任期満了に伴う岸和田市長選が11月19日告示されました。立候補したのはいずれも無所属で自民党が推薦する新人の西田武史氏(52)、現職の信貴芳則氏(56)、新人の吉野富博氏(69)の3名です。投開票は11月26日に実施されます。
今回は1期4年に渡る信貴市政への評価、財政再建などが争点の中心と考えられています。
西田氏は立候補の意向を表明した際、「岸和田は年々後退しているように思える。市の厳しい財政状況を構造的に変えるべきだ」と述べ、行財政改革や子どもの学力・体力の向上、産業振興などを進めていきたい考えを示していました。「これまで一貫して訴えてきた市の財政と教育の危機を立て直し、子どもたちの明るい将来のために改革をつき進めたい」と意欲を見せています。今回は自民党の推薦を受けるほか、さらに日本維新の会の衆議院議員も応援に駆け付けるという、大阪では異例の状況となっていますが「それが岸和田にはいま必要な状況だ」としています。
西田氏は同志社大学卒業。会社員、専門学校事務部長などを経て2011年の市議選で初当選。現在は2期目の途中でした。
信貴氏は6月22日に再選を目指す意向を表明し、喫緊の課題として財政再建を挙げていました。「改革は道半ばでもう少し時間が必要」と述べ、市民の負託を得て引き続き市政運営に取り組みたいという決意を語りました。1期4年間を振り返り、「オール岸和田で市民本位の市政を貫いてきた」と評価。子供の医療費助成の拡大や企業誘致などの実績をアピールしました。今後は更なる医療費助成の拡充、高齢者医療の充実、35人学級の拡充などの政策を実現したい考えです。
信貴氏は同志社大学卒業。府議秘書や調理製菓専門学校職員・校長を経て2003年から市議を務めました。2013年の市長選で初当選、今回は再選への挑戦となります。
市町会連合会会長の吉野氏は10月26日に立候補の意思を表明。行政のスリム化による財政難の解消、観光振興、議員定数の削減などの公約に掲げ、「アイデアを持って岸和田を良くしたい」と意欲を示しました。「インターネットの普及によって時間と距離がゼロに近い時代となり、役所の組織や仕事も変える必要がある」という考えの下、改革や組織改編を進めるべきだ、と述べています。現在の市政は停滞していると指摘し、「トップリーダーの考え方で生き生きとした岸和田市を作ることができる」と自らが舵を取る決意を表明しました。
吉野氏は旧大阪高等専門学校卒業。1972年に1級建築士に合格し、建築事務所を設立。昨年4月から市町会連合会会長を務めています。
財政再建や経済活性化を進めたい今、現職候補と2名の新人候補がそれぞれの政策を戦わせています。
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