2026/6/25
AI・半導体など成長分野の予算に「特別枠」、高市首相きょう表明…複数年度で計画・概算要求の上限設けず:なぜ補助金・減税が「必須」なのか。補助金に反対する新古典派の論理は明快である。各国が比較優位に従って分業すれば、市場が最適な資源配分を実現する。政府の介入は歪みを生むだけだ、というロジックは理論としては美しい。
だが現実は、米国はCHIPS法とインフレ抑制法(IRA)で半導体と脱炭素分野に巨額を投じ、中国は「大基金」を通じて国家ぐるみで半導体を育成し、韓国も国を挙げて支援を厚くしている。主要国がこぞって産業補助金を積み増す中で、日本だけが「市場の規律」を金科玉条として手をこまねけば、重要産業は国外へ流出し、日本は負ける。相手が補助金で傾けた土俵の上で、無補助のまま戦えと説くのは、競争条件の非対称性を捨象した空論にすぎない。
加えて、半導体や造船は単なる一産業ではない。有事における供給の途絶が国家の存立を左右する、いわば「安全保障財」である。その便益は市場価格には現れない。市場が値付けできない外部性が存在する以上、政府がこれを補正するのは、経済学的にも正当な介入である。

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