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おおさわ あつし ブログ

久喜と加須、商業環境の差はなぜ生まれたのか

2026/4/7

カスミが撤退する。ユニクロが撤退した。青山が撤退した——。

一方、隣の久喜市にはモラージュ菖蒲があり、アリオ鷲宮がある。大型商業施設が充実し、人が集まり、街ににぎわいがある。

同じ埼玉県北東部に位置する、かつては似たような規模の街——久喜と加須。なぜここまで差がついたのか。今日は正直に分析します。

 

差が生まれた理由① 交通インフラの違い

これが最大の理由です。

久喜市はJR宇都宮線・湘南新宿ライン・東武伊勢崎線が乗り入れる交通の要衝です。複数の路線が集まることで、久喜駅周辺には自然と人が集まりやすい環境が生まれました。

一方、加須市は東武伊勢崎線のみ。特急りょうもう号で東京まで座って行けるという強みはありますが、路線の多様性では久喜に劣ります。

交通インフラの差が、商業施設の立地選択に影響を与えてきました。「人が集まりやすい場所」に商業施設は来る——この原則が、久喜と加須の差を生んだ一因です。

 

差が生まれた理由② 圏央道・インターの活用

久喜市は圏央道久喜インターチェンジへのアクセスが良好です。

モラージュ菖蒲、アリオ鷲宮——これらの大型商業施設は、車でのアクセスを重視して立地しています。圏央道を使えば、広域から集客できる——この強みが、久喜エリアの商業発展を後押ししました。

加須市にも東北道の加須インターがあります。でも大型商業施設の誘致という意味では、久喜エリアに後れを取ってきました。

 

差が生まれた理由③ 行政の戦略の差

これが——一番重要な理由だと思っています。

商業施設は、何もないところには来ません。「この街に来れば成功できる」という環境を、行政が整備して初めて来ます。

久喜市は積極的に商業施設の誘致に取り組んできました。区画整理、道路整備、誘致活動——行政が戦略的に動いてきた結果が、今の久喜市の商業環境です。

一方、加須市はどうだったか——正直に言います。商業施設の誘致という観点で、加須市の行政と議会が十分な戦略を持って動いてきたとは言えません。

「民間のことだから」「企業の判断だから」——そういう姿勢で傍観してきた結果が、今の商業空洞化です。

 

差が生まれた理由④ 人口動態の違い

久喜市の人口はこの時代に維持傾向にあります。新しい住宅地の開発、子育て世代の流入——人が増えれば商業施設も来る、商業施設が来れば人が増える——この好循環が生まれています。

加須市は人口減少が続いています。人が減れば商業施設の売上が下がる、売上が下がれば撤退する、撤退すればさらに人が減る——この負のスパイラルに入っています。

 

でも——加須市が久喜に勝っているものがある

差を生んだ理由を正直に分析しました。でも——加須市が久喜に勝っているものも、確かにあります。

自然環境——渡良瀬遊水地、利根川、玉敷神社の藤、浮野の里——久喜市にはない圧倒的な自然環境が加須にはあります。

不動産コスパ——久喜市の不動産価格は上昇傾向にあります。加須市はまだ現実的な価格で広い家が手に入ります。

教育環境——不動岡高校、花咲徳栄、開智未来——個性豊かな高校が揃っている点では、加須市が上回っています。

伸びしろ——久喜市がすでに「完成した街」に近づいているとすれば、加須市はまだ「これから変わる街」です。伸びしろという意味では、加須市の方が大きい。

 

差を埋めるために必要なこと

久喜との差を埋めるために、加須市に必要なことは何か。

①行政が戦略的に動くこと
「民間に任せる」という姿勢を変えて、行政が積極的に商業施設の誘致に動く。民間投資を呼び込む環境を整備する——これが最優先課題です。

②人口を増やす・維持する施策を打つ
新住民を呼び込み、若者が戻ってこられる環境を作る。ルネ加須・レーベンプラッツ加須はなさき公園の新住民を大切に迎える——人が増えれば、商業施設も来ます。

③加須市の強みを活かした独自路線を歩む
久喜の真似をする必要はありません。渡良瀬遊水地・アニメ聖地化・北川辺米ブランド化——加須市ならではの魅力を活かした、独自の商業再生路線を歩む。

④駅ビル再開発を核に据える
加須駅ビルに人が集まれる場所を作り、そこを起点に商業の再生を図る——これが加須市の商業再生の核心です。

 

久喜に追いつき、追い越す日を

久喜市に差をつけられた現実は、正直に認めます。

でも——諦めません。

久喜市が「完成した街」に向かっているとすれば、加須市は「これから変わる街」です。変化の余地が大きいということは、可能性が大きいということです。

行政が戦略的に動き、議会が具体的な提案をし、市民が声を上げる——この三つが揃えば、加須市は必ず変われます。

 

おわりに

久喜と加須、商業環境の差はなぜ生まれたのか——交通インフラ、行政の戦略、人口動態——複合的な要因が重なった結果です。

でも差がついた原因がわかれば、対策が打てます。

久喜に追いつき、追い越す日を——市議会の場から、実現していきます。

 

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著者

おおさわ あつし

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肩書 一般社団法人日本外国人材振興機構 代表理事/JFRアカデミー(ネパール)校長
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