日本一投票率の低い県の取り組み・・・結果はいかに

2016/07/02

18歳選挙権・若者と政治

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コラム

参議院選挙

原口和徳

埼玉が変われば、日本も変わる。低投票率日本一県での18歳選挙権の挑戦

参議院議員選挙の公示を迎え、各地で論戦が繰り広げられています。特に、新たに有権者となった未成年有権者を中心とした若者の動向が注目されています。
県知事選挙の最低投票率ホルダーであり、8人に1人の若者しか投票をしていない、若者の政治参加の課題先進県である埼玉県でも様々な取組が行われています。今回は、若者が若者に向けて企画した公開討論会を紹介します。
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若者自らの手で、若者が活動をする場所で

この公開討論会は、主権者教育に取り組む埼玉大学社会調査研究センター松本正生教授のゼミと、日本青年会議所関東地区埼玉ブロック協議会によって、6月20日(月)に開催され、150名あまりが参加しました。
討論会には埼玉選挙区での立候補を予定していた7名の内、4名(共産党・伊藤氏、民進党・大野氏、幸福実現党・小島氏、おおさか維新の会・沢田氏)が出席、熱い議論が交わされました。
若者が日頃活動している埼玉大学を会場としたことや、県内の高校にも積極的に広報するなど、若者の参加に向けた工夫が随所に凝らされていました。その結果、来場者の約半数は若者になるなど、主催者の工夫が光る結果となりました。中には、新聞部として取材も兼ねて参加した高校生たちもみられるなど、公開討論会を起点にさらなる情報発信がなされていく可能性も感じられる会となりました。

 

若者の問題提起に政治家はどう答えたか?

公開討論会では、運営だけでなく、問題提起という形で若者自らが議論に参加したことにも特徴があります。5月中旬から勉強会を行い、当日は問題提起者(2名)、会場からの来場者質問の抽出・発表者(1名)として、議論に参加しました。若者に対する回答だからでしょうか、心なしか政治家の説明も用語や論理構成がわかりやすく、丁寧なものになっているように感じました。

例えば、防衛関連予算の増減を切り口に安全保障政策について尋ねた学生の質問に対して、出演者は自身の見解を矢印のパネルで示したうえで、奥行きのある議論を展開します。
例えば、調達品の例を挙げながら、予算の非効率があることを指摘し、異なる使途を示すことや、国会審議での与野党案の比較、経緯を踏まえたうえでの相互討論等、多様な見解が示されました。
質問をした学生も「わかりやすくするために防衛関係予算の増減というクローズドな質問をしたが、金額だけでは測りきれないところがあることがわかり勉強になった」とコメントするなど、学ぶところの多い議論が展開されていました。

 

若者と政治の距離を縮めるためには

今回、公開討論会が大学という若者が生活をする場所で、若者と共に開催されたことは、新たな可能性を示しました。
特に、来場者へのアンケートで、「今後、公開討論会が学校内で開催されるならば参加したい(約3割)」と、若者と政治との距離感を感じさせる回答がある一方で、「討論会を通じて、立候補表明者の施策の違いが分かった(約8割)」、「討論会を通じて、立候補表明者の施策で選ぶ重要性を感じた(約9割)」といった意見が示されるなど、若者の身近な場所で公開討論会が行われることへのニーズが示されています。
若者は、経験や技能など、他の世代に比べて政治参加に向けた障壁があり、政治に関する情報を得るための苦労が多くなりがちです。政治的中立性などの重要な観点にも十分な配慮がなされながら、若者と政治を結びつけるような取組み、ノウハウが各地で積み重ねられていくことが期待されます。

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原口和徳

けんみん会議/埼玉ローカル・マニフェスト推進ネットワーク 1982年埼玉県熊谷市出身。中央大学大学院公共政策研究科修了。早稲田大学マニフェスト研究所 議会改革調査部会スタッフとして、全国の議会改革の動向調査などを経験したのち、現所属にて市民の立場からのマニフェストの活用、主権者教育などの活動を行っている。

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