自民党の最大派閥安倍派を中心とした裏金疑惑を引き金に、臨時国会閉会翌日の12月14日に実行された岸田内閣閣僚の一部交代。安倍派4人の後任として入閣した4人の派閥や選挙区、その選挙区の擁立状況についてまとめました。
今回の交代で入閣した4人は麻生派と岸田派と森山派、無派閥から1人ずつ入閣しました。
・内閣官房長官:(新)林芳正(はやし・よしまさ)衆院議員(62歳、岸田派)⇐(旧)松野博一(まつの・ひろかず)衆院議員
・総務相:(新)松本剛明(まつもと・たけあき)衆院議員(64歳、麻生派)⇐(旧)鈴木淳司(すずき・じゅんじ)衆院議員
・農林水産相:(新)坂本哲志(さかもと・てつし)衆院議員(73歳、森山派)⇐(旧)宮下一郎(みやした・いちろう)衆院議員
・経済産業相:(新)齋藤健(さいとう・けん)衆院議員(64歳、無派閥)⇐(旧)西村康稔(にしむら・やすとし)氏
内閣官房長官は内閣をサポートする組織のトップとして、各省庁との話し合いのまとめ役、政府の決定を広く知らしめるためのスポークスマンとして。「内閣の要」「首相の女房役」「右腕」などと言われます。
林氏は参議院議員は1995年参院選に初当選し、5期当選。前回(2021年)衆院選で鞍替えし、山口3区で当選しました。これまで外務相や防衛相、農林水産相、文科相などを歴任しました。岸田首相が率いていた派閥「宏池会(岸田派)」に所属し、ナンバー2の座長も務めています。
12月14日時点で、以下の3人が立候補を予定しています。
・現職の林芳正(はやし・よしまさ)氏(自由民主党)
・新人の伊藤博文(いとう・ひろふみ)氏(日本維新の会)
・新人の吹上政子(ふきあげ・まさこ)氏(日本共産党)
一方、前官房長官の松野氏の選挙区は千葉3区です。
12月14日時点で、以下の4人が立候補を予定しています。
・現職の松野博一(まつの・ひろかず)氏(自由民主党)
・元職の岡島一正(おかじま・かずまさ)氏 (立憲民主党)
・新人の加藤和夫(かとう・かずお)氏(日本共産党)
・新人のみやじ純一(みやじ・じゅんいち)氏(参政党)
鈴木淳司氏の後任の総務相には、前職の松本剛明氏が再登用されました。
松本氏は2000年初当選で、現在8期目。2005年には民主党政調会長、菅第2次改造内閣では外務大臣も務めました。自民党には2017年に入党し、現在は麻生派に所属しています。選挙区は「兵庫11区」です。
「兵庫11区」の擁立状況は以下の通りです。
・現職の松本剛明(まつもと・たけあき)氏
・新人の住吉ひろき(すみよし・ひろき)氏(日本維新の会)
・苦瓜かずしげ(にがうり・かずしげ)氏(日本共産党)
前総務相の鈴木淳司氏の選挙区は「愛知7区」です。次の衆院選から区域が変更となります。
12月14日時点で、以下の4人が立候補を予定しています。
・現職の鈴木じゅんじ(すずき・じゅんじ)氏(自由民主党)
・新人の鷲見洋介(すみ・ようすけ)氏(日本維新の会)
・新人の鈴木弘一(すずき・こういち)氏(日本共産党)
・新人の日野紗里亜(ひの・さりあ)氏(国民民主党)
宮下一郎氏の後任の農林水産相には、坂本哲志氏が起用されました。
坂本氏は熊本日日新聞社(記者)や熊本県議を経て、2003年に初当選。現在7期目で、森山派に所属しています。地方創生相などを務めました。選挙区は「熊本3区」です。
熊本3区には12月14日時点で、自民・社民・参政から3人の公認候補予定者の名前が挙がっています。
・現職の坂本哲志(さかもと・てつし)氏(自由民主党)
・新人の橋村りか(はしむら・りか)氏(社会民主党)
・新人の中村なおゆき(なかむ・なおゆき)氏(参政党)
一方、宮下氏の選挙区「長野5区」には自民と共産が擁立を予定しています。
・現職の宮下一郎(みやした・いちろう)氏(自由民主党)
・新人の後藤そういち(ごとう・そういち)氏(日本共産党)
齋藤氏は埼玉県副知事などを経て、2009年に初当選。現在5期目で、法務相や農林水産相などを歴任しました。党内の派閥にははいっていません。
選挙区は「千葉7区」です。
12月14日時点で、2人が公認候補予定者となっています。
・現職の齋藤健(さいとう・けん)氏(自由民主党)
・新人の平戸航太(ひらど・こうた)氏(国民民主党)
一方、前任の西村氏の選挙区「兵庫9区」には2人が立候補予定(12月14日時点)です。
・現職の西村康稔(にしむら・やすとし)氏(自由民主党)
・新人の加古きいちろ(かこ・きいちろ)氏(日本維新の会)
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