社会保障国民会議が「議長案」を出しました。
それによると、
1.令和9年4月1日から消費税の軽減税率を1%に引き下げる。
2.同年秋から給付を先行導入。その給付は配偶者の所得を考慮せず、15歳以下の子供を持つ世帯に配慮する。(今すぐは、システム上配偶者の所得を考慮できない、また、16-18歳の子供を把握できないため)
3.令和11年3月31日に消費税の軽減税率を戻す。
4.令和11年秋から給付を本格導入。配偶者の所得が大きい者には給付せず、18歳以下の子供を持つ世帯に配慮する。(2年間でシステムをつくる)
5.その後、いずれ本格的な給付付き税額控除に移行する。
というものです。
この案には問題がいくつかあります。
まず、R9年秋から給付を始められるならば、つなぎのために消費税の軽減税率をいじる必要はありません。
軽減税率を下げるには、いくつもの大きな問題があります。
しかし、給付までに時間がかかるから、その間だけ、消費税の軽減税率を下げてつなぐというはずでしたが、給付をすぐに出来るならば、軽減税率を下げる必要はありません。
次に、財源の確保が出来ていません。
ガソリンの暫定税率廃止で1.5兆円、高校無償化と給食費無償化で0.7兆円の合計2.2兆円の財源が必要になります。
大企業向けの賃上げ税制廃止で1.1兆円はあてがありますが、そのほかはあてがありません。
そのうえに、防衛費を増額するための財源も必要です。
そしてそのうえに、軽減税率を下げるのに年4.2兆円の財源が必要になります。
赤字国債を出さず恒久財源で軽減税率を下げるとの方針ですが、消費税率下げに財源を見つけても、その他に必要な財源が赤字国債になったのでは意味がありません。
しかも、この会議では、国が決める給付を国がやるということに未だにコミットしていません。
これまでのように自治体に給付をやらせようという声が未だに霞ヶ関から聞こえてきます。
とんでもないことで、何のためのデジタル化だったのかと、声を大にしていいたいところです。
そして、財源も確保されていないのに、こんなことをしたらどうなるのか、通貨と財政への市場の影響をまったく考慮していないといわざるを得ません。
この会議、一度、ご破算にすべきだと思います。