2024/12/28
山口県のトラフグ漁獲量は激減、海水温上昇が原因か?
「近い将来、漁師がいなくなって『山口の天然トラフグ』がなくなるかもしれない」。中国新聞デジタル
山口県の冬の味覚を代表するトラフグ。その水揚げや流通にじわりと変化が起きている。同県内の漁獲が減少傾向にある中、東日本で取れる量が増え、福島県では新たな特産品として関係者がアピールしている。明治期に全国に先駆けてフグ食が解禁された山口県は危機感を強め、県産ブランドの強化や資源管理に力を入れる。
全国唯一のフグ専門の卸売市場として知られる下関市の南風泊(はえどまり)仮設市場。この日入荷した天然物は全て千葉県いすみ市の大原漁港での水揚げ。「千葉や福島、宮城県産が出てきたのはここ10年」。
山口県のトラフグ漁獲量は2000年代初頭は年間60~90トン台だったが、近年は40トン前後で推移し、23年度は46トン。特に減少が目立つ瀬戸内産は18年度以降は1桁台、21~23年度は各4トンにとどまる。
水産資源研究所(広島県)によると「水温の変化が要因の一つ」。同県の日本海側のトラフグは春に関門海峡から産卵場のある瀬戸内海に入るが、近年は海流の変化で海峡付近を温かい海水がふさぐ形になった。低水温を好むトラフグが産卵場にたどり着けなくなっている可能性があるという。
担い手不足も深刻。100隻以上が操業したが、20トン以下が約10隻。従事する組合員も千人から200人ほどに減った。「近い将来、漁師がいなくなって『山口の天然トラフグ』がなくなるかもしれない」。
一方で産地として定着しつつあるのが福島県だ。同県などによると漁獲量は16年度のわずか43キロから23年度は約29トンと急増。温暖化などによる水温変化で東日本の他海域から移動している可能性があるという。
福島産の大半を水揚げする相馬市では22年から漁協や市観光協会などが「福とら」のブランド名でトラフグを地元や関東圏に流通させる。
12月上旬、山口県議会定例会。「将来にわたり『山口県といえばフグ』と認知されるよう積極的に取り組む」。大田淳夫農林水産部長は一般質問に答えていた、果たして・・・

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