今週の日曜日に迫った栃木県知事選挙。残りわずかとなる中、両陣営とも積極的に選挙活動を行なっています。
今回の立候補者は2名。いずれも無所属で公明党が推薦する現職の福田富一氏(63)、共産党・社民党が推薦する新人の小林年治氏(64) です。
民進党は独自候補の擁立を断念し、福田氏と小林氏の一騎打ちとなっています。
今回の争点は、税金の使い方や街づくり、さらには憲法などが予想されます。
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栃木県知事を3期務めた福田富一氏は、10月16日の公明党の定期大会で12年間の実績を強調しつつ、「女性が活躍・社会参加しやすい環境づくりを進めたい」と述べています。自民党・公明党の与党を始め、県内の約80の各種団体からも推薦を得るなど早くから多くの支持を集めていることから、有利に選挙戦を進めると思われます。
また、共産党が対立候補を擁立したことに対して「政策論争を交わす場が失われなくて良かった」、民進党が候補者擁立を断念したことには「民意をくみ上げることからすれば、第2党である民進が候補者を出すのが筋だ」と述べるなどと発言をしています。
福田氏は栃木県今市市(現:日光市)生まれ。栃木県立宇都宮工業高等学校卒業後、栃木県庁に入庁し、その後日本大学理工学部建築学科を卒業しました。市会議員2期、県会議員2期、宇都宮市長を2期務め、2004年に栃木県知事選挙に出馬、現職の福田昭夫氏を破って初当選を果たしました。その後3期知事を務め、今回は4選を目指します。
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候補者の擁立が遅れた野党ですが、共産党・社民党は無所属の小林年治氏を推薦しました。小林氏は福田県政について「税金を福祉や教育優先に切り替えることで人と暮らしに温かい県政を実現できる」を主張しています。あわせて、基本政策として憲法、子育て・介護・福祉、教育、経済活性化、反原発など9つの分野についての公約を掲げました。
小林氏は憲法に重点を置く政策を打ち出し、「9条を改正しようとする安倍政権から憲法を守りたい」としています。また安保関連法廃止、環太平洋連携協定(TPP)撤退、原発再稼働反対など、国政にかかわる政策を公約としているのが大きな特徴と言えます。
また、中学3年生までの子ども医療費無料化、小中学校30人学級推進、大学進学のための給付型奨学金制度の創設、保育士・介護士の大幅賃上げなど、全国的な問題の改善に意欲を示しています。
小林氏は栃木市(旧藤岡町)出身。1970年に共産党に入党し、2010年から共産党県委員会委員長を務めていますが、今回の県知事選では無所属での立候補を表明しています。2003年・2004年の宇都宮市長選に立候補していますが、いずれも落選。今回は雪辱を果たすべく、現職候補に立ち向かいます。
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