2025/10/23
赤ちゃんとの外出や家事のときに便利な「スリング」。両手が空き、赤ちゃんと密着できる安心感があり、多くの方に使われています。
でも実は、使い方を誤ると大変な事故につながってしまうことがあります。スリングの中で赤ちゃんの顔が覆われ、呼吸ができなくなり、心肺停止に至った事例も報告されています。
そこで今日は、赤ちゃんを守るためにスリングをお使いの皆さまへ、ぜひ知っていただきたい大切なポイントをお伝えします。
過去20年間で、スリングによる乳児の死亡は14件。そのうち12件は生後4か月未満の赤ちゃんでした(日本小児科学会)。
家庭内の窒息事故全体では、直近5年間で0歳児の事故が265件報告されており、全体の63%を占めています(消費者庁)。
これらの数字は「報告された事例」に基づくもので、実際には報告されていないケースがある可能性もあります。つまり、スリングによる事故は決して珍しいことではなく、繰り返し起きている現実なのです。
次のような姿勢は特に危険です。
顔が布や体に覆われて見えない
あごが胸にくっついている(首が前に折れている)
赤ちゃんが深く沈みこんでいる
こうした姿勢では呼吸が妨げられ、窒息の危険が高まります。
スリングは布製で柔らかく、赤ちゃんの体が不安定になりやすい特徴があります。そのため、窒息だけでなく「転落事故」も多く報告されています。
特に授乳後や寝かしつけ後など、赤ちゃんの体勢が崩れやすいときには注意が必要です。
どうか、スリングをお使いの際は次の点にご注意ください。
赤ちゃんの顔が外からよく見えるようにしてください
鼻や口が布や体でふさがれないようにしてください
あごと胸の間に指1本分のすき間をあけてください
特に新生児や低体重児、早産児はリスクが高いため、より慎重に確認をお願いします
合言葉は 「顔を見せる・呼吸を守る」 です。
スリングはとても便利な育児用品です。だからこそ、安心して使い続けるために、赤ちゃんの呼吸と姿勢をこまめに確認していただきたいのです。
「顔が見えているかな?」
「鼻や口がふさがれていないかな?」
この少しの確認が、赤ちゃんの命を守ります。
どうか皆さま、一緒に気をつけていただければと思います。
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