アメリカ大統領選挙が投票日まで残り数日となりました。主な選挙関連イベントが終わり、有権者にとっても考える材料が揃った頃です。一方で、最近になってまたクリントン側に火種が生まれています。
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果たして、クリントン氏とトランプ氏のどちらが勝利するのでしょうか。今回のこの記事では、トランプとクリントンがそれぞれ大統領候補に選ばれてからの3ヶ月間をざっくり振り返りたいと思います。
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7月まとめ 大統領選の構図が固まる、トランプ氏は相変わらず暴言

1 共和党大統領候補がトランプ氏に決定 言いたい放題のセレブ

候補者であるトランプ氏とクリントン氏は7月に両党の正式な大統領候補となりました。トランプ氏は実業家、テレビタレント、言いたい放題のセレブとして庶民的な人気を誇っていました。今回の大統領選が政界への初挑戦のため、その手腕は疑問視されつつも、政治に染まっていない素人という点が有権者にウケて、大統領候補に選ばれました。

2 民主党候補がクリントン氏に決定 典型的なエリート政治家

一方、クリントン氏は、弁護士、ファーストレディ、上院議員、国務長官(日本の外務大臣)を歴任した典型的なエリート政治家です。こちらもやはり昔から国民的な知名度を誇り、大統領候補に選ばれました。

3 有権者から嫌われる大統領候補

トランプ氏は暴言が酷いこと、クリントン氏は信用できないと言われ、この時点では有権者の20%が両候補を支持しないとするほど、トランプ氏もクリントン氏も多くの有権者から嫌われていました

4 副大統領候補も決定 どちらもマイナーな政治家

トランプ氏とクリントン氏の両名は副大統領候補を指名しました。共和党トランプ氏はマイク・ペンス氏、民主党クリントン氏はティム・ケーン氏。
ペンス氏は現在インディアナ州知事を務め、キリスト教を強く信仰する共和党員に支持される政策を行ってきました。一方、ケーン氏は現在上院議員を務め、民主党の中でバランスのとれた政策を主張してきました。

副大統領と言えば、大統領に何かあった際に代理を務める存在ですが、今回副大統領候補に選ばれた2人は日本で言えば地方の県知事と一国会議員に過ぎず有権者にとっては「誰?」というのが最初の感想だったでしょう。

5 トランプ氏がイラク戦争戦没者遺族に暴言、共和党陣営からもブーイングの嵐

7月28日、民主党のイベントでイラク戦争で戦死した兵士の遺族がトランプ氏を批判しました。これに対し、トランプ氏は遺族に向けて宗教差別的な発言で反論。時には暴言とも思われるストレートな物言いで人気を集めるトランプ氏ですが、この時ばかりは強い批判を浴び、大きく支持率を低下させました。

8月まとめ スキャンダルで伸び悩むクリントン氏、暴言反省で支持を伸ばすトランプ

6 業務メール隠しと癒着。クリントン氏にスキャンダルが相次ぐ

トランプ氏の暴言によって支持を伸ばしていたクリントン氏でしたが、自身の数々のスキャンダルが表沙汰にされ、支持が伸び悩みました。

まず、クリントン氏が国務長官時代にプライベートのメールアドレスを用いて公務をしていたことが再び問題に。アメリカでは公務で用いるメールは全て公開されるため、「何か隠したい不正があったのでは?」と疑われる原因になってしまいました。

さらに、クリントン氏が運営する財団にたくさん寄付を行った人に対して、国務省内のポストを用意したという癒着疑惑が持ち上がりました。

7  一方、トランプ氏は暴言を反省し支持拡大

クリントン氏がスキャンダルに苦しむ一方、トランプ氏は選挙戦略の修正を図り、8月中旬には他人を中傷してきたことについて「後悔している」と発言。他にも、人種問題に苦しむ黒人に同情を示して支持を呼びかけるなど、暴言を抑えるように路線を修正しました。

