2026/7/4
渋谷区議会議員の鈴木けんぽうです。
文教委員会の視察で鳥取市の青翔開智中学校・高等学校に行ってきました。探究学習とラーニングコモンズで全国的にも知られる私立の中高一貫校です。
さすが、いい学校でした!
※ ブログはかなり増量しています。よかったらこちらもどうぞ→【視察】青翔開智の探究学習から考える、渋谷区「シブヤ未来科」の育て方(増量版)

青翔開智では、建学の精神に「探究・共成・飛躍」を掲げ、ICTを日常的な「文房具」として活用しながら、デザイン思考を取り入れた探究学習を学校全体で進めています。
特に印象的だったのは、探究が単なる「調べて発表する時間」ではなく、6年間を通じて積み上げる仕組みになっていたことです。
高3の1学期には1万字の探究修了論文に取り組み、その成果が総合型選抜や推薦入試、さらに大学での学びにもつながっています。過去の生徒の論文も校内に蓄積され、後輩たちが「先行研究」として参照できるようになっていました。
そして、中1から高1までは1年ごとにテーマを決めてグループでの探究、高2の1年間で個人探究を進めるとなっており、高3のゴールとその先の大学での研究に向けての助走という設計が明確です。これは素晴らしかった。


もう一つ重要だと感じたのは、教科学習と探究が明確に接続されている点です。
今回の視察では、中3数学で鳥取市のごみ量の経年変化をグラフ化し「平成19年の家庭ごみ有料化はごみの減量に効果があったのか」を検証する授業が行われていました。どのグラフで示すのが適切かを考え、実際にグラフを読み取ることで、数学で学んだ技法が社会課題を分析する道具として意識されています。探究スキルラーニングとして明確に位置付けています。
ここに、探究学習の大きな意味があります。
子どもたちはよく「勉強したことが何の役に立つのか」と感じます。テストのためだけに学んでいると思ったら途端に学びは苦しくなります。しかし、教科で学んだ知識や技能が、自分の関心を深めたり、社会を考えたり、人に伝えたりするための道具になると実感できれば、学びへの向き合い方は変わるでしょう。

渋谷区でも、探究「シブヤ未来科」が全区立小中学校で進められています。企業・団体との連携、My探究、ポータルサイトの整備、一般社団法人シブタンによる企業連携や発表機会の支援など、すでにかなり意欲的な取り組みが動いています。
そのうえで、今回の視察から見えてきたのは、子どもたちにとって「何のために探究するのか」がより明確になる設計の重要性です。

青翔開智は私立の中高一貫校であり、6年間を見通した設計がしやすく、大学進学との接続も明確です。一方、公立小中学校では、子どもの発達段階や興味関心のばらつきが大きいですし、転出入も頻繁です。
ですから、公立に持ち込める視点こそが重要ですね。

私は、今回の視察を通じて、渋谷区の探究学習では子どもたちが自分の興味関心を掘り出すことをもっと明確に位置付けてよいのではないかと感じました。
「これをやりたい」「もっと知りたい」という気持ちが生まれる。すると、「そのためには調べる力が必要だ」「データを読む力が必要だ」「文章で伝える力が必要だ」と、教科学習の意味も見えてきます。
青翔開智が 中高の探究→入試(総合型選抜や推薦)→大学での研究 までを一本線で示せる設計をしているように、
渋谷でも 小中の探究で得た興味関心→高校などでの学び→大学や社会人になった時の原点 までを一本線で示せるようにするのがいいのではないか、と考えます。
そしてもう一つ、青翔開智での「教科学習の中で探究スキルラーニングと位置付けて学ぶ」という姿勢はぜひ取り入れたいと思います。
ここも計画的な設計が必要ですね。
青翔開智から学ぶべきは、形式そのものではなく、「何のために探究をするのか」という目的意識です。
渋谷区のシブヤ未来科も、子どもたちが自分の関心を掘り出し、教科で学んだことを社会とつなげ、学ぶ力そのものを身につける仕組みとして、さらに育てていきたいと思います。
とても良い視察になりました。関係者の皆さんに感謝申し上げます。
※ ブログはかなり増量しています。よかったらこちらもどうぞ→【視察】青翔開智の探究学習から考える、渋谷区「シブヤ未来科」の育て方(増量版)
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スズキ ケンポウ/51歳/男
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