
筆者は船橋市民で、船橋市といえば野田佳彦元総理大臣を輩出した地域です。しかし、かつて衆議院小選挙区の区割りでは、船橋市全域が該当していた千葉4区は前々回の2012年衆議院選挙において、1票の価値が最も低い地域でした。(1人の衆議院議員を選ぶのに千葉県第4区では487,837人なのに対し、高知県第3区では211,750人)
そんな状況を是正するため、前回の2014年衆議院解散総選挙では全国的に区割りが見直され、船橋市は北よりの地域が隣の13区に編入されました。
しかし、前回の選挙でも、1票の格差が2倍以上である選挙区は72から13まで減ったものの、完全に是正はされませんでした。
そして、今回は・・・?
2017年6月9日に国会で法案成立し、今回実施される新区割りも、全国の市区町村内でさらなる調整が行われます。19の都道府県で区割りが変わり、小選挙区選出の定数も295議席から289議席に変更となります。
しかし、前述のように、前回の区割りでも1票の価値が低い地域は残っていました。特に、首都圏や大都市圏、そのベッドタウンは、居住人口が多く、1票の価値が低くなりがちです。
今回はどのように変更されたのでしょうか?
今回の区割り変更は、やはり1票の価値が低い大都市圏の変更が多いようですが、1,000万人超が住む東京では25ある小選挙区のうち21もの選挙区が変更となりました。
総務省が昨年末に発表した資料(PDF)によると、前回の区分けで最も1票の価値が高かった福島第4区の233,491人に対し、最も1票の価値が低いのは、新宿区・千代田区・港区を擁する東京1区の514,974人でした、その差2.2倍です。さらに1票価値の低い選挙区上位10位のうち東京の7つの区が含まれていました。
では、1票の価値が最も低い東京1区ではどのような調整が行われたのでしょうか?
今回新宿区と港区の一部が、それぞれ隣接する10区と2区へと編入されました。
10区には新宿区の中落合(2丁目除く)、上落合、西落合、中井が加わることとなりました。該当地域の昨年9月1日時点での人口は、41,341人、加えて港区で2区に編入された芝や新橋といった地域の人口は3,7000人ほど、その2つの地区の人口から東京都総人口の18歳未満の割合14%を引いくと、推定67,374人が隣接区へ編入されることになり、今回の総選挙での1区の有権者は約447,000人と推測されます。
もちろん、東京1区に隣接する10区と2区にもさらなる調整が行われており、そういった東京都全体による緻密な調整により、1票の格差が2倍以上にならないように調整されていったようです。
しかし、港区海岸3丁目では、2区に編入される地域が番地で区切られています。細かく見れば見るほど混乱してしまいそうな区割りです。
そんな複雑な区割りに関し、東京選管はどのように感じているのか?
電話で質問したところ、「有権者に対して、各区と連携して周知していく」「不安が全くないということはないが、地域との積み重ねがあるので、粛々と運営を行っていきます」と返答がありました。ちなみに、有権者や政党関係者から、区割り変更に関する問い合わせは「特にこれまでなかったと思います」とのことです。
また、投開票スタッフの人員も増やす予定とのことで、都民の皆様は安心して投票できそうですね。
この記事をシェアする
選挙ドットコムの最新記事をお届けします