2024/10/5
「知らない間に自民党の党員になっている」というニュース。
自ら自民党の党員になっていないのに、総裁選の投票用紙が届くという富山の男性。
どこの地方でもあることだっただろう。
私の住まう大田区でも20年くらい前には、そんな話はあった。
そして、私も大田区に住み始めた翌年から、勝手に自民党党員だった(※1)。
町内会の関係で出入りしていた連合会長なる偉い人が、良かったら応援してよ、と町内会名簿から登録したのだろう。
彼は、熱心な自民党シンパだと、他の人から聞いた。
町内会というのは、皆、波風立てないように、お金のかからないものであれば、衆議院議員だの区議会議員だのの応援名簿(のちに選挙ハガキが届く)には、なぁなぁで「しょうがねぇなぁ」的な感覚で、承諾しやすい。
だから、区議さんの後援会には、名前だけを書いたが(例の選挙ハガキである)、自民党の入党届に書いた記憶はなかった。
もちろん、後援会だのの名簿に町内の人として名前は載るのだろうが、偉い人の紹介だから、拒否するのも悪いし、といった程度の本当に応援しているわけではない、名前だけの名簿だ。
それらを持って、偉い人は、党の議員さんに「私はこれだけの票を集められます」と見せることによって、地区の自民票がこの人によって〇〇票確保できるという目処が立ち、この人を立てて、その地区で政治活動をするのである(顔役とも云う)。
地区的にもその偉い人のお陰で、代議士を通しての陳情などが有効になるメリットがある。
ただ、お金の話は、法人でもない限り、出てこない。
あくまで、名前だけなのだ。
ところが、自民党の区議も都議も代議士も「自民党党員を増やせ」とそれぞれの選挙前になると号令がかかったりする。
場合によっては、公認の条件が「100人以上の新規党員」とか「300人と10法人の新規党員と寄付金100万円」とかあって、特に安倍政権の時には、具体的な数字があった。
自民党議員や予定候補者は、お金はなんとかなっても、党員になってくれるというほどの人までは、なんとかならないのが、世の常というもの。
そこで、一年だけ、二年だけといった党員ではない、区議や都議・代議士の応援者名簿や後援会の方から、ちょっとだけ借りるのだ。
もちろん、会費は、その議員や予定候補者の自前。
公認取れて、当選すれば、どうせ還ってくるお金だ。
衆議院レベルになれば、公認料として、党からの配金もある。
もちろん、事前に公認のための寄付を集めていることが前提だが、法人や個人の寄付は、寄付控除によって「税金から差し引く」ことが出来るから、納税額が大きいほど、効果が高く「どうせ、税金で取られるなら、先生(政党)に寄付しませんか」と秘書としても法人や高所得者には、お願いしやすい構造がある。
(市区町村議員には、基本的にその控除はないのだが、国政政党の〇〇支部という形なら、寄付者に所得控除が使える。国政政党限定の仕組みで、ここが無所属では寄付控除が使えないから寄付が集まらない理由にもなっている)
話を戻すと、公認のためや選挙の前の活動して、必要な組織としてのお金であり、名簿の確認作業でもあるのだ。
件のニュースの人は、富山市議会での支部に所属と書いてあるから、おそらくは、統一地方選挙においての党公認に必要な数の名簿となっていたということだろう。
会費は、現職の誰かが払っていたのだろうし、現金納付が基本だから、公費の政務活動費あたりで領収書をこさえて、現金を用意すればよく、それを自分の支部に入れたことにして、支部経由で党費を自民党本部に入金していたという形だったんだろう。
あくまで、想像でしかないが、ほんの20年くらい前は普通に自民党内で行われてきていたことだし、古くから代議士で期を重ねていたり、都道府県議、市区議で古くからの人なら、よくご存知のことだと思う。
今でも、こんなことが行われていたのは、驚愕ではあるが、そうしなければ、この古い体質の政党では、国政や都道府県議になる為の公認をもらうことさえ難しいという現実があるのだろう。
流石に市区町村議のレベルで、まだ、こういったことが行われているとは思えないけれど、地区の親分(代議士や事務局長)が昔流のままやっている地区であれば、残っていても不思議ではない。
市区町村議の地方議員の人何かと話すことはあるが、昔からの人たちとここ数年で議員になった人たちでは、感覚にズレがあるのを私ですら感じる。
知っているから、違和感なく聞ける話だが、おかしなものはおかしいと言える地方議員や国会議員が出てこない限り、自民党は大勢として変わらないのではなかろうか。
もちろん、誤解なきようにいうが、ここ一、二期で当選された代議士の中には、そういったものを払拭するべく健闘している議員もいるのだろう。
あえて、「20年くらい前までは」と書いたのは、今の本当の姿を内側から見ていないから、書き切れないからに過ぎない。
派閥が有耶無耶になって結束が緩み、総裁が、石破さんになって、ひょっとしたら、これから、崩壊に向かうのかもしれないが、一度壊して作り直した方が、自民党は良くなるのではなかろうか、と思う。
案外、ゾンビのようにだらしなく、国益を損ねながら、政権にしがみつかれてしまうのかもしれないが、それは、国民が決めることだ。
投票に行かない人が増えるのだけは、避けてほしい。
学術的にも、投票率が上がると、新たに投票に行く人々の数の内訳は、初めてや久しぶりの人が多くなればなるほど現政権に投票する割合は激減していく、と言われている。
だから、投票率が高まれば、政権側が負けるということが起こりやすくなるのだ。
野党に期待がない場合は、投票率が上がらず、基礎票(組織票)で与党が勝ちやすくなる。
XやSNSで与党が関連しているであろうアカウント発で、「投票率が上がっても、投票する人の与野党へ入れる人の比率は変わらないから、投票率が上がっても意味がない」という触れ込みを拡散したがっている「発信もの」があるが、それは間違いであることも学術的に証明されている。
(ただし、米国のものなので日本に当てはまるか、という点はある)
なので、諦めずに投票入って欲しいと願っている。
図らずも、知らぬ間に自民党員になった人たちは、「なんだか気持ち悪いですよね」ではなく、そういう風習から、脱するためには、とことん追求をして「どうしてそうなったか」の答えを聞き出して、世間に詳らかにして欲しい。
そんな富山の一地方にだけある特殊な事情ではないはずだ。
本来なら、この富山のテレビ局が報道を名乗るのであれば、追求すべきであるところ、「男性はどのような経緯で党員とされたのでしょうか」で締めてしまっている所に地方政治と地方マスコミは、相互監視の役割が出来ていないことを物語っている。
随分前は、市議会の癒着と票の売買や贈収賄を暴いた局だと思ったのですが、残念でならない。
※1.統一地方選と衆議院選挙がある前の年から一年間だけ、自由民主という党誌が届いた
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