政治にちょっと関心があるけど、ちゃんと調べるほどには興味ない!
そんなあなたに選挙ドットコム素人代表ひがし(@misuzu_higashi)が政治や選挙にまつわる専門用語を簡単解説するコーナー、第2回は「諸派」です。
「諸派」とは一般的に規模の小さい政党や政治団体、またはそこに所属する政治家たちを指すときに報道等で使われる用語です。特に国政選挙において使われることが多いようです。
最近だと参議院選挙の比例代表でれいわ新選組やNHKから国民を守る党(当時)が議席を獲得し、得票率からそれぞれ政党要件を満たしました。第1回で解説した地域政党もメインターゲットが地方議会であることが多いため、国政選挙に関連する報道の際には諸派と扱われることがあります。
諸派とひとくくりにされてしまっても、政治団体を作るメリットはどこにあるのでしょうか。
まず、諸派と呼ばれる小さな政治団体でも候補者数など一定の条件を満たせば比例代表制の選挙に出馬することができるという点です。どんなに著名な人や現職の人でも無所属ではダメなのです……。
次に、現存する政党よりオリジナリティのある団体を作りやすいという一面があります。NHKから国民を守る党のような、1つのメイン政策をゴリゴリ推す「ワンイシュー政党」などは過去にもありました。ただ、今までワンイシュー政党が国会で議席を獲得したのはN国党だけらしいという結果も。
そして、その政治団体名や活動そのものが自らのアピールになるという点が挙げられます。実際に選挙で当選する可能性が低いであろうと思われる人も、選挙に出馬すると選挙活動を通して一定の層から注目を浴びられ宣伝効果があるというメリットがあり、諸派でくくられてしまうとしても政党名というラベルを自分に貼り付けるのはそのような活動で効果があるとみなされているのでしょう。
既出のれいわ新選組・N国党以外にも話題になった「諸派」はたくさんいます。
宗教・幸福の科学を母体とした幸福実現党は、過去の衆院選で300人以上の候補者を擁立しましたが「諸派」の扱いでした。一部「幸福」と報道するマスコミもいましたが、基本的には議席獲得の可能性が低いと多数の候補者を擁立しても「諸派」として扱われてしまうようです。他にも選挙界隈で議論を読んだ「支持政党なし」もいましたね。かつては選挙制度の変更により小規模政党結党ブームが起き、サラリーマン新党・スポーツ平和党・税金党等が過去議席を獲得するという出来事もありました。
「地域政党」が主に地方議会で使われる言葉であるのに対して、「諸派」は主に国政で使われる言葉です。諸派と呼ばれる政治団体は「規模が小さい」ことが特徴ですが、その大小は国政に議席を持っている議員数をもって判断することが多いようです。
第3回は政党との違いが分かりにくい「会派」とは一体何なのか?を解説していきます!
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