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Instagramで政治家と話そう 熊谷俊人千葉県知事

2021/6/29

選挙ドットコム編集部

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NO YOUTH NO JAPAN能條桃子(以下能條):今回のゲストは、熊谷俊人千葉県知事です!よろしくお願いします!

熊谷俊人県知事(以下熊谷):お願いします!

Instagramで政治家と話そうって?
Facebook Japan社・イチニ株式会社主催、NO YOUTH NO JAPAN共同の企画。Instagram上のアカウント(@youthpoli_meeting)で政治家とNO YOUTH NO JAPAN代表の能條桃子がライブ形式の一対一の対話(Instagramライブ)を行います。政治家と有権者が直接コミュニケーションを取る機会が少ない中、屋外での街頭演説ではなかなか聞けない素朴な疑問もInstagramライブという機能を使うことで気軽にぶつけることができます。

※なお、本記事ではInstagramで配信したライブの一部を書き起こしています。全編は、Instagramアカウント@youthpoli_meetingのアーカイブにて、ご覧ください。

能條:改めてですが、自己紹介をお願いします。

熊谷:はい。4月1日から千葉県知事に就任させていただいております。それまでは、千葉市長を2009年から12年ほど務めていました。よろしくお願いします。

国会議員は興味ない?地方行政にかける想い

能條:熊谷さんは、どうして政治家になろうと思ったんですか?

熊谷:わたしは小・中学生の頃から、政治家になるイメージは少ししていましたが、当時は国政のイメージしかありませんでした。神戸市に住んでいた高校生の頃に阪神淡路大震災を経験し、地方行政・地方政治がいかに大事かを実感しました。そこから、地方行政・地方政治をやりたい思いが強くなり、色んなご縁があったなか29歳で市議会議員選挙に立候補させていただき、今に至っています。

能條:最初から国会議員になるというよりは、県知事とかのほうがやりたかったんですね?

熊谷:わたしは少なくとも国会議員になるつもりはないですね。それよりも、地方行政・地方政治のほうが面白いし大事なんだという思いでやっていて、実は知事もやるつもりはなかったです。市長として、いちばん目の前で住民の喜怒哀楽に向き合いながら街づくりや人づくりに取り組みたかった。今回は、千葉県が2年前に災害の対応で失敗したり、コロナ禍で前の知事が辞められたりして、「わたしがやるしかない」という思いでやっています。

能條:実際に地方行政をやっていて、国にいってみたいと思うことはないんですか?

熊谷:ないですね。今回のワクチンもそうですが、国は国がやるべきことをやって、地方は地方にしかできないことがある。どっちの仕事が偉いとか大事とかはなくて、どれも大事なんです。千葉市から全国を変えたこともたくさんありますし、知事会や都道府県からの提言で国の制度は変わっていきます。そうやって両輪で前に進めていくものなので、フラットな存在なんだと、日本中の皆さんにも思って欲しいです。

千葉市長時代にやったこと・千葉県でこれから取り組むこと

能條:「自分が千葉市長をやっていたから変わったんだよ」と思うことってありますか?

熊谷:そうですね。千葉市は国家戦略特区になっていて、たとえばドローンの活用に日本ではじめて取り組んでいます。服薬のオンライン指導を都市部ではじめて実現したのも千葉市なんです。千葉市へ他の市町村が視察にやってきて、ITの改革とかを他の市でも実施されているので、市民はもとよりそういう形での役割も果たせます。

能條:確かに。千葉市のパートナーシップ制度は他の市町村でも広がっていますか?と質問がきています。これに関してはいかがですか?

熊谷:今までのパートナーシップ制度は同性カップルのものでしたが、「異性のカップルだけど結婚ではない生き方をしたい」人たちもいます。千葉市は「そもそも同性だけが対象の時点でダイバーシティじゃないでしょ」ということで、どんな形のパートナーであっても行政が認め、証明していくべきだとする新しい考え方の制度設計をしました。今は千葉市のモデルが広まりつつあります。

能條:ありがとうございます!「オリンピックとコロナについても聞きたい」と意見がきていますが、いかがですか?

