4月23日に投開票が行われた北区長選挙では、現職候補に対し、女性の新人候補3人が挑む構図で、新人で自民・維新・公明の3党が推薦した山田加奈子氏が初当選を果たしました。選挙ドットコムは東京新聞と共同で、自分の考えがどの候補者に近いかを調べられる「北区長選挙2023 投票マッチング」を4月17日にリリースし、約1週間で8000人を超える方にご利用いただきました。
今回、選挙ドットコムは4月24日時点での利用状況を集計し、投票マッチング利用者の年代別の割合や、利用者が重視していた政策などを取りまとめ、結果を分析しました。
4月17日から4月24日までの利用者数は8379人でした。
まず利用者の性別を調べてみると、男性が49.0%、女性が43.0%でした。「その他」が0.6%、「回答しない」を選択した人は7.5%でした。
次に、利用者の年代を調べてみると、30代が最も多く32.8%、次に40代が24.2%。18~29歳が21.4%と続きました。
投票頻度については、「必ず投票に行っている」が80.9%を占めました。「たまに投票に行く」は15.2%、「投票に行っていない」は3.9%でした。
区内在住者かを調べてみると、北区在住が91.6%と大半を占め、北区以外は8.4%でした。
また、支持している政党を聞くと、「支持する政党はない」が最多の75.8%にのぼりました。政党支持層では、自由民主党が8.0%、国民民主党が3.6%、日本維新の会が3.5%、日本共産党が3.0%、立憲民主党が1.7%、れいわ新選組が1.5%、公明党が1.2%と続きました。
今回の投票マッチングは、いつも投票に行っている若い世代の無党派層に多く利用されたといえます。
投票マッチングでは、20の設問のテーマから重視する項目を3つ選ぶ設問があります。上位に入った項目として、「物価高騰対策(最近の物価高騰対策として、商品券や現金を配布するべきですか?)」がトップとなりました。
次いで「防災(荒川氾濫時の高台避難場所を必要な人数分確保すべきですか?)」、3位は「給食無償化」、4位は「再開発(駅前などの再開発を進めるべきですか?)」と地域特有の課題にも注目が集まりました。5位には「高校授業料無償化(高校授業料無償化は、保護者の所得制限を撤廃するべきですか?)」、6位には「路上喫煙禁止(路上喫煙の禁止を厳しく取り締まるべきですか?)」が続きました。
利用者のマッチ度が高かった候補者の割合は、次点だった駒崎美紀氏が最多の32.0%でした。次いで、当選した山田加奈子氏が31.1%、前区長の花川與惣太氏が24.8%、共産党と社民党が推薦した橋本弥寿子氏が12.1%でした。
最後にクロス集計の結果を紹介します。
北区在住の利用者が重視する項目に男女で違いがあるかを比較しました。
最も関心を集めたのは男女ともに「物価高騰対策」でした。次いで、「防災」や「駅前再開発」などのハード政策から、「給食無償化」「高校授業料無償化」などのソフト政策が重点に挙げられました。
男女で上位10項目へのランクインが分かれたのが「区のイメージアップ(区長が先頭に立ったシティプロモーションが重要だと思いますか?)」(男性8位)と「選択的夫婦別姓を導入すべきか?」(女性5位)の2項目のみでした。
最も関心を集めた物価高騰に関する設問では、賛成が約45%、反対が約34%と若干賛成が上回りました。ただ、中立も約22%だったことから、物価高騰支援策として現金などを配ることには評価が割れている状況です。
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