５月１２日の記事でも紹介しましたが、舛添要一東京都知事は、昔から失言の多い政治家でした。
▶昔から失言が目立つ舛添都知事。女性蔑視に上から目線…
最近では言い訳とも思えるような発言が目立っていますが、ここで過去の発言と併せて振り返ってみましょう。

筋肉が邪魔で書道ができない

２０１１年３月１２日、上海の空港でシルクの男性用中国服２着、筆、すずりなど計約１４万円を購入したことを指摘された舛添都知事は、書道のセットと中国服を政治活動だと主張しています。柔道経験による肩の筋肉が書道の際に邪魔だったと説明。
「背広だと肩や腕が引っ掛かって窮屈になる。シルクはつるっとしていて書きやすい」
と発言しています。
「ならば袖のない服を着れば？」と記者に問われると、「気温が低い時は？」と真顔で聞き返し、失笑が漏れました。

クレヨンしんちゃんのマンガも政治資金

マンガ「クレヨンしんちゃん」を政治資金で購入したことに対しては、「児童の保護者から子どもが悪い言葉遣いをまねる」と相談を受け「どのような表現がされているか確認するため」と説明しています。一連の政治資金を調査した弁護士は 「家族を同伴した出張の際に買っており、家族のために購入したとみられてもやむを得ない。適切とは言い難い」と述べていますが、政治資金の使途に法的な制限がないことを理由に「適切ではないが違法ではない」と判断しています。

口が悪いのは昔から。セクハラ発言に上から目線

1989年の参議院選挙で女性議員が大量当選した際の発言です。舛添氏は、
「（女性議員が増えたのは）歴史的な例外の時代であって、だから、女ごときが出てこれる」
と発言しています。
厚生労働大臣時代には、全国の市長たちに、 「小人（しょうじん）のざれ言に付き合っている暇はない」 と発言。もちろん、市長たちは猛反発します。
ところが、ここで舛添氏はさらに過激な反論を。
「バカ市長って言ってほしいということなんですか。バカ市長、アホ市長って言うよりいいじゃないですか。含みがあって」
「頭からバカ市長と言われるのは嫌でしょう。だから、小人（しょうじん）って言った。その温かみだけは感じて下さいよ。教養の問題、教養」
と、皮肉たっぷりに切り返しました。
当然、火に油を注いでしまう結果となり、後日謝罪に追い込まれることもありました。

舛添都知事の学歴・職歴は？

最後に、そんな舛添氏の経歴を改めて見てみましょう。
１９４８年生まれで現在は６７歳。福岡県北九州市に生まれ、高校卒業まで地元で過ごしています。その後、大学進学を機に地元北九州市を離れます。東京大学法学部政治学科を卒業すると、そのまま東大法学部政治学科助手に採用されています。
その後も東大で順調にキャリアを重ねていきますが、１９８９年には東京大学の体質を批判して退職、舛添政治経済研究所を設立し独立しています。
政治家としてのデビューは１９９１年のことでした。北海道知事選挙への出馬を検討していましたが、断念。
第２戦は１９９９年の都知事選挙。石原慎太郎氏、現在自民党の衆議院議員を務めている鳩山邦夫氏に次ぐ３番手と、ここでも苦い経験をしています。 初当選したのは、２００１年の参議院選挙でした。その後は当選回数が少ないにも関わらず、能力が買われ、政策審議会長や厚生労働大臣など、重役を務めます。
しかし、２００９年に民主党への政権交代が行われると、一転して自民党を批判。自民党を離党し、新党改革の代表を務めています。そして２０１４年に、東京都知事選挙に出馬、現在に至っています。
都知事の進退に関しては、まさに激論が起こっています。今後、どうなっていくのでしょうか。