館山市長選挙は現職と新人2名の争い!11月13日投票 千葉県
2022/11/12
酒場という聖地へ
酒を求め
肴を求めてさまよう
(by 吉田類)
というわけでもないが、事務所の雰囲気を味わった私は、「街の声」を聞きたくなった。しかし、よくテレビや新聞に出てくるような、歩いているひとに声をかける勇気は、まだ無い。なにせ小心者なので。
そこで、地元の人がいそうな呑み屋を探すことにした。
すっかり日も落ち、夜のとばりが降りてきたころを見計らって池田駅を降りた私は、まず周辺を散策することにした。
すると、ちょうどいい感じの路地があった。
「満寿美横丁」というらしい。入ってみると50mほどの短い路地に、数件の飲み屋が並んでいる。考えた末に、「光屋」というお好み焼き屋に入ってみた。結果としてこの判断は成功だったようだ。
池田駅前にある「満寿美横丁」
お好み焼き屋「光屋」
店には、女将さん(ママさんと呼ばれていた)とそのご主人らしきオジさん。そして常連らしいオジさんの3人がいた。
何も話せないまま、とりあえずビールとお好み焼きの「豚モダン」を頼み、出来上がってくるのを待つことにした。
10分ほども待っただろうか。目の前の鉄板に「豚モダン」が置かれて少々ビビった。大きさは、上から見るとA5とB4の中間ぐらいの感じだが、厚さが5センチほどある。思わずママさんに「これって1人前ですか?」と聞いてしまった。
「豚モダン」
「豚モダン」とにかく分厚い!
(関西弁が不正確なのはご容赦ください)
ママ:「そうよ。食べきれないひともおるけど、ペロリと平らげるひとも多いわねえ。お客さん、大阪じゃないね」
私 :「はい。東京から来たんです」
と言うと、ママさんは「やっぱり」と常連さんと目を合わせた。
ママ:「今日は何で来はったん?お仕事?」
私 :「あ、取材なんです」
ママ:「え?新聞記者さん?」
私 :「いや、インターネットの選挙ドットコムというところで取材しているんですけど(変な日本語)、今、市長選やっているじゃないですか。」
常連:「ああ、やっとるなあ」
私 :「この選挙について情報提供があったんですよ。今回、元職も出ていますよね。元職の倉田市長が後継指名した小南市長と戦うというのが興味あったので、実際に見に来たんです」
こんな感じで話は進んだ。
店を出して55年。貫禄たっぷりの優しいママさん
倉田元市長が出ることについてどう思うか聞いたところ、常連さんは次のように答えた。
常連:「あれは潔くないなあ」
あくまでも、これは今目の前にいる常連さんの感想である。しかし、私はこの一言が、今回の選挙を表していると感じた。
私 :「小南さんも、ゴシップ的なものがニュースになりましたよね」
常連:「あれなあ、ようわからんねん」
ママ:「そういえば、倉田さんの息子はここに来たこともあるのよ」
私 :「あ、市議会議員やっている息子さんですか?」
ママ:「そう」
常連:「そういえば、ここには武部さんも来たことあるんやで」
私 :「あの自民党幹事長の武部さんですか?」
常連:「そうや。色紙にママの似顔絵も描いてくれたんや。な、ママ。ほら見てみい、これや」
それからしばらくは、9年前に武部勤自民党幹事長が突然SPらしき人を引き連れて来店し、お好み焼きを食べて、おみやげを持ち帰ったという話が続いた。近くに選挙の応援で来たときに、美味しい店だという評判を聞いてわざわざ来店したらしい。確かにママさんの似顔絵が描かれた色紙が飾ってあり、似顔絵はかなり似ていた。
その後、選挙に関係ない話が続いた。一箇所だけなので偏った見方かも知れないが、市民目線で見たとき、現職を交代させるほどの理由が無いのではないかと思った。ビジネスの世界では、若い社長に交代して自分は会長職に退いたあと、経営が傾いて会長が戻ったということはよく聞くが、政治の世界とはいえ、交代にはやはり「理由」が必要だ。20年間の市議会議員経験、16年間の市長経験と、息子の市議選トップ当選は確かに影響力の大きさを物語っているが、だからと言って今回の選挙で交代しなければならない理由がどうしても見えない。
ただ、倉田氏が演説しているビデオを見ると、気持ちが動く。さすが、長い経験に裏付けされたスピーチ力は強い。淡々とした話し方で、とてもわかりやすい。実際に会って話を聞けば、「この人に託そう」と思えるだろう。過去の16年間か、それとも直近の4年間か。
もう一点。今回は維新の推薦がどちらにも出ていない。つまり、大量の「維新票」の行方も気になるところだ。通常であれば自民・公明・民主の相乗り候補は、それだけで有利になる。しかし大阪は事情が異なる。維新が倉田氏に推薦を出していたらまったく状況は変わっていただろう。
投票は12月6日。
池田市長選挙候補者一覧(選挙ドットコム)
池田市は見どころが沢山あるが、最後に一つだけ寄ることができたので、迷わずに「インスタントラーメン発明記念館」に行ってみた。これは、チキンラーメンを発明した安藤百福氏を記念して立てられたものだ。ここでは、安藤氏の功績を知るだけでなく、チキンラーメンの手作り体験や、自分だけのカップヌードルを作れるコーナーもある。家族連れで来たらかなり楽しめるだろう。
インスタントラーメン発明記念館
安藤百福氏の名言に「時は命なり」というのがある。「時計の針は時間を刻んでいるのではない。自分の命を刻んでいるのだ」と、寝る間も惜しんで開発に没頭し、日本が誇る世界的発明のチキンラーメンとカップヌードルを開発した。
チキンラーメンを発明した「研究所」
感銘をうけたのは、一度財産を失って、そこから立ち上がった点だ。安藤氏は、懇願されて就任した信用組合が倒産し、全財産を精算に充てるはめになった。そこで、唯一残った自宅の庭に研究所(実際はボロボロの小さな木の小屋)を立ててインスタントラーメンの開発を開始。見事にチキンラーメンを「発明」した。その後開発したカップヌードルは国民食を超えて世界食となり、現在でもほとんどそのままの形で主力商品となっている。
「時は命なり」の碑
安藤百福氏の銅像
小林一三氏といい、安藤百福氏といい、池田市ゆかりの偉人はスケールが大きすぎる。それゆえに、市長といえども小粒に見えてしまうのかもしれない。はたして池田市民は、どんな将来を思い描き、市長を選択するのだろうか。
おまけ。
昨年流行った「Happy」の池田市版
小南市長も一瞬だけ参加している
この記事をシェアする
選挙ドットコムの最新記事をお届けします