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2022年11月17日に公開された動画のテーマは……事実上の与野党対決!福岡市長選挙
ゲストにJX通信社の米重克洋氏をお招きし、11月20日に投開票を迎える福岡市長選挙について語っていただきました。
【このトピックのポイント】
・11月20日投開票の福岡市長選挙は4期目を目指す高島氏に新人2名が挑む構図。田中氏は野党の推薦を受けるも苦戦を強いられる
・高島氏は市議会に歩み寄る動き。安倍氏の事件が影響している可能性については米重氏・MC鈴木とも懐疑的
・田中氏は「野党共闘」するも野党色を薄めて反高島票・無党派の票の獲得を狙う
11月20日投開票の福岡市長選挙に、3名が立候補しています。
・高島 宗一郎氏(現職)
・熊丸 英治氏(新人)
・田中 慎介氏(新人/立憲・国民・社民推薦)
事実上の与野党対決と言われているものの、4期目を目指す現職の高島氏は党派の垣根を超えて支持を集めています。
米重氏によると、高島氏より前の福岡市長選挙は「荒れ気味だった」とのこと。新人が現職に勝利する選挙が続き、2010年には8名が立候補する大混戦のなか高島氏は初当選しました。
その後高島氏は2014年と2018年ではどちらも史上最多得票で当選を果たしており、米重氏は「市政に対する評価や信頼は高い」と分析します。
そんな高島氏に、新人で野党候補と目される田中氏が対抗する方策はあるのでしょうか。
米重氏は「高島市政の中で進められてきた開発行政、成長戦略、市民への分配を見直すことが田中さんの基本的な戦略になる」と解説。
ただ、現在の情勢は高島氏「優位」。つまり大差をつけて高島氏が優勢ということです。
その点を踏まえ米重氏は「高島さんの支持層を肯定しながら切り崩していく作業がこれまでのどこかで必要だったのでは」とコメントしました。
続いて、候補者に関するトピックを紹介します。
現職の高島氏はこれまで市議会と対立することがあったものの、今回の選挙では「親高島派」の市議らと念入りに調整を行うなど「全方位外交」へ転換する動きを見せています。
その要因に後見人ともいえる安倍氏が亡くなったことが影響しているとする報道もありますが、米重氏とMC鈴木はやや懐疑的なようです。
MC鈴木は「首長は期数を重ねるにつれてこういうスタイルに変化する」「(高島氏の変化は)自然なこと」とコメント。
米重氏もMC鈴木のコメントに同意しつつ「もともと自民党系ではあるけど、市議団との関係が取りざたされる中でようやく距離を詰めてきたということなんだと思う」と続けました。
立憲、国民、社民が推薦する田中氏は「野党系候補」というレッテルを嫌い、自民・公明に接触する動きも見せているとのことです。
MC鈴木はこの報道に対し「田中さんは高島さんより無党派層を取りに行かないといけないし、さらに保守層も削らないと勝てない。野党の票だけ固めれば勝てる選挙じゃないのでこれは戦略として妥当」と解説。
米重氏もそれに同意しつつ、一方で「『反高島票』がいったいどれくらいあるのか。それで高島票を削っていくのは難しい」と、党派を超えて支持を集める高島氏から票を削る厳しさに言及しました。
2021年10月の衆院選比例代表での福岡市内の得票数から、田中氏逆転の可能性を示す報道があります。
それによると田中氏を推薦する立憲、国民、社民の票と共産、維新、れいわの票を集めれば自民、公明の票に勝てるというのです。
MC鈴木「こんな足し算でいいんですか?」
米重氏「無理はありますよね。選挙はこんなに簡単じゃない」
米重氏は「高島市政への評価という争点に対して政党ラベルが上回ることでないとこういう足し算は成立しない」と解説。
MC鈴木も自身の元都議の経験を踏まえ「自分が所属する政党の支持層を固めると言っても100%というのは難しい。逆に他の政党から流れてくるケースもあるので足し算は難しい」と同意。
そもそも高島氏は野党支持層からも支持を得ているので、政党の得票数から勝機を見出すのは無理があるようです。
事実上の与野党対決!新人候補が勝つ道はどこにある?
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