食料品消費減税1%の議長案の舞台裏とは?統一地方選、参院選を見据えた戦略や残る課題をW政治記者が解説

2026/06/19

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選挙ドットコム編集部

6月18日公開の「選挙ドットコムちゃんねる」では、食料品消費税減税の最新動向をMCの産経新聞編集長・水内茂幸記者と政治ジャーナリストの今野忍記者が解説!社会保障国民会議の実務者会議で浮上した、食料品の消費税を2年間1%に引き下げる議長案の政治的背景とは?外食産業や農業に与える影響や財源確保の課題、国政選挙も控える中での展望についても解説します!

MC水内記者:消費税の話です。食料品の消費税を来年の4月から2年間1%に下げるというのを、社会保障国民会議の実務者会議の議長を務めている小野寺五典衆院議員が「小野寺案」みたいな感じで出しました。

今野記者:これ面白いというか、自民党内で税調をやっても1%って声が出てこなかったのに、なぜかずっと1に反対でゼロといっていた日本維新の会が1%を決めているじゃん。いいやって感じで。多分、裏でやってたんだろうな。 12日かなんかに小野寺議長がひっそりと総理官邸に1人で入ってますよね?

MC水内記者: 入ってますね。やっぱりもうシナリオができていて、 高市さんはずっと0%って言ってるけれども、それが0から1になっちゃうと公約違反って言われるかもしれないんで、まずは小野寺さんに1を出させて、国民会議でやってますよ、やった結果が1でしたよ。じゃあ政府としては分かりました、それを引き受けますっていうね。自民党の公約も「国民会議で実現するよう検討を加速」という言い方なので、その通りやろうっていう感じなんでしょう。

今野記者:ある程度シナリオを書いといてその通りにやってるよね。国民会議からの提案を受ける形にして、高市総理は選挙の公約ではゼロだったけど、国民会議から言われたから1にしますと言う。だけど問題は、その国民会議で1って決めたのが議長だけで、国民主党の古川(元久)さんとかあとチームみらいとか、そんな議論した覚えないぞってみんな怒ってるみたいなね。

MC水内記者:議論してないのにいきなり取りまとめで1が出てきて、おかしいじゃねえかと。

今野記者:そう。何だったんだ、これまでの会議の話は。それはおっしゃる通りで古川さんとか怒ってるよな。

MC水内記者:自民側は言下に『歌舞伎』なんだから分かれよって多分言いたいんだろうけれども。それはねえ……。

今野記者:国民会議の実務者会議は自民党と維新と国民民主党、立憲民主党、公明党、中道改革連合、チームみらいが入ってて、参政党は入れなかった。一応、会議体というか、会議をして一定のまとめを作るはずだったんだけど、それぞれで作ると消費減税にそもそも反対の党が多いから。多いというか、チームみらいが反対。中道・立憲・公明は、むしろ恒常的な食料品の消費減税0と言ってたんだよな。 だけど国民会議では特に賛成しないんだよね。だから反対が賛成が分からないんだけどね。

MC水内記者:1になったのが2年で終わるのは変だと主張しています。

今野記者:それで、国民民主党は元々消費減税自体に反対はしてないけど、食料品の消費減税には反対だったから。

MC水内記者:減税するなら、一気に全部5に下げろという主張でした。

今野記者:(中略)今回は0%にするとレジスターとかシステムの改修に業者が1年かかるっていうのが、これも国民会議のヒアリングで出ていたので3カ月から半年でできるという1%。ゼロは割れないから色々システムの抜本改修がかかる。1だったら数字をいじるだけだから、半年ぐらいまでにできますよということからやりますと。これが議長から提言を受けると、7月の「骨太の方針」、経済財政諮問会議の予算と税制の大枠を決める会議で、おそらくそれを出す。そうすると、9月の秋の臨時国会で消費減税の法案が出てくる。それを秋に成立させればそこから半年でシステムの改修を始めるから、来年4月1日から食料品の消費減税、そして2週間後に統一地方選挙。そういうシナリオだと思います。

MC水内記者:なるほどですね。ここで、いくつか疑問や問題点があると思っています。僕が1番思うのは、来年1%に下がった時に、例えばスーパーとか行って食料品が今は8なんで7%分がドカンと下がるかって言うと、いきなり下がらないっていう人が結構多い。

