12月1日、2017年ユーキャン新語・流行語大賞の年間大賞およびトップテンが発表され、大賞は「インスタ映え」と「忖度(そんたく)」に決定しました。
トップ10やノミネートされた30語の中には「魔の2回生」や「〇〇ファースト」など、政治に関するものも含まれていましたが、選挙ドットコムは日本一の選挙メディア。都議選・衆院選と選挙が盛りだくさんだった2017年にも多くの方に記事を読んでいただきました。そこで今回は、選挙ドットコム編集部が独断と偏見で選んだ「政治・選挙 流行語大賞」を発表したいと思います。
当初は政治や政策、政治家個人の話題かと思われていましたが、ワイドショーなどで取り上げられ、「ネタ」として使われている様子も見られました。
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元衆議院議員の豊田真由子のパワハラ問題から登場したのがこちら。被害を受けた秘書は「生きる価値がない」「この、ハゲー!」等の暴言のほか、ハンガーで叩かれるなどの暴力行為を受けていたため、警察へ被害届を提出。暴言の音声もメディアで繰り返し流れ、「この、ハゲー!」が流行しました。が、配慮(忖度)があって本家のユーキャン新語流行語には「ちーがーうーだーろー」がノミネートされたと思われます。
自民党の今井絵理子参院議員が、既婚者の橋本健神戸市議との不倫疑惑を週刊誌に報じられ釈明会見を行った際、「一線は越えていない」「略奪不倫ではない」と発言しました。しかし、2人が手をつないで新幹線で眠る写真などが掲載され、「本当に一線を越えていないのか?」といった疑問の声が多数上がりました。
7月の都議選では自らが創設した都民ファーストの会が大躍進を果たし、「女性初の首相も現実に?」の声まで上がった小池百合子氏。希望の党もこの勢いに乗るはずでした。ところが「あの発言」がきっかけで10月の衆院選では急降下。たった3か月ほどで小池氏のおかれる立場は大きく変わりました。
アメリカのトランプ大統領の発言で度々聞かれた「アメリカ・ファースト」。日本でも形を変えて使われました。小池百合子都知事が「都民ファーストの会」を立ち上げてから、全国でたくさんの「〇〇ファースト」がつく政治団体や会派が誕生しました。果たして来年も残っているのでしょうか…?
小池百合子都知事が「希望の党」の結党を発表した会見で、「日本をリセット」「しがらみがないから(政治を)リセットできる」とアピールしました。ところが、前原氏が民進党所属議員に「希望の党に公認申請すれば排除されない」と説明したことと、小池氏の「安保・改憲の方向性が一致しない人は公認しない」といった発言に食い違いがあるのでは?との質問に対し、「排除をされないということはございませんで、排除いたします」と回答。
この「排除」という言葉がきつすぎる、と大きな批判を浴びました。「小池氏排除」の声が上がり、小池氏の国政復帰も「リセット」された形となりました。
衆議院選挙では大勝に終わった自民党ですが、与党という立場であることから、メディアや国民から厳しい目で見られているようです。ワイドショーや週刊誌で取り上げられた言葉もたくさんありました。
もとは「他人の心をおしはかること」という意味ですが、今年注目されたのは学校法人「森友学園」をめぐる国会質疑でのことでした。この小学校の名誉校長は安倍首相の妻、昭恵氏であることが明らかとなり大問題に。国有地売却の際、学園に有利になるように財務省が「忖度」したのではないか、という疑惑・批判が上がりました。
2012年に初当選、2014年で再選を果たし「2回生」となった衆議院議員の総称です。自民党の一部の「2回生」議員に不倫や金銭トラブル、暴言トラブルなどが重なったことから、「魔の2回生」と呼ばれました。問題で注目された候補者の結果にも注目が集まり、メディアでも度々取り上げられました。
衆院選前に誕生した立憲民主党と希望の党。「天国と地獄」ほどの差がつく結果となりました。今年話題になった言葉から、2017年の新党や政党の動きを見てみましょう。
小池百合子都知事が新党「希望の党」を立ち上げ、民進党の前原誠司代表が合流する提案をしました。前原氏はもう一度政権交代を実現するため「名を捨てて実を取る決断」をした、と説明。「全員が希望の党の公認候補になるよう尽力する」と述べましたが、小池氏の「排除発言」で支持率は急落し公認を断る民進党員も続出しました。そして希望の党の当選者は小選挙区18名、比例区32名、合計50名にとどまる結果となり、小池氏は代表を辞任しました。
一方、枝野幸男氏は民進党を離党し、10月3日に新党「立憲民主党」を結成しました。菅直人元首相や長妻昭元厚生労働相、赤松広隆元衆院副議長、近藤昭一、阿部知子両副代表らも参加。枝野氏は「どなたも排除せず共に戦いたい」と述べ、希望の党から「排除」された党員の受け皿とする方針を明言しました。衆院選では小選挙区18名、比例区37名の合計55名が当選し、野党第1党となりました。また結党直前に立ち上げられた公式ツイッターのフォロワー数が急増したことも話題となりました。
流行語を見ると、その年にあった政治や選挙の動きが分かりますね!2018年はどんな1年になるでしょうか。
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