2026/4/25
【トランプ政権】
昨日の内外情勢調査会は、イラン戦争が始まってからよくテレビでお見掛けする小谷哲男氏の講演。目下のイラン戦争の行方も問題ですが、私が聞きたかったのは、①トランプの乱暴な政策は、米国の従来の政策の流れにあるものなのか特異なものかということと、②2年半後に終わるトランプ政権の後、米国は以前の米国に戻るのか戻らないのかの2点でした。
小谷氏の答えとしては、
①トランプの政策は、従来の米国政策の延長線上にある。
②トランプ後も米国はトランプ的な政策が続く。
というものでした。
第2次大戦後の米国は「民主主義」や「人権」と言った価値観をベースに外交を展開してきましたが、それ以前は「アメリカファースト」で、今はそれに戻っただけということです。そして、前回の大統領選で敗北した民主党はその総括をし切れておらず、次の大統領選も共和党が優勢、そして大統領候補としてはバンス副大統領が有力だということ。バンス氏はトランプ氏以上にMAGA派(Make America Great Again)であり、トランプ政権の政策は継承されるという見方です。ただ、バンス氏の場合はトランプ氏ほど予測不能ではないということ。
最後に3つ質問しました。
Q1.米国の「戦争権限法」で「戦争は60日以内に議会承認を得なければ撤退しなければならない」とされているが、その見通しは?
→60日で作戦終了であれば4月末で戦闘を終結しなければならないが、トランプはイランとの戦闘を「戦争」とみなしておらず、今後も作戦を続ける。米国がホルムズ海封鎖をし続ければ、イランは戦争を続けられない。その効果が出るのは2~3カ月後の見込み。
Q2.米国のキューバ侵攻はあり得るか。それによる影響は?
→イランに比べれば軍事的な制圧は十分可能。トランプが求めているのは経済の開放。米資本を入れること。それが認められれば、軍事行動の必要はない。日本への影響はそれほどないが、こうした国際法無視の行動を日本が評価することは困難で、ダブルスタンダードに陥る。日本は外交的に苦しくなる。
Q3.米国のNATO離脱はあり得るか?
→議会承認が必要で、それは不可能。だが、米国の存在感を弱めることはあり得る。欧州の集団防衛に参加しないなど、NATOの枠組みが骨抜きになる可能性がある。日米同盟も同様の危険性をはらむ。同盟関係をトランプは「投資」と見ており、それに対する「見返り」が必要となる。
私としては、米国が巨大な経済力と軍事力を引き続き持ちつつ、世界のリーダーに相応しい姿に戻ってほしいとの思いがありますが、それは困難なようです。ただ小谷氏は、欧州も日本もこれまで米国に甘えてきたと指摘しており、応分の負担を背負いながら、国際秩序を取り戻す方向に共に汗をかいていくことが必要なのかなと思います。
もう1つ。米国はウクライナ支援、パレスチナ紛争、イラン戦争と続いてきて、ミサイルの在庫が枯渇しつつあります。台湾有事に備えていたアジアの配備もイランに振り向けており、中国が台湾侵攻するチャンスを与えている状況にあります。これは日本にとっても大きな危機です。何事も行いことを祈りつつ、早期に体勢を立て直したもらいたいものだと思います。

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