クリントン氏がスキャンダルで苦しんだこともあり、8月後半からジワジワと支持を拡大していきました。

9月まとめ クリントン氏が倒れて支持急落!しかし、ディベートで回復

8 クリントン氏が9.11テロの式典中に倒れて支持急落

2001年の9.11の犠牲者を追悼する式典の最中に、クリントン氏が突然倒れて式典から退席しました。その模様が全米に映像で流れ、健康問題が争点として浮上しました。
一方、トランプ氏は自身の健康ぶりをわざわざ診断書を公表してアピールし、一部の調査でトランプ氏の支持がクリントン氏を上回りました。

 

10月まとめ トランプにスキャンダルが続出して支持低下!一方、クリントンも再び炎上

9 トランプ氏が司法長官に怪しい献金

トランプ氏の経営する大学が詐欺の疑いで訴えられましたが、トランプ氏はこの疑いを担当する各州の司法長官に対して寄付を行ってきたことが明らかになりました。
寄付と裁判との間に直接的な関係があるかは分かりませんが「不適切」との疑念が湧いています。

次:重要な事件が目白押し。10月以降のまとめ

10 トランプ氏の過去の暴言が暴露

10月8日に、トランプ氏が女性差別的な発言を行っていた様子が暴露されました。
「スターなら女性に(性的なことを)なんでもできる」
といった発言を含む一連の発言は、これまでの暴言の中で最も酷いレベルのもので、支持率を大きく下げました。
その後トランプ氏は珍しく速やかに謝罪しましたが、この件についての批判は今なお続いています。これまで態度を曖昧にしてきた共和党議員も続々とトランプ氏を支持しないことを表明。トランプ氏を支持しない連邦議員、州知事は160人を超えます。共和党議会トップであるポール・ライアン下院議長も、トランプ氏の不支持を表明し、いよいよ共和党のトランプ氏離れが加速しています。

11 トランプ氏はディベートで劣勢を逆転できず

合計3回行われたトランプ氏とクリントン氏の公開討論会では、お互いを非難する場面が目立ち、政策的な議論はほとんどなされませんでした。各メディアは今回の討論会を「汚い」「醜悪だ」などと強く批判しています。

3回の討論会ではどちらが勝利したのか明確ではありませんが、支持率の上で劣勢だったトランプ氏が討論会で逆転できなかったことは痛恨のミスと言っていいでしょう。このディベート以降は、クリントン氏側の自滅でもない限り、自身のアピールをする場がほとんどなく、トランプ氏は現在苦しい状況となっています。

また、3回目の討論会でクリントン氏を「嫌な女だ」と罵ったことで、さらに女性の有権者を敵に回してしまいました。過去の暴言とともに、トランプ氏の女性蔑視のイメージが固定化されたと言って良いでしょう。

12 有利に進めるクリントン氏に財団疑惑が再び。メール問題も捜査再開に

公開討論会以降、クリントン氏の勝利の見込みが高まりました。
しかし、クリントン氏に再び問題が浮上。まず、ウィキリークスがハッキングによりクリントン氏周辺のメールを暴露しました。クリントン財団に多額の献金をした人に対して面会の便宜を図り、また財団の資金を私物化していた疑惑が浮かび上がりました。この件については、疑惑の通り悪事を行なっていたのかはまだ調査中ですが、クリントン氏批判に直結することは間違いないでしょう。

さらにクリントン氏が国務長官時代の業務メールを隠していた問題について、FBI(連邦捜査局)が捜査を再開することを10月28日に発表しました。これにより、クリントン氏の信頼はさらに下がっています。
クリントン氏はまだまだ支持率を落とす爆弾を抱えていると言って良いでしょう。
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このままクリントン氏は逃げ切れるか。トランプ氏は追いつけるのか

支持率上はクリントン氏が有利で、トランプ氏はなかなか支持率を伸ばせていません。しかし、酷いスキャンダルを経験したトランプ氏は恐らくこれ以上支持率が下がらないところまで来ているのに対して、クリントン氏はまだまだ支持率を落としかねません。
クリントン財団やメール隠しの問題によって、「ベテラン政治家の汚れた側面」という今回の選挙で最も嫌われている部分が、まだまだクローズアップされるだろうからです。トランプ氏にとっては、まさに絶好の攻撃対象です。

残り僅かの選挙戦でトランプ氏が勝つには、反クリントン氏の声を味方にできるかにかかっています。

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選挙ドットコム編集部

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