今野記者:税を取るシステム上ということもあるし、これまでコスト値上げ分を我慢してきた人たちにとっては、やっと少し利益が出るということになって、そのまま据え置かれる可能性もある。欧米のコロナの時の消費減税の例を見ても、10%下げたら10物価が下がるかというと下がっていないというデータが多いとは言われてますよね。

MC水内記者:あともう1個、2年ということは2年後には上げることに一応なっているけど、上げられるのかなっていうとこね。

今野記者:一気には無理だと思う。いろんなところで言ってるけど、段階を踏んであげる。確か、イギリスがやっていたんだけど。8を1にしました。戻す時に一気に7上げて、また8っていうのは多分無理だと思います。例えば1にして1を3、5と刻んでいくとか、一旦5にするとかね。さすがに一気に7は上げられないと思う。

MC水内記者:2年後に戻すタイミングもありますよね。

今野記者:食料品の消費減税を2027年4月に始めたとすると、期間は2029年3月までの2年間。2028年夏には参院選がある。つまり、消費減税があと半年後に終わる状態で選挙をやるわけです。その時は、今反対している野党も食料品消費減税延長と言ってくると思います。そうすると、自民党だけが戻す、増税という公約で戦えますか?多分戦えないから、また1年延期とかそういう話が出てくる。

MC水内記者:それを逆に売りにして参院選を戦う感じになるかな。

今野記者:そうするとまた衆院選が来て、延々と選挙のために1年延長で、何回かやっていくとかそういう可能性があるよね。なかなか、日本では一旦消費税を下げて、上げることを公約に選挙を戦うことができないと思うけどな。

MC水内記者:取材をしていくと、高市さんがとにかく前の衆議院選挙で約束したんだから、1回下げるっていうのを日本は経験しなきゃだめだと、超強烈なリーダーシップを働かせて、いろんな反対論を力でねじ伏せていってるみたいな話はよく聞くんですけどもね。

今野記者: 僕も聞きます。

MC水内記者:だから、周りでもインフレになったらどうなんだとか、今言ったように本当に下がるのかとか、いろんな話がありながらも、とにかくそれをやっていくみたいな。

今野記者:あとは外食産業。外食は10のままで変わらないわけだから。年収1000万円以下小規模農家が、元々免税事業者です。

MC水内記者:だから、今回は負担が結果的には出てきます。

今野記者:そこをどうするのか問題がありますよね。あとは、よく言う5兆円分の財源だよね。8%を7%下げて、1%にするから、残る1%の食料品の消費減税って6000億円なんですよね。1%分の6000億円は低所得者への現金給付とかで実質ゼロにする。ただ、それはおやりになればいいと思うんですけど、問題はその財源をどうするのか。今のところ、政府は赤字国債を新しくは作りません、補助金とか税外収入、もしくは法人とかにかけている税金を特別に優遇している「租税特別措置」かで賄うと言ってるけど、その5兆の財源が明確に見つかっているわけではない。

MC水内記者: そうですね。よく、自民党の財政健全派の人たちに話を聞くとこういう減税をしたりとかね。例えば、社会保障でこれを削ったりする時に、よく恒久財源といって、消費税は社会保障に充てるお金なんだから削った分はどんなことがあっても景気の動向に左右されず確実に入ってくるものでなければダメだよと言ってる人たちがいるよね。 でも、税の取り方っていつも政治の世界で議論になるけれども、根本的にどういう風にそれを捉えるかだみたいなね。税収自体だって上がってるんだから、そういう議論なんかもういいんじゃないかっていう人もいれば、ことは難しいけれども。一つの座標軸として、ずっと半年ぐらい言われてるけど金利が上がるかどうかとかね。官邸も気にしているから赤字国債を出さないなんて言っているんだろうけれども、 例えば来年4月からやりますと決まった時に、長期金利が上がるかとか、円安になるかとか、 そういう風になるかどうかはまた一つポイントかなと思います。

今野記者: 基本的には、インフレの分税収が上振れるから、その分でその数兆円を賄うのではないかという流れになっています。金利とか円安に関しても動きを見てみないということですね。

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選挙ドットコム編集部

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