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河野 太郎 ブログ

消費税減税について

2026/3/6

総選挙で自民党がご支持をいただいたので、物価高対策としての給付付き税額控除の導入と、導入までの間、消費税の軽減税率を2年間ゼロにするための検討を加速するという高市総理の約束を実現していかなければなりません。

この減税を考える上で、一番問題になるのが財源をどうするかということですが、私は現在ある基金の残高をこのために使うべきだと思います。

外為特会や日銀のETFを使ったらどうかなどといった提案もなされていますが、どちらも現実的には難しいと思います。

現在基金には、約12兆円あり、1年間に5兆円といわれるこの減税を2年間行うためには充分です。

そもそも基金で行おうという政策が本当に必要なことならば、毎年の当初予算に盛り込めば良いわけで、基金化してしまったために、必要性が疑われるような事業が盛り込まれてしまったのが現実です。

役所からは基金を使って減税することに反対の声も上がるでしょうが、総理が約束したことと基金の事業のどちらが優先されるべきかは明らかです。

しかし、減税そのものがもたらす問題もあります。

これまではテイクアウトだと8%、イートインだと10%でした。

軽減税率を0にすると、テイクアウトは0%、イートインは10%。

つまり、お弁当を買って家で食べれば消費税はかからないのに対して、定食屋で食べると消費税が10%かかるようになります。

定食屋の売り上げが減り、お弁当屋の売り上げが増えることは容易に予想されます。

これまではイートインには10%、テイクアウトなら8%の消費税がかかっていましたが、テイクアウトにはテイクアウト用の袋や容器の費用がかかるからと2%を足すことで、同じ価格で販売していたファストフードのチェーン店もあります。

しかし、イートインが10%、テイクアウトが0%ということになれば、ファストフードでもイートインとテイクアウトで価格が違ってくるでしょう。

また、お弁当屋さんにしても、米、のり、梅干しの仕入れには消費税がかからなくなっても、おにぎりを入れる容器やお手拭きの仕入れには10%の消費税がかかります。

これまではお客様からいただく消費税で仕入れにかかる消費税負担を取り返すことができていましたが、これからはお客様から消費税をいただくことができないので、仕入れにかかる税額を日々の売り上げで取り戻すことができなくなります。

ゼロ税率課税ならば最終的に仕入税額控除で税務署から還付を受けることになりますが、日々のキャッシュフローに影響が出ることになるでしょう。

また、消費税率を引き下げるためには、システムの変更を余儀なくされる大企業が出てきます。

大規模なシステムの場合、変更に1年近く必要になるところも出てくるでしょう。

今年の秋に法案が成立し、それから1年、システム改修をしてようやく消費税率が引き下げられます。

そして2年たつとシステムをまた改修して元に戻すことになります。

ゼロ税率を8%に戻すときに、例えば米などは税率が上がる前にたくさん買い込んでおこうということになるかもしれません。

スーパーの棚から米がなくなって...また、米の価格が上がるでしょうか。

物価高対策としての軽減税率の引き下げの最大の問題は、税率を下げても価格が下がらないかもしれないということにあります。

これまでのヨーロッパの例では、消費税を下げても価格が同じ割合で下がらない方が普通でした。

なかには全く下がらなかったということもありました、

消費税率を下げても価格が下がらなければ、物価高対策になりません。

うーん、どうでしょうか。

なぜ、軽減税率を2年間ゼロにするかというと、物価高対策などのために給付付き税額控除を導入するが、その準備に2年間かかるから、その間の手当として軽減税率を下げるというものでした。

ならば、給付付き税額控除の導入を前倒ししてはどうでしょうか。

これまでの所得税減税では、そもそも所得税を納めていない非課税世帯には恩恵がない、また、所得税額の少ない者にとっては、減税分が引ききれないことが起こり、所得税が多い、すなわち所得の多い者にとって有利な政策になっていました。

そこで減税額を引ききれない時は、その分を給付しましょうというのが給付付き税額控除です。

例えば10万円の減税をすることになりました。

所得税を10万円納めていた者は、所得税がゼロになります。
所得税5万円の者は所得税がゼロになり、引ききれない5万円が給付されます。
所得税がなかった者は、10万円が給付されます。

この制度を導入するためには、システムを立ち上げることが必要になります。

しかし、税額控除をせずに、給付だけにしてしまったらどうでしょうか。

所得だけで給付を考えるならば、今年の年末の年末調整で給付を始めることができる、つまり、消費税減税よりも早く物価高対策を実施することができます。

その間に給付付き税額控除のためのシステムを開発し、移行することができます。

給付に関して資産も考慮に入れようとするならば、資産を把握するシステムをその後に追加することも可能です。

この秋に税法を通して、システム開発を待って来年の秋から2年間の軽減税率を減税するか、今年の年末から給付を始めるか、どちらが良いでしょうか。

給付を始めるだけならば、定食屋さんと弁当屋さんの差が大きくなることもありませんし、仕入れにかかる消費税の資金繰りの心配も要りません。

2年後に元の税率に戻すことを含めた2回のシステム改修も要らなくなります。

価格が下がるかどうかの心配も必要ありません。

税率が変わる時期の買い控え、買い占めもなくなるでしょう。

どちらがよいでしょうか。

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著者

河野 太郎

河野 太郎

選挙 第51回衆議院議員選挙 2026年 (2026/02/08)
選挙区

神奈川15区 141,580 票 [当選] 比例 南関東ブロック 自由民主党

肩書 元外務大臣、元防衛大臣、元デジタル大臣、元湘南ベルマーレ代表取締役
党派・会派 自由民主党
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