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【現場レポ】南海トラフ巨大地震に備える!自衛隊の総合防災演習「08JXR」と最新シミュレーシ

2026/7/24

 首都圏や南海トラフで巨大地震が発生したとき、自衛隊や関係機関はどのように連携し、私たちを守ってくれるのでしょうか?

今回は、大規模総合防災演習「08JXR」の一環として実施された講義・研修の内容を分かりやすくレポートします。

 今回の研修は、南海トラフ地震を想定した自衛隊の指揮・連携能力の向上を目的として行われ、東部方面総監部や本部保全総監部の担当者が登壇。現場のリアルな課題から最新の訓練システムまで、知られざる災害対応の舞台裏が明かされました。

1. 演習の目的と全体像:首都圏・広域災害に挑む「3つの柱」

今回の総合防災演習「08JXR」は、「南海トラフ地震」による甚大な被害(東京の島しょ部から宮崎・鹿児島まで)をメインシナリオとして想定しています。

さらにサブシナリオとして、原子力災害への対応も盛り込まれるなど、非常に極限状態に近い環境下での訓練となりました。

演習は以下の「3つの柱」で構成されています。

指揮所訓練(トップレベルでの意思決定・命令伝達)

実動訓練(現場での部隊動員・輸送等)

関係機関向け研修(自治体や企業との連携強化)

官民一体となった「実践的」な連携

今回の訓練には、防衛省・自衛隊だけでなく、東京都や静岡県などの自治体、さらには指定公共機関(東京電力、JR東日本、イオン、ENEOS、佐川急便など)まで幅広く参加。

都県レベルだけでなく「市区町村レベル」からの情報伝達メカニズムや、民間企業と連携した物資輸送・給水・道路啓開(瓦礫撤去)など、極めて実践的な検証が行われました。

2. 日本の心臓部を守る「東部方面隊」の役割とリスク

研修では、東部方面総監部防衛課の櫻井氏より、関東甲信越・静岡県を担任する「陸上自衛隊 東部方面隊」の任務と地理的特性が説明されました。

日本の人口・経済が集積する重要地域

東部方面隊がカバーする地域には、以下のような特徴があります。

日本の人口の約42%(約5,200万人)が集中

日本のGDPの約47%を占める

伊豆・小笠原諸島など広大な島嶼部(南鳥島まで約1,860km!)をカバー

首都直下地震や南海トラフ地震、富士山噴火などの巨大災害リスクに加え、近年は「激甚化・頻発化する風水害や林野火災」への対応も急務となっています。

過去の台風19号、熱海市伊豆山土砂災害、能登半島地震への増援など、これまでの災害派遣で得た教訓をもとに、日頃からの自治体・関係機関との協定や訓練の重要性が強く訴えられました。

3. 指揮官の判断力を鍛える高度シミュレーション「JETT」

今回の研修で大きな注目を集めたのが、本部保全総監部訓練課の木村氏が解説した統合演習訓練支援システム「JETT(ジェット)」です。

JETTとは?

JETTは、統合運用下での災害対処(主に指揮所訓練)を支援するためのシミュレーションシステムです。

マップ上に津波の浸水域、火災地域、液状化、要救助者の情報などがリアルタイムで色分け表示され、実際の被害状況を極めて精密に再現します。

【JETTを用いた訓練のサイクル】 ① JETT端末に被害状況(津波・要救助者など)が発生 ② JETT担当者が演習部隊に状況を伝達 ③ 演習部隊が状況を判断し、計画立案・命令を発出 ④ 命令に基づき、JETT上の部隊行動・シミュレーションが更新される

このサイクルを繰り返すことで、指揮官や幕僚の状況判断力と計画立案能力を極限まで鍛え上げます。また、「自衛隊の駐屯地自体が被災した」という厳しい想定のもと、代替拠点で部隊を再建・運用する手順の検証も可能となっています。

4. 現場の裏側:空域の調整から「72時間の壁」の超え方まで

講義後半では、空域調整の担当官より、現場で実際にどのように部隊や資機材が動くのか、具体的な運用の裏側が解説されました。

① 混雑する空を統制する「航空統制調整所」

災害時、現場の上空には自衛隊のヘリやドローンだけでなく、警察・消防・防災ヘリ、さらには米軍機までもが飛来します。 自衛隊は「航空統制調整所」や専用の空域調整システムを活用し、衝突を防ぎながら効率的な航空支援(救助や物資輸送)を行っています。

② 補給と衛生を一元管理する「戦力維持調整所」

立川駐屯地に設置される「戦力維持調整所」は、部隊の活動を裏で支える兵站(補給・輸送)・人事・衛生・会計を一元管理するいわば「作戦の心臓部」です。 現場で活動する部隊の食料、燃料、車両整備などを絶え間なく供給し続けることで、持続的な救助活動を可能にしています。

③ フェーズの移行(人命救助から生活支援へ)

災害発生直後の「72時間の壁」までは、1秒を争う人命救助が最優先されます。 その後、時間が経過するにつれて、支援の軸は給水・給食・暑熱対策といった「生活支援」フェーズへと移行します。このタイムライン管理と、自治体(都庁等)に派遣された「連絡員(LO)」による密な情報共有が、迅速な支援を実現するキーとなります。

まとめ:平時の「連携」こそが命を守る

今回の講義・演習視察を通じて強く感じたのは、「自衛隊単独で完結する災害対応は存在しない」ということです。

自治体、警察・消防、そして民間企業。それぞれの強みを理解し、平時からJETTのような高度なシステムを使って緻密な訓練を重ねているからこそ、万が一の事態に迅速に動くことができます。

巨大地震への備えは、決して他人事ではありません。こうした自衛隊や各機関の取り組みを知ると同時に、私たち個人も「日頃の防災備蓄」や「家族との連絡手段の確認」を改めて見直しておきたいと感じました。

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にへい ふみたか

肩書 税理士、草莽全国地方議員の会会長代行、元中央区議会議員3期12年、東京青年会議所シニア・元理事、日本の良き伝統文化を守りつないでいく活動、抜群の実現力「江東区の西郷隆盛、こと、にへいどん」
党派・会派 国民民主党

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