2026/9/15
令和8年8月定例愛知県議会(9月2日)で、県が新たに配置する「価格転嫁マネージャー」による中小・小規模事業者支援について質問しました。(9月からマネーシャーが稼働します)
原材料費や人件費が上がる中、価格に十分転嫁できず、利益を圧迫されている企業は少なくありません。特に中小企業では、取引先との関係を気にして価格交渉に踏み出せないケースもあります。
今回の事業で重要なのは、相談に来る企業を待つだけでなく、支援を必要としている企業を県の側から見つけ、訪問して相談につなげることです。
<質問したポイント>
私からは、主に二つの点を確認しました。
一つ目は、これまで相談窓口につながってこなかった企業や、価格転嫁に特に苦労している企業を、県がどのように見つけて支援につなげるのかという点です。
本当に困っている企業ほど、経営者が日々の営業や現場対応に追われ、自ら「困っています」と声を上げにくいことがあります。だからこそ、商工会・商工会議所、金融機関、信用保証協会、業界団体など、日頃から事業者と接している機関との連携が大切です。
二つ目は、事業の成果を「何社訪問したか」「何件相談を受けたか」だけで判断してよいのかという点です。
もちろん件数も大切ですが、より重要なのは、支援を受けた企業が実際にどう変わったかです。
<見るべき成果>
私は、次のような段階ごとの変化を成果として確認していくべきだと考えています。
· 自社の原価を把握できたか
· 適正な販売価格を計算できたか
· 根拠を持って価格交渉に踏み出せたか
· 実際に価格転嫁につながったか
価格転嫁によって利益を確保できれば、賃上げ、人材確保、設備投資にもつながります。つまり、この事業は単なる相談事業ではなく、地域経済の好循環を生み出すための取り組みにしていく必要があります。
<今後求めたいこと>
県には、企業を「訪問して終わり」「相談を受けて終わり」にするのではなく、その後の変化までしっかり見届ける仕組みをつくってほしいと要望しました。
支援が必要な企業をこちらから見つけ、原価の把握、適正価格の検討、価格交渉、実際の価格転嫁まで伴走する。そうした実効性のある価格転嫁支援につなげていきたいと思います。
*価格転嫁マネージャーとは
原材料費や人件費などの上昇分を適切に取引価格へ反映できるよう、県内中小企業を支援する専門人材です。愛知県が2026年8月補正予算で新たに配置。あいち産業振興機構の「エキスパートあいち」を拠点に、企業への出張相談を行い、課題の整理・分析から原価計算、価格転嫁の進め方まで助言・支援します。
具体の質問については以下をご覧ください。質問原稿をそのまま掲載します。
【第1問】支援を必要とする企業を、どう見つけるのか
前文
今回、県が「価格転嫁マネージャー」を新たに配置し、企業に出向いて相談に応じる「プッシュ型」の支援を行うことについて説明がありました。
私は、この「企業に出向く」という点が大変重要だと考えています。
これまでの相談窓口は、基本的には企業側が自分で課題に気づき、相談先を調べ、相談に出向く必要がありました。しかし、価格転嫁に困っている中小・小規模事業者ほど、経営者自身が営業や現場の仕事に追われ、相談する余裕がないこともあります。また、原材料費や人件費が上がっていても、どれだけ価格を上げればよいのか分からない、あるいは取引先との関係を心配して、価格交渉を諦めている企業もあると思います。
こうした企業こそ支援が必要ですが、自ら相談に来るのを待っているだけでは、なかなか支援につながりません。
今回、県がプッシュ型支援に踏み出すのであれば、大切なのは訪問する企業の数だけではなく、本当に支援を必要としている企業をどう見つけ、支援につなげるかだと考えます。
質問
そこで伺います。
価格転嫁マネージャーによるプッシュ型支援では、これまで相談窓口につながってこなかった企業や、価格転嫁に特に苦労している中小・小規模事業者を、県はどのように見つけ、支援につなげていくのでしょうか。
答弁後の要望(答弁は後日議会のHPに正式に掲載)
特に、支援を必要としている企業ほど、自ら「困っています」と手を挙げにくい場合があると思います。
そのため、制度を広く知らせるだけでなく、商工会・商工会議所、金融機関、信用保証協会、業界団体など、日頃から中小・小規模事業者と接している機関とも連携して、支援が必要な企業を見つける仕組みをつくっていただきたいと思います。
「相談に来た企業を支援する」だけでなく、「支援が必要な企業をこちらから見つけて支援につなぐ」。ぜひ、そこまで踏み込んだプッシュ型支援をお願いします。
【第2問】「何件相談したか」ではなく「企業がどう変わったか」を測る
前文
次に、この事業の「成果をどう測るのか」という点について伺います。
価格転嫁マネージャーの活動が始まれば、「何社を訪問した」「何件の相談を受けた」といった数字は出てくると思います。もちろん、こうした数字も必要です。しかし、それだけで、この事業が成功したかどうかは分かりません。
大切なのは、支援を受けた企業が、その後どう変わったのかだと思います。
例えば、これまで分からなかった自社の原価を把握できるようになった。必要な販売価格を計算できるようになった。そして、その根拠を持って取引先との価格交渉に踏み出した。さらに、実際に価格を上げることができた。このように、企業が一歩ずつ前に進んだかを見る必要があります。
そして、適正な価格転嫁によって利益を確保できれば、それを賃上げや人材確保、設備投資につなげることもできます。そこまでつながってこそ、この事業が地域経済に与えた成果が見えてくるのではないでしょうか。
そのためには、事業が始まった今の段階から、企業の変化を継続して確認できる仕組みをつくっておくことが重要だと考えます。
質問
そこで伺います。
価格転嫁マネージャー事業について、訪問件数や相談件数だけを成果とするのではなく、支援を受けた企業が「自社の原価を把握できた」「適正な価格を計算できた」「価格交渉に踏み出した」「実際に価格転嫁できた」といった段階ごとの変化を、事業開始時から成果指標として設定し、その後もフォローアップしていくべきと考えますが、県はどのように取り組んでいくのでしょうか。
【要望】(答弁は後日議会のHPに正式に掲載)
今回の事業で大切なのは、何社を訪問したかではなく、その支援によって企業がどう変わったのかだと思います。
これまで相談につながらなかった企業を見つけ、原価を把握し、適正な価格を考え、価格交渉に踏み出し、そして実際の価格転嫁につなげていく。その先に、賃上げや人材確保、設備投資につながる好循環があります。
ぜひ、企業を「訪問して終わり」「相談を受けて終わり」にせず、その後の変化まで見届ける、実効性のある価格転嫁マネージャー事業にしていただくことを要望します。
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ホーム>政党・政治家>おか 明彦 (オカ アキヒコ)>岡の議会質問報告ーー価格転嫁に悩む中小企業を、どう支援につなげるか(令和8年8月定例会)