2020/5/1
コロナ禍で息苦しい日々が続くなか、東京都武蔵野市の弁当店「長男堂」の貼り紙が話題となっています。
その貼り紙にはこう書かれています。
「『子ども弁当』売っています。だいたい250円。お金が足りなかったり、もらいそびれちゃった子は、あとでいつでもいいし、なんなら、おとなになってからでもいいよ。
おとなになった時に長男堂がもうなかったら、だれかのために使ったり、寄付したりしてね。
すでに大人の人は普通のお弁当買ってね。店がつぶれちゃう。」
なかなか出来ることではありません。ひらがなを多用した子ども目線の言葉には愛情が散りばめられていて泣けてきます。
厚生労働省の官僚と社会保障について話していると、彼らが「標準世帯モデル」にこだわっていることに気づきます。
これは、「正社員の夫、専業主婦の妻、2人の子ども」を標準世帯としています。新型コロナ対策として出てくる政策をみていると、いまだにこのモデルを前提としているのではないかと思えてなりません。
「標準世帯」で生まれ育ち、現在は自らが「標準世帯」を形成している彼らは、「標準世帯」は今では社会の少数であること、そして、子どもの7人に1人が貧困で、ひとり親家庭の子どもの2人に1人が貧困であることを、知識として知っていても「それ以外」に想像力が及ばないのかもしれません。
だからこそ、一律10万円の給付も世帯主に申請書を送付するだとか、学校休校中の学習支援を端末を配布してオンライン授業でとかの策が出てくるわけです。
そこで、政治の想像力が求められてきます。「標準」や「前例」が通用しない事態だから、なおさらです。
おそらく、「長男堂」の店主さんは、子どもたちの息づかいにまで想像力が及ぶ人なのでしょう。もっと頑張らねばと気合いが入る「貼り紙」でした。
文/国民民主党滋賀県第4区総支部長 徳永久志

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