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大暴露!政界を引退した元議員秘書が語る選挙と政治の裏話【イベントレポート】

2016/8/1

選挙ドットコム編集部

選挙ドットコム編集部

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7月24日、品川TKPカンファレンスルームにてトークイベント「もう政治の世界に戻らない国会議員秘書だから語れる政治の裏側大公開」が開催されました。

政治の裏側を暴露してくれるのは、10日投開票の参議院選挙で約29万票を得るも落選してしまった山田太郎氏の議員秘書を3年半務めた坂井崇俊氏。
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表現の自由を追い求めた山田太郎氏とのBL本が発売されたあの秘書さんです。
このたび”政界引退”をした坂井氏が政治にどっぷり浸かった3年半で知った政治の裏側・選挙戦対策のぶっちゃけトークをしてくださるということで、選挙ドットコムも参加してきました!

会場には知り合い同士が多いらしく、談笑する声が聞こえてきます。「30人くらいの小さなイベントにするつもりが、200人規模になっちゃった(坂井氏)」らしい。
・小選挙区制の選挙を勝ち抜くコツ
・政治家が偉そうに見える理由のヒント
・待機児童に代表される大問題が解決されない理由
・公職選挙法がいつまでも変わらない秘密
等々、赤裸々な話を90分たっぷり聞いてきました!
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 小選挙区制の選挙を勝ち抜くコツは「無難になる」こと!?

坂井氏が国会議員秘書を約3年半経験して実感した小選挙区制の選挙で勝つコツは、
・高齢者向けの目線で
・特別な政策を言わず、当たり障りのない政策で
・顔と名前をひたすら覚えてもらうこと
だそうです。

なぜ高齢者目線か
選挙に行って投票する人の半数が60歳以上であり、40歳未満は約2割(2013年)。若い人の絶対数が少なく、かつ投票率も低いのでこのような結果になってしまいます。これでは政治家が高齢者目線になるのもおかしくないですよね。若者の皆さん、選挙に行きましょう。
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なぜ特別な政策を言わず、当たり障りのない政策を言うのか
あなたは、以下の2名の候補から1名に投票しなければならないとしたら、どちらの候補を選びますか?
A候補:政策の8割は合致するが、最重要政策が自分の意見と異なる
B候補:政策の5割は合致する
(※ 2名ともその他の政策は可もなく不可もなくだとします)
会場では9割ほどの人がB候補に投票すると言いました。このことや実際の選挙結果から分かることは、政策が一致してもその候補に投票するかは分からないが、政策が不一致だと投票してくれなくなるということです。
小選挙区の有権者は、全国比例等他の選挙方式と比べたら非常に少数です。有権者との政策の不一致を避けるために、小選挙区の候補者は無難で当たり障りのない政策を訴えることが多くなるそうです。

 

 

全国比例で得票数の多い当選者は組織票ばかり!

無難な政策を出してくる小選挙区制の政治家とは反対に、全国比例では全国の有権者の一部から支持を得られれば良いので、特徴的な「尖った」候補が当選しやすくなっています。
坂井氏は、「全国比例では無難な政策以外のことを言っても当選しやすいし、死票や一票の格差も少ないので、全国比例の方が良い選挙制度なのではないか」と考えていたそうです。
ところが、いざ全国比例の得票多数順に当選者の肩書を並べてみると、○○団体、○○組合、○○宗……といったような名前がズラリ。いわゆる組織票ですね。ランキングの中で山田太郎氏が”浮いている”状態でした。
身を持って組織の強さを知ることになったそうです。

 

 

なぜ顔と名前をひたすら覚えてもらわなければならないのか

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選挙戦をどんなに頑張っても、投票した人の6割は選挙ポスターの前で投票する人を決めるそうです。その時にはやはり顔や名前を知っていることが重要。
選挙ポスターにはたくさん政策は書けませんよね。一部の人にだけでも届けばという思いで、候補者は今日も自分の名前をマイクで叫んでいるのです。

 

 

 政治家が偉そうに見えるヒントは「慣れ」?

仕事で国会議事堂に行くと、警備員さんは政治家だけではなく、坂井氏のようなスタッフにも敬礼をしてくれるそうです。
坂井氏も最初は「自分にまで敬礼?」と驚いたり、複雑な気持ちになったりしたそうですが、1年も経てば完全に敬礼されることに慣れてしまったとのこと。
敬礼はあくまでひとつの例ですが、「偉い人がされるような待遇」に自分が慣れてしまい、それから離れられなくなって政治家を辞められなくなった人もいるのではないでしょうか?

