陸前高田市長選挙は現職と新人の一騎打ち!2月5日投票 岩手県
2023/02/04
地方創生の成功例として安倍晋三首相の所信表明演説で言及されるなど、全国から高い評価を受けている自治体のひとつが、宮崎県日南市です。
日南市は”写真で一言ボケるウェブサービス”「bokete」とのタイアップ企画をはじめ、多くの民間企業とのコラボレーションを行い様々なキャンペーンに取り組んでいます。
選挙ドットコムは日南市が企業に「日本一組みやすい自治体」と言われる秘密を探るべく、﨑田恭平 日南市長にインタビューを行いました。
-選挙ドットコム編集部(以下、編集部)
多数の企業とコラボレーションし、「日本一組みやすい自治体」と呼ばれている日南市ですが、これまで企業とコラボレーションして行ってきた企画にはどのようなものがあるのでしょうか?
-﨑田恭平日南市長(以下、﨑田市長)
多数の企業との企画を行ってきましたが、代表的なものは以下の通りです。
画像1枚に対してボケる、大喜利のようなことを行っている「bokete」というサイトとコラボレーションした企画です。日南市に関する画像を提供し、ユーザーの皆様に「ボケて」いただきました。1カ月で4500件ものボケ投稿が集まりました。優秀賞を受賞されたユーザーには日南市への旅行や特産品をプレゼントしました。
FAAVOというクラウドファンディングのプラットフォームを利用し、宮崎県日南市に関係する自治体職員、NPO職員、宮崎、東京の会社員から構成されるobisugi-design 世界展開プロジェクトチームで「子ども達に豊かな自然を残す!林業再生への挑戦、国産杉の工芸品を世界へ!」というクラウドファンディングプロジェクトを行いました。
宮崎県日南市が誇る「飫肥杉(おびすぎ)」の工芸品を世界に届けたいという内容のこちらのプロジェクトは、テレビ番組『ガイアの夜明け』にも取り上げられ、達成率130%を記録することができました。
クラウドソーシングサービスを行っている「クラウドワークス」とも自治体初のコラボレーションをしました。日南市が運営しているコワーキングスペースで、「クラウドワークス」で仕事をしているクラウドワーカーの主婦層をターゲットに研修会を行いました。コワーキングスペースも有効活用することが出来、良かったです。
以上のように、日南市では積極的に企業とのコラボレーションを行ってきました。そうしていると、だんだん企業の方から日南市にお声が掛かるようになったんです。ブランディングに対して柔軟な姿勢であり、クラウドファンディングにもいち早く取り組む等、スピード感があったことが評価されたのでしょう。ベンチャー企業から誰もが知っている大企業まで、色々な企業がアイディアを出してくれています。
-編集部
すごい数ですね。大企業とのコラボのご実績もあるでしょうが、IT業界などをはじめとしたベンチャー企業とのコラボもたくさんあるようです。
ベンチャー企業というと、スピード感重視で、自治体とは相性が難しいかと思っていました。
-﨑田市長
スピード感については、日南市は非常に重視しています。企業とのコラボレーションに限らず、「自治体初」のようなスピード感が重要だと思っています。
企業協業から少し話は逸れますが、以前日本で風疹の予防接種を行う流れになった時に、宮崎県内の自治体で最も早く予防接種を開始したのが日南市なんです。少しでも早く予防接種を開始するために尽力した結果、県庁所在都市の宮崎市よりも2日早く実施することが可能になりました。
私が市長に就任させていただくより前は、「県内一」になるのではなく、「宮崎県内の市の中で、遅くもなく、早くもないくらいの順位」を目指す雰囲気があったようです。私はこの雰囲気は変えなければならないと思ってきました。
-編集部
企業とのコラボにとどまらず、日頃培っているスピード感が有事の時にも活きているのですね。
-編集部
スピード感を持った市政が成功しているのには、何か秘訣があったのでしょうか?
