美濃加茂市長の藤井浩人(ふじい ひろと)氏は市議時代、自身の出身中学校への浄水プラント設置に便宜をはかった見返りとして、現金30万円を業者から受け取った受託収賄罪などの疑いで、2014年に逮捕・起訴されました。2015年の一審・名古屋地裁では無罪だったものの、2016年の二審・名古屋高裁では逆転有罪判決に。懲役1年6ヶ月、執行猶予3年、追徴金30万円が言い渡されました。裁判では、現金を渡したとされる会社社長の供述の信頼性が争点となっていました。
藤井氏は上告。しかし、最高裁第3小法廷(山崎敏充裁判長)は、上告棄却の決定をしました。これにより、懲役1年6ヶ月、執行猶予3年、追徴金30万円となった二審判決が確定。本日14日付で辞職する意向としています。
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藤井浩人氏は1984年7月25日、岐阜県美濃加茂市の生まれで現在33歳です。大垣市立東小学校、美濃加茂市立西中学校、岐阜県立加茂高等学校を卒業後、名古屋工業大学工学部に進学。2007年に同大学を卒業後、同大学大学院工学研究科に進学します。2009年に同大学大学院を中退し、学習塾塾長になりました。
藤井氏は2010年の美濃加茂市議会議員選挙に立候補し、得票数1,602票を得てトップ当選を果たしました。2013年には美濃加茂市長選挙に無所属で立候補し、得票数11,394票を得て初当選。当時、28歳の市長は全国で最年少でした。
2014年には事前収賄などの容疑で逮捕され、名古屋地検が起訴。2015年の名古屋地裁では無罪となるも、2016年の名古屋高裁では一審を破棄、有罪判決が言い渡されます。同年、有罪判決を受けて美濃加茂市長を辞職。2017年1月には出直し選挙がおこなわれ、得票数19,088票を得て再選します。また、同年5月、任期満了にともなう美濃加茂市長選挙が告示され、無投票で3選を果たしました。
藤井氏は、自身のホームページによれば、キャッチコピーとして「孫子の代まで住み続けられるまち」を掲げ、具体的には、
・もっと教育
・もっと活力
・もっと安心
・もっと交流
・地方創生
をあげています。
藤井氏は、2014年の逮捕・起訴から一貫して無罪を主張。二審の有罪判決後も最高裁に上告し、市長を続ける意思表示をしていました。
市議会は市政の混乱を避け、市長の続投を支持。しかし、藤井氏は有罪判決を受けて2016年に市長を辞職し、2017年1月には出直し選挙に打って出ました。1月29日におこなわれた出直し選挙では、投票率が57.10%と前回を上回るほどで、得票数19,088票を得て対立候補に大差をつけ圧勝していました。
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