 

 

 あの大問題が放置されているのは票にならないから

「政治家の頭の中の9割は選挙」と坂井氏。解決するべき課題がたくさん存在する中で、政治家に取り上げられる課題と取り上げられない課題の違いは、ズバリ自分の票になるかどうか。
代表的な問題として、最近話題になっている待機児童対策、今も昔もずっと存在している花粉症対策が進まない理由を暴露していただきました。

 

待機児童問題を解決しても有権者はみんな忘れてしまう

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常に重要な問題として存在していながらも、「保育園落ちた 日本死ね!」が話題になるまで話題になることが少なかった待機児童問題。
今でこそ大きく話題になっているものの、これまで待機児童問題を主要政策に挙げた政治家が少なかったのは一体何故なのでしょうか?
答えは待機児童問題を解決しても票にならないからです。ただ若者・子育て世代の投票率が低いからではありません。待機児童問題を解決した実績でアピールしても、次の選挙の時にその恩恵を受けた世代は目を向けてくれないからです。お子さんが成長して、小学校教育等に興味が移ってしまうとのこと。
私も1人の有権者としてハッとしてしまいました。自分の目の前にある問題しか目に入らないのは仕方ないことですが、それを見越して政治家も動いているのですね。

 

 

花粉症対策が主要政策にならないのは選挙とズレているから

スギ、ヒノキ……花粉症に苦しむ有権者はきっと多いですよね。花粉症対策に力を入れたら患者の支持は得られそうな気がしますし、実現すれば医療費の削減にもつながるはずなのですが、なぜこんなに有権者が苦しむ花粉症対策を政策にする候補者はいないのでしょうか?
答えは簡単、選挙がだいたい花粉症シーズンとはズレているからです。参議院選挙は夏でした。その他の選挙も、花粉症シーズンからズレた時期での開催回数が圧倒的に多いそうです。その時期に花粉症対策を訴えても票にならないので、他のことを優先してしまうのですね…。喉元を過ぎれば辛さを忘れてしまうのは人間の性なので、仕方ないかもしれませんね。

 

 

おにぎりは良いけどサンドイッチはダメ。公選法のナゾ

18歳選挙の実施のために変更された公職選挙法(公選法)。
「選挙権年齢が引き下げられたのに被選挙権年齢は引き下げられないの?」という声はちらほら聞こえますが、実は他にもツッコミどころが山程ある法律なのです。

おにぎり、おまんじゅうはOK。サンドイッチやケーキはNG
候補者が食べ物を提供する時のメニューについて、おにぎりやおまんじゅうはOKですが、サンドイッチやケーキはNGとのことです。何故かは単純明快。提供する食べ物として、サンドイッチやケーキ(など)を想定する前の時代の法律だからだそうです。

走行中の選挙カーで政治家は政策を話せない
「そこら辺を走っている選挙カーは走りながら政策を話せばいいのに……」
選挙ドットコムを読んでくれている方ならこんなことを考えたことはありませんか?実は、無理なんです。走行中の選挙カーで政策について話すのは公選法で禁止されているのです。
仕方ないので、名前を連呼する人がそこら中に続出する訳です。演説するためには、一旦停車しなくてはならないのです。

 

 

新規参入の障壁を高くしておきたいから、公選法は変わらない

何故ツッコミどころ多数の公選法はずっと変わらないままでいるのでしょうか?
その答えは、政治への新規参入障壁の高さにあります。
出馬するだけで何百万円もかかり、一定の票数が得られなければ没収されてしまう供託金。会社を辞めなければ出馬しづらい日本の仕組み……「日本を変えなきゃ、政治家になろう」と思っても、なかなか行動を起こす気にはなれませんよね。
この法律が変わらないのは、政治への新規参入障壁が高ければ高いほど得をする人たちがいるからです。現在の法律で適応できている世代が自分たちのポストを追われやすくする必要は、ないと言えばないんですよね。

表現の自由を求めた男たち


落選こそしてしまいましたが、山田太郎氏には最終的に約29万人が投票しました。これは全国比例の中でも13番目。自民党・今井絵理子議員の得票数が約31万票なことを考えると、その凄さが分かると思います。
表現の自由を求めて積極的に活動し、「オタク層」からも支持を得た山田太郎氏。その懐の大きさは、山田氏×秘書(坂井氏)のBL小説が出版されたことを許したことからも伺えます。
今回のイベントの締めくくりはそのBL小説の即売会でした。しかも2冊。選挙ドットコム編集部も即購入させていただきました。恐らく完売したのではないでしょうか。

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※同人誌は編集部ひがし(@misuzu_higashi)がおいしくいただきました

議員秘書さんの暴露話を聞ける機会はなかなか無いので、驚きの連続の90分でした。
坂井さん、約3年半の議員秘書生活お疲れ様でした!

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2023年に年間1億PVを突破した国内最大級の政治・選挙ポータルサイト「選挙ドットコム」を運営しています。元地方議員、元選挙プランナー、大手メディアのニュースサイト制作・編集、地方選挙に関する専門紙記者など様々な経験を持つ『選挙好き』な変わった人々が、『選挙をもっとオモシロク』を合言葉に、選挙や政治家に関連するニュース、コラム、インタビューなど、様々なコンテンツを発信していきます。

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