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2024年9月26日に公開された動画は、選挙プランナーの松田馨氏とゲストに大阪府四條畷市長・東修平氏をお招きして、東氏の8年間の市政の取り組みや市長候補を公募する真意について、語ってもらいました。
東氏のプロフィールは以下の通りです。
1988年大阪府四條畷市生まれの東氏。
京都大学を卒業し、同大学院を修了後に、外務省に入省しました。
2015年からは野村総合研究所インドにて、経営コンサルタントとして働き、市長選に挑戦をするために帰国。
2017年に、当時の全国最年少市長の28歳で四條畷市長に初当選しました。
最近では、兵庫県芦屋市の高島崚輔市長や、秋田県大館市の石田健佑市長など20代の市長が続々と誕生しています。
松田氏「東さんが当選したことで、全国的にも若い人が出ていく機運が高まったんじゃないかな」
子育て世代の転入増!若き市長が取り組んだ仕組み作りとは?!
【このトピックのポイント】
MC鈴木邦和「僕ね、最初からいきなり言っちゃうんですけど……。僕が見た中で、1番スゴイ政治家。東さんはぶっちぎりで、スゴイ!」
MC鈴木がスゴイ!と絶賛する、東氏の8年間の実績を見ていきましょう。
MC鈴木「東さんが市長になり、社会減していた人口が11年ぶりに社会増加」
市長に就任した東氏は、転出数に一番の危機感を持っていました。
10年以上、社会減が続いていた四條畷市ですが、任期2年目の2018年には社会増に転じました。
特に30代の子育て世代の転入が増えています。
MC鈴木「いろんな自治体が悩んでいる課題だと思います。具体的にどのような取り組みをしましたか?」
東氏「本当に1つ1つ子育て世代が困っていることに取り組みました」
公募で選ばれた当時30代で民間企業出身の女性の副市長と一緒に、市役所職員としっかりと話をして、政策を実行したと振り返ります。
例えば、当時は保育所の申請が、先着順でした。
そのため、早朝から行列が出来て、祖父母が並ぶ姿も見られました。
また、保育所で使用したオムツは、保護者が持ち帰っていました。
「このような、1つ1つの不具合を全てなくしていった」と東氏。
東氏「大きな政策も大事ですけど、子育て世代が感じている日常の不具合や不便さを1個1個解消し、口コミで『四條畷は子育てがしやすい』となったのが1番効いているのかな」
MC鈴木「メディアは、すぐに無償化の議論になりがちですが、子育て世代の多岐にわたったニーズに細やかに答えることで、転入に繋がっている。面白い話です」
MC鈴木「税収増、国からの交付金も4年間で10倍ですね」
東氏は、人口の社会増は市民税、固定資産税と連動するので、主に子育て世代が転入すると税収に繋がると解説。
また、国とのパイプが上手くいってなかった部分もあり、適切に市の状況を説明することで、本来受け取れる国からの交付金を獲得し、行財政の健全化に結びつけたと説明しました。
松田氏「派手さはないけど、着実に1つずつ優先順位をつけて、実行していく。スゴイですね!」
MC鈴木「絶対に紹介したいのが『自動運転車両の実装』です。実証実験をやっている所はたくさんあるけど、大部分が実験で終わっています。どうやって実装できたのでしょうか?」
東氏は「いきなり自動運転をやろうとなったわけではない」と説明します。
まずは「この地域をどういう街にしていきたいか」という部分から市民と議論をした結果、課題の1つに交通があがりました。
交通課題を解決するために、自動運転車両の導入が検討され、市民と行政で役割を分担することに。行政側は、企業版ふるさと納税のスキームやデジタル田園都市国家構想交付金を使って車両を導入し、車両の運行や広報は市民側が主体的に行うことで、実装できたと解説しました。
MC鈴木「市民との対話が本当にスゴイ。結局、何かを変える時は、市民の皆さんに理解していただかないと進まないわけですよ。東さんは8年間で何回くらい意見交換を行いましたか?」
東氏「議事録を取って、ホームページに掲載した分だけで148回。学校の統廃合などの分野別の意見交換会は別なので、それを入れたらもっとです」
特に、学校の統廃合や公共施設の問題は、不利益を被る住民からすると合理性だけでは判断できず、強く反対が出やすい課題です。
松田氏「その課題を逃げずに徹底的に対話をして取り組むっていうのが、凄味だなと思うんですよね」
松田氏は、東氏が学校統廃合の時の意見交換会のエピソードを披露します。
意見交換会では、反対住民からとても厳しい言葉を投げかけられましたが、東氏は時間を区切らずに徹底的に答えました。