-﨑田市長
私は若くして市長になったので、市民の皆さまの期待値も非常に高かったんです。ですので、就任当初は市民の皆様のご期待に沿えるような「すぐ目に見える」結果を出すべく、自らアイディアをたくさん出していくようにしていました。もちろん、「誰でもできる簡単な結果」や「注目を集めるだけで、効果のでないもの」を目指していたわけではありません。「すぐには結果が出ないけど、とても大事なもの」にも取り組んでいましたが、市民の皆さまに市政に関心を持ち続けていただこうと、計画的に成果をお伝えすることを意識していました。
そして、同時に大事にしてきたのが「人づくり」です。
私は、市長である私がリーダーシップをとるだけでは街は強くならないと思っています。例えば、私自身がアイディアマンであったとしても、私のアイディアが尽きた時点で市政の発展は止まってしまいます。さらに、市の職員の方、市議会の皆さま、そして市民の皆さまからアイディアをいただくことで、たくさんの素晴らしいアイディアが出続けるのだと思います。
市長がワンマン市政を行うのではなく、様々な方からアイディアが出てきたことで、これまでの取り組みが成功してきたのでしょうね。市役所の雰囲気も変わりました。がんばってくれる職員が何人か出てきたことで、一緒に働くみんながアイディアを出してくれるようになりました。職員全体の意識が変わったのでしょう。これはとても嬉しいことでした。
-編集部
アイディアを出しやすい風土を、市長を含め皆さんで作り上げているのですね。
日南市は様々な企画を実施されていますが、市長としてはこれらの企画の最終的な目標をどこに設定されているのでしょうか?
-﨑田市長
目標は「働く場所作り」です。
具体的にやりたいことは、商店街の再生・IT企業の誘致・クルーズ事業・空き家や古い家の再生等です。
「働く場所作り」というのは地味で普通ですよね。私がやりたいのは、地味で普通のことなんです。そこに至るまでの道に工夫を取り入れたら、少し派手になっただけなんですよ。
-編集部
企業とコラボレーション企画を実施するメリットには、市にとってはどのようなものがあるのでしょうか?
-﨑田市長
それぞれのコラボレーションにはそれぞれの成果やメリットがありますが、共通して言えることとしては、予算の面が大きいですね。
日南市のみでの挑戦となると、予算が必要になります。そうなると、年度初めには冒険もしやすいのですが、年度途中からですとどうしても企画が通りにくくなります。
企業とのコラボレーション企画ですと、企業の協賛で企画を実施することができます。ですので、予算に計上されていないことでも、年度途中でも、とてもチャレンジしやすいんです。
-編集部
企業とのコラボも、いくつか成功事例が出ると、全国の企業から「コラボしたい」という提案が届くかと思います。ただ、いくつかの成功事例が出るまでには苦労もあったと思います。
-﨑田市長
苦労した、とまではいきませんが、しっかりとした議会対応を心がけてきました。
私が若いこともそうですし、市外・県外の企業とのコラボをしていると「対外的なことばかりして、市政にしっかり向き合っていない」と誤解されてしまうかもしれないと心配していました。そこで、答弁にはきちんと答えて、会話や質問も予想して、市政についても勉強して、しっかりと市議会の皆さまとお話する。市議の皆さんに新しいことに挑戦するのを納得していただけるような対応を心がけました。
-編集部
今後日南市で取り組んでいきたいことはどんなことでしょうか?
-﨑田市長
先ほど、ゴールを「働く場所作り」といいましたが、もちろん他にもやりたいことはたくさんあります。
特に私の原点である児童養護、子供の貧困、福祉政策について取り組みたいですね。
アンケート調査を既に行うなどして、エビデンス重視の政策立案をしたいと考えています。
児童養護のような課題は、取り組んでもすぐに目に見えた結果が出るものではありません。2期目の選挙でまた市長に選んでいただき、これらの課題にもじっくり取り組めるように、1期目は市民の皆様に信頼していただけるような結果を残すことに力を入れました。
まずは小さな信頼を積み重ねていき、児童養護政策も進めていければと思っています。
一番大きな目標は、自立した地域にすることです。自立した人材をつくり、自立した地域でその人が自分ごととして我が街をつくる、というスタイルを確立していきたいですね。
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