2022/3/2
【令和4年 第一回区議会定例会議会質問】
3月1日、会派を代表し、議会質問を行いました。
質問は大きく2問。
1問は、「中央区の水辺の環境とみどりについて」
①「緑の基本計画」の中間期が近づく中、新たな調査と基本計画の改定について
②2028年の緑被率13%に向けた今後の取り組みについて
③都心に残された自然環境を生かした生態系の保存と水と緑のあり方について
2問目は、「中央区の英語教育の今後の方向性について」
①本区の英語教育のさらなる充実について
②「地域に根差した教育」における民間活力の導入による英語教育の充実について
質問いたしました。
今、中央区は、東京駅八重洲口から、日本橋、兜町に向かい、再開発に着手しています。
日本橋上空にある首都高速環状線を地下化することにより、東京高速道路(KK線)の利用は役目を終え、今後は廃線とする方向であり、この上部空間をNYのハイラインのようにしていく構想が出ているほか、築地川と銀座をつなぐ環状線の上部空間を覆蓋化し、銀座と築地を一体化していく「築地川アメニティ構想」、浜離宮恩賜公園から築地市場跡地に向かい、歩行者空間を手掛けていく構想が建てられ、来年度予算案にも、この調査の資金が計上されています。
他方、都市緑化法と都市公園法が改正され、2019年に現在の「緑の基本計画」が作られましたが、上記のように、これから中央区は大きな再開発が行われていきます。開発により、緑の量的拡大が見込まれてきたこと、また、晴海選手村跡地には、新たな住宅整備に向けた小中学校の建設や都立公園が作られるなど、これから公園や緑を増やしていく方向性が出てきています。
実は、1986年当時、ちょうどバブルの絶頂期ですが、この時の中央区の緑被率は、わずか6.6%でした。23区の中で、浜離宮恩賜庭園があるにもかかわらず、一番緑被率は低い状態でした。
しかし計画的に緑を増やしながら、上空へと伸びる建物を利用し、壁面緑化や、屋上緑化に取り組み、現在10.7%まで増やしてきました。現在の緑の基本計画を策定当時、10年後の2028年には、緑被率を13%まで増やそうと計画されています。
皆さまは、1%緑被率をあげるのに、どれくらいの面積が必要だと思いますか?
なんと、築地市場跡地の半分の面積、10万㎡が必要なのです❣
築地市場跡地は、23haです。
現在12%ほどまで緑被率をあげているので、13%の目標まであと築地市場跡地1個ぶんの緑が必要となります。
30数年かけて、バブルの時から、少しずつ緑を増やしてきた環境土木部水とみどりの課の皆さまのご努力のおかげで、今、ここまでみどりが増えてきました。
しかしこれから始まる再開発事業で、さらに屋上緑化が進む可能性があり、かつ、今年度中に「グリーンインフラガイドライン」も策定される中、来年度は、水とみどりをつないでいくプロムナード構想にも予算がついていることから、緑被率を大きく上げられる良いチャンスが到来しています。そのため、今回、区内の屋上緑化や、新しく公園を手掛けていく中でどのように緑と水辺の環境が作られているのか、視察させていただき、私自身も、二子玉川にある「水と緑と光」をテーマに「自然との共生」を目的に広大な屋上緑化が手掛けられている「二子玉川ライズ」を視察してきました。
中央区と類似している点も多く、環境大賞を始め、アメリカなど海外からの環境保全の大賞を得ていることも、今後の中央区の参考になるかな?と考え、議会でその取り組みを伝え、今後の区の方向性について尋ねました。
水と緑の基本計画の中間年はあと2年後になりますが、区の再開発がこれからますます進むので、調査研究していく費用についても答弁をいただきました。緑化推進委員会とともに計画を見直す、という前向きなご答弁でした。
浜離宮恩賜公園は、江戸の財産が残る貴重な場所という答弁。
生物多様性、憩い、にぎわい、多様な機能を持たすよう、「水と緑のネットワーク形成は重要」。ここに取りまとめていけるよう推進する、と3問すべて前向きなご答弁でした。
緑視率を高めていくことは、同時に、環境への効果が期待されます。中央区は、2050年にゼロカーボンシティを宣言しており、これにむけて、どのようなロードマップを計画するのか? まだ明確ではありません。産業部門と、車両部門が最もCO2を排出することから、都心は幹線道路も多く、当然車両も多い・・・本社機能を持つ企業も集中していることから、これから緑の量的拡大は、日中のCO2を吸収する効果も出て来るのでは?と期待しています。
次に、令和4年度、今年の中学三年生が、都立高校を受験する際、スピーキングテストが入りました。
このスピーキングテストの少々、心配な点が・・・。それをお伝えしながら、平成26年から常盤小学校を教育特区の中で、英語に力点を置く教育を行って久しいことと、これからの英語教育をどのように充実させていくのか?また、民間活力に協力いただきながら、英語の取り組みをどう進めていくのか?方向性を尋ねました。
小金井市の小学校2校、中学校でも、民間活力としてジョリー・フォニックスというメソッドを導入したのが2018年。
今は、新学習指導要領によって、なかなか、規定されたコマ数にこれを入れ込むのが大変だ、という校長先生のお話でしたが、教えられた子どもたちの発音は格段に上がった、とのことでした。「うちの子どもたちは、コーヒーとか、ミルク、とは発音しないんです」と先生。。。
45音体得することで、単語の80-%を発音できるようになるというフォニックスのメソッドを何とか導入できなか?という思いもあって、質問しました。
一度、ジョリー・フォニックスの授業を受けている小学生の動画を拝見したことがありますが、ネイティブスピーカーのように美しい発音でした。教育委員会にも、実際に教鞭をとっている先生をご紹介したのは3年前のこと。できるだけ、幼いうちに、脳が吸収する時代に、適切な発音を身に着けることで、将来の英語の授業が楽になるだろう・・・という私の思いもあって、今回、質問しました。
国際理解教育、と、よく一言で言いきってしまいますが。
英語が話せるだけで、国際社会への理解へとは繋がっていかないのでは?と思うのです。
他国の文化、宗教、歴史・・・その中で育っていく人たちのものの考え方・・・ここを、これまで東京2020大会を通じ、オリンピック・パラリンピック教育の中で、それぞれの学校で、生徒たち自身が学んできました。
これも一つ、他の文化圏の国や人々への理解へとつながる教育となったことでしょう。
英語という共通語を通し、理解したいと思う気持ちや、自分のことも、知ってもらいたい、という相互理解のもとに、それぞれの文化や習慣、その人個人を理解していくことができる・・・そのような英語教育の充実ができればと考えています。
できれば、自分の言葉で、互いに会話をしながら、理解していくことが理想です。
英語という1つの教科から、子どもたちの世界感が広がっていくように、また、同様に、学校教育の中でいろいろな教科から広がる世界もあります。
子どもたちがわくわくしながら、英語も、他の教科も体得していけるように願っています。
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ワタナベ ケイコ/58歳/女
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