小学校の教員として31年間勤務した経験から、地域に根ざした政治を志した高木信明さん。
2017年に葛飾区議会議員に当選して以来、生まれ育った葛飾区で子どもたちや高齢者、障がい者をはじめ、地元で暮らす人たちの生活に寄り添う取り組みを続けてきました。
政治家を志したきっかけやこれまでの取り組み、今後の目標などについてご本人に伺いました。
選挙ドットコム編集部(以下、編集部):
政治家になろうとしたきっかけはなんですか?
高木信明さん(以下、高木氏):
私立小学校の教員として31年間勤務していましたが、毎日同じことの繰り返しのなかで「地域に恩返しするタイミングではないか」と感じるようになりました。
ちょうど地元地域を地盤とする自民党区議会議員が不在のタイミングでもあり、まちが疲弊しているものの行政の力を呼び込めない時期でした。
そんなとき、地域の方々からの声をいただいて地元の葛飾区議会議員選挙に立候補したのです。
政治家になりたかったというより、流れの中で議員になったという感じです。
編集部:
これまでの経歴のなかで、今の政治活動に生かされていると思うことはなんですか?
高木氏:
大学生の頃からボランティア活動に参加していました。まず、キャンプですが、レクリエーションキャンプ場の管理、アウトドア活動の指導で小中学生を集めて森の探検をする「わんぱくキャンプ」もその一つです。
その後、東日本大震災では現地のマンパワーの必要性を知って、約8年、宮城や福島に通い、ボランティア活動を続けてきました。
また、小学校教員の経験から、地域のイベントでも子どもたちと一緒に楽しく活動するスキルが身についています。もし、子どもたちが失敗してしまったときも、適切にフォローして楽しい時間を提供しています。
編集部:
国政ではなく地方議会の理由は?
高木氏:
国会議員は、主に「法律を作る」「国をどう進めていくか」といった国レベルの政治をおこないます。
一方、私は「地域の方に恩返ししたい」「地元で困っている人たちをなくしたい」という思いが政治家を志したきっかけでした。
地域住民の暮らしを守るためには、地元の困りごとをすくい上げて都や国に働きかける地方議員の存在が欠かせません。そのため、「笑顔がこぼれるまちづくり」をキーワードに地元密着で活動しています。
編集部:
現在取り組んでいること、今後取り組んでいきたいことは何ですか?
高木氏:
子どもたちがのびのびと成長できて、子育てしやすく安心して暮らせるまちづくりが地域全体の住みやすさをアップするポイントだと考えています。
なかでも、最近は、全国的に広がっているパトロールランニング(パトラン)に力を入れています。街をジョギングしながら地域の防犯意識の啓発や、困りごとを察知する方法です。また、町会との関わりを通じて、地域住民がまちづくりに参加しやすい雰囲気づくりと連携・調整をしていくスタイルは、私の政治姿勢とマッチしていると思っています。
地域に積極的に入っていく活動を通して、モットーとして掲げている「笑顔がこぼれるまちづくり」に近づけると考えるからです。
とくに厳しい経済状況の中、地域の皆さんは日々、一生懸命仕事や家庭を守るため頑張っていらっしゃいます。先日も2年ぶりに開催された地元の神社のお祭りに参加しましたが、久しぶりのイベントで皆さんの明るい表情を見ることができました。皆さん、さまざまな思いを持ちながら「人情の町・葛飾」でより楽しく、ときには真剣に生きられるまちづくりをさらに進めていきたいと思います。
編集部:
実際に住民の声をきっかけに政策に生かしたエピソードはありますか?
高木氏:
住民の声を聞く中で、「自転車で走行中、路上駐車している車を避けるため車道や歩道に移ろうとした際、段差でスリップ、転倒した」という経験を持つ方が、子どもから高齢者まで多いことを知りました。実は、私自身も同じような体験をして、骨折してしまったことがあります。自転車は原則車道の左側を走行するというルールを守ろうとして、事故につながるケースです。
そこで、交差点を中心に歩道と車道の段差をゼロにする活動を葛飾区で進めています。昨年の例では、西亀有の地域で交差点の角の段差をゼロにするコンクリートブロックに取り替えてもらっていて、工事が進めば、もっと安全なまちを実現できると思っています。
編集部:
パトランに積極的に参加されているとのことですが、普段から体を動かすことがお好きのようですね。
高木氏:
同じ自民党の先輩議員に誘われて、今プライベートも兼ねてマラソンを楽しんでいます。東京マラソンをはじめ、関東を中心にフルマラソンやハーフマラソンへ参加を申し込んでいて、大会が待ち遠しいですね。日頃の練習ではパトランのTシャツを着て走ることもあります。地元の方に声を掛けられることも多く、防犯を含めた政治活動にもプラスになっています。
しばらくブランクがあったキャンプも3年程前から再開しました。町会の防災イベントで「かまどベンチ」を実際に使う企画を立ち上げるなど、31年間の教員経験もキャンプや東日本大震災のボランティア活動も、すべてが今の政治活動に役立っています。
編集部:
地元の葛飾を愛する気持ちや、よりよいまちづくりのため、地域に溶け込んで多彩な取り組みしている様子がよく伝わってきました。本日は貴重な時間をありがとうございました!
【高木信明氏のプロフィールページはこちら】
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