替案比較

を含めた柔軟な再検討を行うべきである。


7.保安林解除と公益性について

保安林は、市民の生命・財産を守るため、森林法に基づき高度な公益性を有するものとして指定されている。

その解除には、

「保安林存続を上回る高度な公益的必要性」

が求められる。


しかし方法書では、

 *なぜ当該地でなければならないのか

 *なぜ保安林解除が必要なのか

 *代替地検討を行ったのか

について具体的説明が存在しない。


民間発電事業の公益性が、水源保全・洪水防止・土砂災害防止という極めて重大な公益性を上回ることについて、十分な立証がなされていない。

従って、保安林解除を前提とした事業計画については、極めて慎重な検討が必要である。


====


現在、以上の7点の意見書について、認識誤りなどを含め精査、検討中です。アドバイス、ご意見などを頂ければ幸いです。


さあ今日も、ブレずに曲げずに、確実に前進します。

【26年5月17日 その6838『逢坂誠二の徒然日記』8535回】

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#中道 #函館

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