結果、1時間の予定の会議が、3時間40分もかかったことも……。
MC鈴木「行政はもう決めた時間しかやらない。普通は、打ち切って終わり」
東氏「いや、これが最も重要なことなので」
東氏は、会議から帰る時に市民から「納得はしてへんけど、よう頑張って色々考えてるのがわかったわ」と声をかけられたそうです。
このような「納得いかないけれど、理解させる力」が政治家に求められる力だと松田氏は語りました。
MC鈴木「今までを振り返って、実現できて1番良かったことは何でしょうか?」
東氏「市役所職員の皆さんが前向きな提案をする組織になってきたことです」
個別の政策は重要ですが、単発で終わることなく改善を積み重ねていく土壌が重要です。
市役所職員が市民の声を聞いて提案できる形になりつつあるのが「8年やらせていただいた中で1番大きい」と東氏は語りました。
東市長は、市長候補を民間の転職サイトで公募することを公表しました。
MC鈴木「どうしてこれをやろうと思ったのでしょうか?」
東氏「最もふさわしい人物が首長になる。首長は経営者なので、能力や資質を求められているからこそ、住居要件がありません。いかに多くの人に訴求して、市長の候補者となりうるかというのが、重要だと考えました」
MC鈴木「東さんに続けてほしいと思っている地元の方もたくさんいると思います。どうして辞めるのですか?」
自身の辞任を悲しむ市民の声を聞き「本当に幸せ者だ」と東氏。
一方で、財政が回復し、人口が社会増し、職員採用の倍率も150倍と、新しい転換を迎えたと言える状況は「区切りの一つだ」と語ります。
また、「権力を長く持つと必ず弊害がある」と東氏。
歴史上の優れたリーダーが、長い間実権を持って晩節を汚してしまうケースは多々あります。
それは「優れたリーダーでも、長く権力を持つと自己認識ができなくなる」からだと分析します。
「適切なタイミングでバトンを託す、権力の座から降りるというのは非常に重要」だと語りました。
松田氏「そう認識しながらも、自分で作った多選自粛条例を破っちゃうみたいな人もいて……。だから、今回すごく東さんらしいなと思いました」
ここで、市長候補を公募する仕組みを見ていきましょう。
東氏が新しく作った政治団体「四條畷市民の力」が「市長候補(立候補予定者)」を公募します。
応募があった人を選考し、選ばれた立候補予定者が政治活動を行い、今年12月に行われる四條畷市長選で当選を目指します。
東氏「今回は政治活動としてやっているので、もちろん公費は入れていないですし、職員も一切関わっていません」
松田氏「誤解のないように言うと、これは政治団体が市長候補を公募するので、事前運動では一切ないですね」
MC鈴木「最終的にその人が当選するかは選挙次第ですよね」
今回の公募は「この人を応援するかどうか」というところから市民にも入ってもらい、一緒に作っていく仕組みとのこと。
松田氏は「誰かを一本釣りをするのではなく、選ぶところから市民に参加してもらうというのは、多分日本初。世界的にもあんまり聞いたことがない」と、この仕組みを高く評価しました。
東氏「もちろん市民の方はウェルカムです。ただ可能性としては全ての方にオープンです」
東氏は市長選を経験して「選挙があまりにもブラックボックス化している」ことについて、課題を持ったと語ります。
選挙のやり方は、書籍やインターネット上に情報がありますが、具体的な手順は取得しづらいものでした。しかし、世襲の政治家や政党の支援があれば選挙のノウハウが得られるので、「フェアな戦いになりづらい」と東氏は指摘します。
東氏「せめて、選挙のやり方や戦い方の情報量の差を埋めて、フェアに選挙ができる体制をしっかりサポートしていきたいと思っています」
MC鈴木「東さんは、どういう人が自分の後任になってほしい。どういう人を求めているのでしょうか?」
東氏「8年この目で見てきてしまって、気づけていない部分。本当はもっと四條畷に魅力があるはずなんです。そこを見いだせる人、要は私には着眼できないものを持っている人なので、想像できない」
MC鈴木「なるほど。自分の後継をという普通の発想とは全く違いますね」
東氏「定期的に、今の街の優先課題は何かな?どういう候補がいいのかな?と議論する土壌こそが大事だと思います。東さんはガバナンス改革が得意だったけど、次は街づくりが得意な人がいいねという議論になるのが理想」
松田氏「すごいワクワクしますね!」
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