任期満了に伴う堺市長選が9月10日告示されました。立候補したのは大阪維新の会公認で新人の永藤英機氏(41)、無所属で自民、民進、社民、日本のこころが推薦する現職の竹山修身氏(67)の2名です。投開票は9月24日に行われます。
今回の選挙では、現職の竹山氏の2期8年の市政への評価や、堺市での大阪都構想の位置づけなどが争点となっています。また、4年前の前回に引き続き維新の新人候補と都構想に反対する現職候補の一騎打ちとなったことから、注目を集めています。
永藤氏は「停滞か、成長か」をスローガンとし、8年間続いた竹山市政への是非を問いかけています。立候補後の第一声では「古い行政を終わらせ、新しい発想や民間の力、大きな視野で堺市を成長させたい」と意気込みを見せました。また万博誘致や、百舌鳥・古市古墳群の世界遺産の登録を目指し大阪観光局への参加・外国人観光客1割増加などを政策に掲げました。
なお、大阪維新の会は「大阪都構想」の是非を問う住民投票を来年秋に実施することを目指しているものの永藤氏は今回の選挙で大阪都構想の訴えは行っていません。
永藤氏は大阪府立大学経済学部経済学科出身。株式会社オービックでSEとして勤務し、2006年に独立、ファイナンシャルプランナーとして株式会社を設立しました。2011年の大阪府議選に立候補し初当選を果たし、2015年から2期目を務めていました。日本維新の会では学生局長を、府議としては政務活動費検査等協議会座長や総務常任委員会委員長を歴任しました。
3選を目指す竹山氏は前回に続き都構想反対を掲げ、「都構想NO!」を最大のキャッチフレーズとして掲げています。「竹山おさみ 堺はひとつ 特設サイト」の中で「堺市は政令指定都市となったことで医療・教育・まちづくりのための事業を進めることができた。市長として歴史と伝統ある堺を守り発展させるために市政に取り組んできた」と述べ、「都構想によって大阪市を廃止し特別区になると、政令市が解体され財源や権限が府に吸い上げられてしまう。大阪市の住民投票で都構想が決定すれば、堺市民の住民投票なしに堺市が消滅してしまう可能性がある」と述べています。
また、竹山氏は都構想反対を最大の政策にする構えを見せています。「都構想が争点かを決めるのは候補者ではない。市民にとって最も重要な争点として存在している問題だ。先の議論ではなく、今ある危機として考えるべきだ」と特設サイト内でも記しています。
竹山氏は大阪府堺市生まれ。静岡大学人文学部を卒業後、大阪府庁に就職しました。2009年に大阪府庁を退職し、同年の堺市長選に初当選。今回は3期目への挑戦となりました。
2009年は当時の橋下徹府知事から支援を受け初当選しましたが、2013年の前回は維新と対立、相手候補を破って再選を果たしました。
4年前に行われた堺市長選挙の投票率は50.69%でした。今回はこれまでの竹山市政への是非、そして大阪都構想の位置付けが争点となると見られています。また、4年前と同じく「維新」VS「反維新」の対決構図となったことから注目を集めています。
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