2026/3/7
NY原油が一時90ドル台に上昇。イラン軍事衝突激化、供給懸念深刻に:今回のイラン情勢で原油価格に上昇圧力がかかっている。しかし、ここで思い出すべきは、「原油高それ自体が自動的に持続的な物価高騰を生むわけではない」という歴史の教訓だ。第一次石油ショックで日本の消費者物価が激しく上がった理由は、単に原油価格が上がったからではない。列島改造ブームの中、マネーの過剰な状態が続き、インフレ期待まで上振れしたからだ。つまり、供給ショックに緩和的なマクロ政策が重なって火勢が広がったのである。
これに対し、第二次石油危機でも物価は上がったが、第一次ほどの暴騰にはならなかった。金融面の対応が異なっていたからである。現在の日本も金融引き締めに向かっている。原油高を見て直ちに1970年代型のインフレ再来だと騒ぐのは早計である。見るべきは、原油価格そのものではなく、それが金融環境と期待形成にどう波及するかである。

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