2026/8/2

物価高が続き、スーパーへ行くたびに「また値上がりした」と感じる方も多いのではないでしょうか。
こうしたなか、政府は飲食料品の消費税率を現在の8%から1%へ、2年間引き下げる方針を示しました。
「1%下げる」のではありません。8%を1%にする、つまり7ポイント引き下げるという内容です。
家計にとっては大きな負担軽減が期待されます。しかし、その一方で年間約5兆円とされる財源、地方自治体への影響、農業や飲食店への影響など、確認すべき課題もあります。
今回は、制度のポイントを整理します。
減税分がそのまま販売価格に反映されると仮定すると、例えば税抜き5万円分の対象食品を毎月購入する家庭では、
毎月3,500円、年間では約4万2,000円の負担軽減になります。
税抜き3万円分の購入でも、
年間約2万5,200円の負担軽減です。
もちろん、実際の効果は各家庭の食費や値下げの反映状況によって異なりますが、家計への一定の効果は期待できます。
「どうせなら0%にすればいいのでは?」と思う方もいるでしょう。
政府は、0%にするとレジや会計システムなどの改修に時間がかかるため、1%なら令和9年4月から実施できると説明しています。
一方で、事業者は
と、短期間で二度システムを変更する可能性があります。
地域のスーパーや商店に過度な負担が生じないような支援も重要になります。

今回の減税は恒久的な制度ではありません。
政府は、将来的には所得に応じて支援を行う**「所得連動給付」**を本格導入する考えです。
そのため、
という流れが示されています。
つまり、今回の減税は**新しい給付制度が整うまでの「つなぎ」**という位置付けです。
市議会議員として、私が特に気になるのは本庄市への影響です。
令和8年度の本庄市当初予算では、地方消費税交付金として約11億2,300万円を見込んでいます。
今回の減税によって、地方消費税収に影響が出れば、本庄市にも何らかの影響が及ぶ可能性があります。
もちろん、政府は地方への影響に対応する考えを示しています。
しかし、現時点では、
こうした点は、まだ明らかになっていません。
子育て、教育、福祉、防災、道路整備など、市民生活に欠かせない行政サービスに影響が出ることがあってはなりません。
だからこそ私は、「地方への影響はない」という説明だけでなく、「本庄市にとって実際にどうなるのか」を具体的な数字で確認していきたいと考えています。
今回の制度で、私が特に気になるのが飲食店への影響です。
食料品の税率が1%になる一方、店内飲食は10%のままです。
つまり、持ち帰りと店内飲食の税率差は9ポイントになります。
ここで気になるのは、飲食店の間で競争条件が変わる可能性です。
例えば、テイクアウトに対応している店舗と、店内飲食を中心に営業している店舗では、制度による影響が異なります。また、業態によっては持ち帰り自体が難しい店舗もあります。
この税率差が、お客様の利用方法や店舗経営にどのような影響を与えるのか。また、特定の業態だけが不利にならない制度になっているのか。
地域の飲食店の声を聞きながら、制度設計を確認していく必要があると考えています。

農業への影響も、しっかり考えなければなりません。
食料品の消費税が引き下げられても、農業資材や燃料、農機具などには引き続き10%の消費税がかかります。
また、課税事業者・免税事業者、JA出荷や直売など販売方法によっても影響は異なります。
実務者会議でも、資金繰りや事務負担が増える農業者がいることが課題として挙げられています。
物価高対策は大切です。
しかし、その制度が地域の農業を支え、生産者が安心して農業を続けられる仕組みになっているのか。
その視点も忘れてはならないと考えています。
今回の制度は、家計への負担軽減という点では期待できる政策です。
一方で、制度の実効性は、これから決まる法案や予算の内容によって大きく左右されます。
市議会議員として、私は特に次の点を注視していきます。
制度は「発表すること」が目的ではありません。
市民の暮らしが本当に楽になり、地域経済や自治体の財政も守られてこそ意味があります。
今後も法案や予算の内容を丁寧に確認し、市民の皆さんにお伝えしていきます。

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ホーム>政党・政治家>原 よしのり (ハラ ヨシノリ)>食料品の消費税を8%から1%へ――家計は助かる?それとも課題が残る?