2025/10/8
こんにちは、神戸市北区選出の兵庫県議会議員、大塚公彦です。
本日は、「ペットの相続」について、今あらためて注目されている法的な仕組みをご紹介いたします。
ペットも大切な家族。寿命の長さや予期せぬ事態を考えたとき、「自分に万が一があったら、この子はどうなるのか?」と不安に感じる方も多いのではないでしょうか。そうした不安を解消し、ペットの暮らしを守る仕組みとして、今「遺言」「死因贈与」「信託」といった法制度が注目されています。
● 日本法ではペットは「動産」扱い――相続人にはなれません
現在の日本の民法において、ペット(犬・猫などの動物)は「相続人」ではなく、「物(動産)」として扱われます。
そのため、ペットに直接財産を相続させることはできません。
こうした中で、ペットの将来を確実に守る実務的な三本柱として、以下の3つの制度が用いられています。
負担付遺贈(遺言)
飼い主が遺言書で「ペットの世話を条件に財産を渡す」と記載する方法です。比較的手軽で広く利用されていますが、遺言を受け取る人(受遺者)は死亡後に遺贈を放棄することが可能です。
そのため、事前に合意形成を行い、公正証書で遺言を作成しておくことが望ましいとされています。
負担付死因贈与(生前契約)
生前のうちに「自分が亡くなったら、ペットの世話を引き受けてくれる人に財産を贈与する」と契約で取り決める方法です。
これは契約行為となるため、遺言よりも法的拘束力が強く、受け手が一方的に拒否するリスクが低いというメリットがあります。
ペットのための信託
信頼できる第三者(受託者)に資金を託し、ペットの世話を行う人(飼育者)がその資金で世話を続けるという仕組みです。
さらに、信託監督人を設定することで、資金の適正な使い方をチェックする体制も整えることが可能です。最も安心感の高い方法といえます。
● 税務や実務は専門家と共に――信頼できる設計を
これらの制度を用いた場合でも、相続税や贈与税の課税対象となることがあるため、制度の設計や契約内容によっては注意が必要です。
特に信託を活用する際には、信託法や税法の理解が不可欠となるため、専門家(弁護士・税理士・行政書士)に相談しながら進めることを強くおすすめいたします。
また、制度設計と同様に重要なのが、「誰にペットを託すのか」という点です。
親族や友人に限らず、信頼できる第三者、あるいは動物愛護団体などを選択肢に含めながら、しっかりと話し合いを重ね、事前に合意を形成しておくことがトラブルを未然に防ぐカギとなります。
最後に、ペットも大切な命を持つ存在であり、飼い主の愛情を引き継いでいくための備えはとても意義のある取り組みです。
神戸市北区には、ペットとともに心豊かに暮らすご家庭が数多くあり、そうした皆さまの安心を支える制度づくりを進めることが、私の責務でもあると感じております。
これからも、人と動物がともに支え合い、心あたたかな地域社会の実現に向けて、兵庫県政の立場から尽力してまいります。
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