熊谷:まず、新型コロナウイルスの感染拡大に対しては、最大限の警戒を払うべきと考えています。一方で、なんでも中止にすべきとは思っていないです。たとえば千葉市長時代には、修学旅行を中止にせず泊まり込みで実施するようにしました。感染対策することで、かけがえのない若者たちの機会をできる限り大人が守るべきと考えたからです。ただし、パブリックビューイングのようにそもそも必須でないものや、何万人もの人が出てくるようなイベントを行政自ら主催するのはメッセージとしてよくないだろうということで、止むを得ず中止としています。

能條:ありがとうございます。次は、「千葉県はゼロカーボンシティ宣言をしていますが、詳細な取り組みを教えてください」ときています。これに関してはいかがですか?

熊谷:千葉県は重工業が盛んなところなんですね。製鉄所がたくさんあったり発電所がたくさんあったりと、産業部門から二酸化炭素がたくさん出ている県になります。ですから、産業部門にいかに先駆的な取り組みをしてもらうか。たとえば製鉄会社さんは今、できる限り二酸化炭素を出さない、水素を活用した新しい高炉を千葉県でつくろうとしています。また、これから銚子沖に洋上風力発電が整備されていくだろうと思いますので、エネルギーをつくることと排出をおさえていくことを、産業界とも連携して実施したいと思っています。

若手知事に聞く!これからの政治について

能條:千葉県知事選の投票率については、どうお感じになられましたか?

熊谷:まず、当日は天気があまり良くなかったんですよね。そういったなかでの投票率は、近年では良かったと思います。また、20代〜40代の上昇率が特に高かったので、若い世代の投票率向上に多くの方が取り組んでいただいたお陰かなと思います。

能條:そうですよね。実際に選挙中とかに若い世代と触れ合う機会はありましたか?

熊谷:若い世代の方々には、演説の場所にもかなり来ていただきました。「SNSをみて来た」という方も非常に多くて、時代が本当に変わりつつあるなと実感した選挙でしたね。

能條:ありがとうございます。「地方行政に関わる若手議員は増えていますか?」と質問がきています。

熊谷:間違いなく、若い議員は地方で増えています。政治家同士のつながりも、政党としてだけでなく、SNSでつながったりと新しい形が出てきて、政治が本当に変わろうとしているなと実感しています。

能條:他には「県知事としてこれは成し遂げたいと思うことはありますか?」と質問がきています。これはいかがですか?

熊谷:やはり子育てと教育ですね!これからの未来を担う人たちに対しての投資が、まだまだ日本は遅れていると思っています。それから児童虐待、子どもの貧困問題も含めた子育て環境の充実、ここへ更に力を入れていきたいと思います。

能條:いや〜、本当に期待です!最後、みなさんへメッセージをお願いします!

熊谷:はい。政治は間違いなく変えられるし、今まで政治にいないようなタイプの人がくることによってこそ、政治は変えられると思っています。だから、政治家に立候補することや応援することが大事だと思います。選挙のときだけでなく、日頃から政治をウォッチしていくことが、いちばん政治を変えていく第1歩だと思います。ぜひ一緒になって、日本の政治を前に進めていけたらと思っています。

能條:お忙しいなか、ありがとうございました!

千葉県知事 熊谷俊人
1978年生まれ。高校2年生で経験した阪神淡路大震災で復興への道のりを目の当たりにし、地方行政に携わりたいと思うように。2009年千葉市長選挙に立候補し31歳で当選。当時全国最年少市長。2021年の千葉県知事選挙で歴代最多票数を得て初当選。

本日29日20時からも配信!ゲストは井上純子北九州市議

29日20時からも配信「Instagramで政治家と話そう」開催予定!ゲストは井上純子北九州市議。従来の選挙運動ではなくSNSを活用した選挙戦を展開し話題となりました。現在の取り組みや政策などを伺います。

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2023年に年間1億PVを突破した国内最大級の政治・選挙ポータルサイト「選挙ドットコム」を運営しています。元地方議員、元選挙プランナー、大手メディアのニュースサイト制作・編集、地方選挙に関する専門紙記者など様々な経験を持つ『選挙好き』な変わった人々が、『選挙をもっとオモシロク』を合言葉に、選挙や政治家に関連するニュース、コラム、インタビューなど、様々なコンテンツを発信していきます。

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