現在、日本の被選挙権は25歳または30歳から認められていますが、20代で活躍している現役議員は実際にどのくらいいるのでしょうか。
筆者は20代後半のため、同世代で活躍している議員の割合にとても興味があります。
今回の記事では、データを元に数字で20代議員のリアルを見ていきましょう。
※個別の参照元表記のないデータは選挙ドットコム内データベースを参照しております。また、個別に表記のない情報については2021年3月時点のものです。
目次
まず、都道府県議会議員について見てみましょう。
全国47都道府県の都道府県議会議員は2669人。平均年齢は56.7歳です。
そのうち、20代の現役都道府県議会議員は9人(男性8人、女性1人)しかいません。
割合で言うと、20代の都道府県議会議員は0.3%しかおらず、1%にも満たないのです。
市議会議員はどうでしょうか。
全国815市の市議会議員は18873人。平均年齢は59.3歳です。
そのうち、20代の現役市議会議員は80人(男性64人、女性16人)で、割合は全体の0.4%です。
少しだけ割合は増えましたが、1%にはまだ到達しません。
町村議会議員のデータも見てみましょう。
全国の町村議会議員は10834人。平均年齢は64.4歳です。
そのうち、20代の現役町村議会議員は19人(男性17人、女性2人)で、割合は0.2%です。
20代議員の割合は低くなってしまいました。全体を見ても、平均年齢が突出して高くなっています。
20代の区議会議員は897人中11人であることが報告されています(2020年7月時点)。東京23区の区議会議員がこれらにあたります。
合計すると、全国の地方議員の総数は33273人。そのうち20代の地方議員の合計は119人。
割合を計算すると……
119 ÷ 33273 = 約0.36%
となります。
【参考】全国都道府県議会議長会「第14回都道府県議会提要 1.議会の組織(5)議員の年齢に関する調」(2020年7月)
歴代の最年少当選市長は、1994年に武蔵村山市長に当選した志々田浩太郎氏で、当選時は28歳0ヶ月でした。
現役市長の中で最年少当選を果たしたのは、2017年に初当選し、現在2期目を務めている、大阪府四條畷市長・東修平氏です。当選時は28歳3ヶ月でした。
ちなみに、歴代最年少町長は1954年に25歳で玉造町町長に当選した坂本常蔵氏ですが、詳細な誕生月等は不明とされています。
戦後、20代で国会議員になった人数は52人です。
(20代で複数回当選した人は1人とカウントしています)
国会議員には、衆議院議員と参議院議員がいますが、参議院議員選挙の被選挙権を持つのは30歳であるため、20代国会議員の52人は全員衆議院議員ということになります。
現在、20代の国会議員は1人もいません。
ちなみに、直近の衆院選の当選者平均年齢は54.7歳(2017年)、参院選の当選者平均年齢は54.4歳です(2019年)。
国会議員のほうが現役都道府県議会議員よりも約2歳程平均年齢が若いことがわかります。
データをもとに、
・20代現役議員の具体的な人数や、割合
・歴代最年少市長の当選時の年齢
・戦後、国会議員になった20代の人数
等をご紹介しました。
20代の現役地方議員の割合は0.36%、現役国会議員の人数は0人でした。
政治の世界では、40代前後の政治家や候補者が「若手」と称され、政党内の「青年局」で「若者代表」として発言をしていることもあります。20代の人が選挙に立候補したら、それだけで注目される要因にもなります。
「同世代の人に自分たちの世代の声を代弁してほしい!」と思ったら、選挙での投票先選びでは候補者の年代に注目してみるのも1つの手かもしれませんね。
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