田中 としかね ブログ
「ブラッシュアップ」
「ブラッシュアップする」という言い回しは、英語の「brush up」に由来する表現で、何かを改善したり、洗練させたりすることを指しています。特に、スキルや知識を再確認し、向上させるための行動を意味することが多いですね。例えば、英語などの言語スキルやコンピューター等の専門的な技術を再度学び直すことを「ブラッシュアップする」と言ったりします。これによって以前の知識や技術を強化し、より高いレベルに引き上げることが目的になるのですね。
「ブラシをかける」というのが本来的な意味になりますので、「磨きをかけること」さらに言うならば「錆ついてしまったものを、磨き直してきれいにすること」というニュアンスが入っているわけですね。この「ブラッシュアップ」というカタカナ表現を、日本語に置き換えてぴったりとくる表現というのは、「磨き上げる」になるのではないでしょうか。最近では「磨き上げ」という名詞表現での用法を見かけることも多いですよ。例えば、「エリア周遊促進のための文化資源磨き上げ事業」といった用例があります。「なんですか?それは!」という声が聞こえてきそうですが、「地方創生」のための具体的なプロジェクトになります。「地方の魅力を向上させ、地域経済を活性化し、持続可能な社会を実現すること」を目指して国が進めている「地方創生」政策の一環で、ある地方都市が掲げた事業なのですよ。では具体的には何をするのでしょうか?
かつて「魅力あるまちづくり」によって地方都市を再生しようとすると、「便利で、おしゃれなまち」を目指すことになりました。ですが結局それは「東京を模したまちづくり」ということになるのです。都会にあるものを地方都市に持ち込むだけに過ぎません。それではまるで「付け焼刃」です。「切れ味の悪い刀に、鋼の焼き刃をつけたこと」に由来する言葉である「付け焼刃」は、「その場しのぎのための、一時的な処置」という意味になりますからね。それに対して、現在の地方都市が目指しているのは、「地元の歴史や特色を生かしたまちづくり」になります。それは「すでにあるものに磨きをかけて、さらに良いものにする」という考えが基本になります。「付け焼刃」に対置するならば、「刃物を研いで切れ味をよくする」ことを目指すということになるでしょうか。刀鍛冶(研ぎ師)が、本来の切れ味を生み出すために、一心不乱に刀を磨き上げているイメージこそ、「地方創生」の鍵になるのかもしれませんね。
著者
| 肩書 |
文京区議会議長 特別区議会議長会会長 |
| 党派・会派 |
自由民主党
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